金色のガッシュ2第5話の感想、考察 最強のパートナーと共に!!

page5(最新話)感想
ギルのモノローグが最強な件

ガッシュ清麿の2人が並んで立っているだけで幸せな気持ちになれる。
読者が望む展開なのに読者に媚びていない。
スゲエよスゲエよー!雷句先生本当にすごい。

劇的なタイトルコールで締められたpage5。
術を取り戻すのに合わせて、原作序盤をトレースしているような展開。
1週目であんなに楽しめたのに、強くてニューゲームできるんですか!?

「王様だよ!!オルモ!!」


いや、この2人の立ち絵かっこよすぎ!
強さとかっこよさがカンストしてる。
負ける気がしない。
台詞があるわけじゃないのにこのコマを何回も見てしまう。
再会の喜びを分かち合うのではなく、油断なく敵を見据える姿が頼もしすぎる。
アンサートーカーがなくなっているのは作劇上必然な気がする。
「答え」が分かるから頼もしいのではなく、揺らがない決意で立っているから頼もしいんだよな。

「知らない知らなーいどこ情報ー?」


ギルには毎回笑いとらなきゃいけないノルマでもあんのかwww
最後の盛り上げのモノローグといい、「金色のガッシュ」の一番の理解者はギルさんなのでは…?

page4で「命の欠片を持ちて希望は光となろう」のメッセージがすぐに隠れた理由をしっかり回収。
扉を開けた者以外にはなるたけ情報を渡さない魔術師の気遣い。
命の欠片=魔本で、魔本を持ってるときには復活(=希望)の鍵となるアイテムは光りますよって感じの意味なのかな。

「あの清麿って男のよけ方が神がかってたんだ」

改めて清麿が人間離れしていたことが分かる。
ガッシュでも受け止めた手を痛めるレベルのパンチ。
ひょいひょい交わして反撃してたのはワイグがしょぼいのではなくて清麿がすごすぎたと。
技使えないとはいえレインとテッドの2人が負けたんだからそうだよな。

それはそれとして、さりげなく横並びの状態から「ス・・・」と清麿の前に出て攻撃を受け止めるガッシュの頼もしさよ。
受け流し方もなんだか熟練度を増している気がする。
原作では正面から受け止めることが多かったのに。
キックでワイグメイスをはじくときの動作といい、ゼオン兄ちゃんに指導を受けたりしたんだろうなあ。

静かに怒る2人


これこれこれ!

静かな怒り

これですよ!相手のゲスっぷりを際立たせてからの2人の怒りの表情。まさに金色のガッシュ。
レイコム戦からずっと読者と一緒に怒り続けてきた2人。この表情からの逆転がたまらない。

原作エシュロス戦

この頃は、怒りに任せて2人で敵に向かって突撃してたなあ。

このときから、相手の非道さに真っ直ぐ怒るこのコンビが大好きだった。
成長した姿でまたやってもらえるって本当ですか?強くてニューゲームって異世界転生もの以外でも読めるんですね!

「右後ろ、懐、そしてオレのサインに注意を」「ウヌ!」

うわあー!ウヌきたー!
でも言ってるときのその表情は知らない知らなーいそれどこ情報?

ずっと聞きたかった「ウヌ!」にこの表情はうますぎる。
清磨に対するガッシュの初発言がこれというのも熱い。
ガッシュが帰ってきたんだなあと噛み締めつつ、かっこよく成長した姿を感慨深く眺めている間に目頭が熱くなる。
それにしてもガッシュかっこよくなりすぎでは…以前のかわいさとのギャップとかじゃなくて、単純に見た目が最高峰なんだけど…

そして清麿の指示。
右だけ後腕が2本あったことに気付かなかったな…。
読者も気付かないところに気付かせることで清麿の洞察力を引き立てる表現はさすが。気づいてないのが自分だけだったらごめんなさい。
ここから瓶を取り戻すまでのガッシュと清麿のコンビネーションたるや。
清麿の説明に一度も聞き返さず(ワイグには質問してたのに)指示どおり動くガッシュ。
清麿の指示どおりに動くことがベストであるという全幅の信頼が、読んでいて心地いい。

前話までと違い、指示しているときも瓶を回収しているときも、清磨の表情が勝者の余裕に満ちている。
ガッシュが復活したことにより、負けることを微塵も考えていない。
結果、バトルしているというか二人で仲良く遊んでいるようにすら見えてくる。
「戻ったぞ!」の表情とかウッキウキだもん。

読者全員が楽しみにし、色んな会話パターンを想像した再会シーン。
会話は最低限(ただし「ウヌ!」が雄弁)で、あとはバトルを通しての絆の表現という、読んでみると「これしかない」という最適解。
毎回期待に応えながら想像を超えてくるのが本当にすごい。

ラシルド、ザケルガ復活

ジケルド「あの」

熱いシーンが多すぎて見逃しがちだけど、この展開もすごい。
瓶の使い方の予想は色々出てたけど、石の本にかけることで復活って予想してた人いるのかなあ。
序盤から丁寧にヒントを散りばめてくれているのに、正解にはたどりつけない匙加減が神がかっている。

別記事では、石の魔本を紙に戻すには、原本の一部(今回ではガッシュが書いた清磨の似顔絵)が必要と考察した。
考察の大筋は今も合っている自信があるんだけど、都合よく切り取ったページがあるかな?という問題がクリアできていなかった。
瓶からも復活できるとすれば、今後の他キャラの復活のハードルはかなり下がることになる。
一方で、あくまで瓶は術の復活にしか役に立たず、石の本を紙に戻すことまではできないというのもあり得る。
うーん続きが気になる。

「清麿!!その場でよい!」

ラシルドかっけえ…
ポーズかっけえよ…
別の漫画で見たらダサいと思うこともあるポーズだと思うんだけど、ガッシュのこのポーズマジでかっこいい。
ちなみに自分でやると思ったより横幅が広くなってダサい。

そして、盾に描かれる雷型の紋章は3つ。
ワイグが使ったときは1つ。
やはり術の持ち主だからこそ本来の威力が出せるんだな。

狙った場所に出せるようになったラシルドはシンプルに強い。
進路妨害として使えばコンビで戦うときに無類の強さを発揮しそう。

ギル劇場

冒頭でも触れたけど、ガッシュと清磨のバトルをモノローグで全力で盛り上げてくれるギル。
それそれ!この二人が組んだら最強なんだよ!という読者の気持ちをなぜか敵キャラのギルが非常に的確に代弁してくれる。

「ヒトとパートナーを組むことで、ここまで強さが変わるのか?」

そうなんです(親目線)
「なぜか」と書いてしまったが、ここは敵が言うからこそのカタルシス。
魔界で一通りの魔物と戦ったはずのギルが驚くことで、清磨と組むガッシュがいかに強いかよくわかる。
加えて、1コマ1コマをよく見ると、ゼオン風のキックをはじめとした体術が、原作より洗練されていることがわかる。
かわし方、移動の仕方がいちいちスマート。

「魔界の王 金色のガッシュ!」

誰かが呟いてたけど、ゼオンの「紫電」と同じニュアンスで「金色」って言われてるのかっこいい。
「金色」の表現にふさわしい王になってるもんなあ。
王様としてガッシュが魔物と交流するシーンも早く見たい。

「最強のパートナーと共に!」


このコマもすごすぎる。この1話贅沢すぎる。
完全に最強のパートナーである。
久しぶりの「セット!!」からのザケルガ。
最強のパートナーであることを1話じっくりバトルを描写して示してからの締めくくり。
非の打ちどころがない展開。

強くてニューゲーム

原作第1話からの展開に重ねつつ、2人の成長を描写したり、それぞれの術に意味を持たせていることが随所からわかる。
個人的には、まさに強くてニューゲームだなと感じた。
もちろん舞台は違うので、全クリした1の主人公のデータを引き継いで2をやるって感じが一番近い。
「ガッシュ2」というタイトルが本当にしっくりくる。
術の観点から、原作と対比してみる。

ザケル

別記事で考察したので詳細は省くが、

「第一の術ザケル」は金色のガッシュの象徴となる台詞、術である。
術の瞬間ガッシュの意識がなかった原作と、意識がある2の差が、主人公2人の決意と立場の差を表しているように思う。

ラシルド

ラシルドの原作初出はレイコム戦。
初のバトルという意味では、原作も2も同じ。
原作では、術の効果が分からず、一か八かの逆転の一手として、自分たちを守るために使用。盾が出せるのは自分の目の前のみ。
2では、術の効果が分かった上、他者(ゼリィ達)を守るために使用。遠方にも盾が出せるようになった。
優しい王となったガッシュの、民全員を守る思いの象徴のような技に思えてくる。

ジケルド

対象に磁力を付与する術

ザケルガ

貫通力のあるザケル。
原作では防御力が高く、ザケルが通用しないザバスを相手にした際に装甲ごと貫く技としてデビュー。
今回、タイトルコールと共に使われたことには意味があると思う。

一般的な続編は、「原作の良い思い出が台無しにならないだろうか」との心配をされることが多い。
ファンが多いからこそ続編が作成されるわけで、その心配は無理からぬことである。
そして、ファンとしては、原作が壊されないことを望み、原作がまた楽しめることを期待するのであって、「原作を超えてほしい」と思う人を見ることは少ないように感じる。

ザケルガをタイトルコール直前に放ち、あたかもタイトルごと貫通させたかのような今回の表現は、上述した続編への一般的なイメージを超えるという雷句先生の意思表示なのではないだろうか。

原作どおりの面白さなのではない。原作を超える面白さなのだと。
疑う余地のない名作である原作をザケルガのごとく貫通するほどの面白さ、生半可な覚悟でできることではないが、page5までの面白さを見ては、読者としては平伏するしかない。
page6以降も心から楽しみにしております。

まとめ


page4を読み終えたとき、「もしかして、ここがピークなんじゃないか」と一抹の不安を覚えたのは僕だけではないはず。
それくらいpage4は完璧だった。
page5が多少盛り下がってもやむを得ないと思っていた。

それがこれ。
ザケルガで貫通されてしまった。
大丈夫なんだろうか。漫画家とは、ここまで面白い話を作り続けられるものなのだろうか。
ガッシュと清麿のコンビがまた見たい、あの熱さが見たいという期待に存分に応えつつ、「2人が成長したら…」という、本来読者の妄想にしか存在しない展開を、期待以上のクオリティで提供し続けている。
もはや人間業ではない。

読者としてできることは、とにかく楽しみに待ちつつ、どんな形でもいいから楽しんでいることを雷句先生に伝えることなんだろうと思う。買うのは当然として。

いやー今回も楽しかった。
多少日常会話が見られそうな次回も楽しみ。

過去感想
page1
page2①清麿編
page2②ワイグさん編
page3
page4①雷句先生ありがとう編
page4②遺跡考察編

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