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「No!」からの〜。

自己紹介:妻の海外赴任を機に福祉施設の施設長を退職し、持ち家も処分。当時13歳の娘と家族3人で2023年夏に日本を出てオーストラリアに移住の48歳。現在子育てと家事全般を行う完全専業主夫。ワーホリのタグ付けをしているが、ワーホリではなく働く予定も特になし。一応、社会福祉士だが外国ではなんの意味もない。吉本芸人チャド・マレーンがオーストラリアを「ラリア」と呼ぶことに感銘を受け、そのまま使用する。


娘の卒業式のため学校へ。

ホールが開く前、ロビーで待ってた。

2人の15歳くらいの男の子が教務課の窓口で男性の教務員に何かを訴えている。ニヤニヤしながら。

聞き耳を立てると、どうもケータイを没収されたよう。授業中かなんかに使用してたんだろうね。んで下校時まで没収、と。よくある話🤣

男の子はなんとか言い訳をしながらケータイを返してもらうよう訴えている。教務の男性は自分の仕事から目を離すことなく彼らに取り合うそぶりもなく「No」の一言。

お願い!「No」もう二度としないから!「No」ケータイないと困るから!「No」あの時ケータイ出したのは理由があって!「No」本当にお願い!「No」・・・ほんとにダメ?「No」

「No」の一点張り。取り付く島もない🤣。

数分の問答の末、男の子は諦めて、それでもニヤニヤしながらその場を離れていった。

教務の男性はその時初めて机から顔を上げ老眼鏡を下げて、戯れ合いながら教室に戻る男子学生の姿をじっと見ていた。

そして教務課で仕事をしている他の先生たちの方を振り向いて笑顔で一言。

「Nice try(´∀`)」

と。



仏頂面で頑なに「ダメ」と言い続けた彼から出た言葉は、他の教員に愚痴を言うわけでもなく、授業中のケータイ使用を咎めるわけでもなく、ましてや男子学生をなじるわけでもなく。ただ一言「惜しいな〜。・・・でもよく頑張った(´∀`)」。 

他の先生も笑顔でウンウン頷いている。

上手く言えないけどさ、こういう土壌が育むものってあると思うよ。

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#子育て

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