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緩和ケアという名の「安楽死」ビジネス

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 皆さんは、今の日本の緩和ケアで日常的に行われている、「鎮静・持続的深い鎮静・セデーション」と呼ばれる処置をご存知でしょうか?これは死期の迫った末期がん患者の、死の苦しみを和らげる事を名目に実施されている処置で、患者は数日で死を迎えますので実質的に「安楽死 」と等しいものです。

 実は、この「持続的深い鎮静」を悪用して、末期がん患者を劇薬を使って「安楽死」させて安易な金儲けを図る、文字通りの殺人ビジネスが、日本の緩和ケアの現場で蔓延しているのです。現在、緩和ケア病棟では入院料が定額制になっており、入院が 1ヶ月を超えると診療報酬が段階的に引き下げられるシステムになっています。特に、入院が 2ヶ月を超えると診療報酬が最大 35%近くも大幅に減額されてしまうのです。つまり、患者を2ヶ月以上長期入院させると、病院の受け取る報酬が劇的に減少してしまう訳です。この為、金儲け主義に走る病院では、入院患者を1~2ヶ月以内に死亡退院させる事を狙って、計画的に患者を「安楽死」に追い込んでいるのです。

 私の弟は、 2018年5月7日に和歌山県橋本市の民間病院で「持続的深い鎮静」に掛けられ、その1日半後に亡くなっています。その直前まで、弟は介助の必要もなく自分で食事が出来ていたのです。それが、処置の開始後は栄養ばかりで無く、水分も完全に遮断され、劇薬を24時間連続して注射され続けたのです。つまり、この「安楽死」処置をされなければ、もっと長く生きられたのは間違い無いのです。

 特に私が許せないのは、患者に「持続的深い鎮静」を受け入れさせる為に、 一か月以上も前から計画的に劇薬の向精神薬の投与を段階的に拡大し、患者を精神的・肉体的に追いつめて、この「安楽死」処置に同意させている点です。弟の場合は、「持続的深い鎮静」開始直前には、治療とは全く無関係の精神病の劇薬が、6種類も投与されています。その結果、弟は日々酷い倦怠感や不眠、極端な精神的不安定に悩まされ、「安楽死」処置の同意に追い込まれたのです。

 しかも、医師と看護婦は家族の不在の隙に、繰り返し甘言を弄して患者に「安楽死」の受け入れを迫っていたのです。彼らは「安楽死」「持続的深い鎮静」などの用語は一切使わず、「お薬で眠る」と睡眠薬で眠るだけの危険性の全く無い安全な処置の様に説明して、患者と家族を狡猾に騙しています。最後には、家族の猛烈な反対を押し切って、本人の同意書を取って強引に「持続的深い鎮静」に持ち込んでいるのです。この間の手続きも杜撰極まり無いものです。カルテには、何故「持続的深い鎮静」を実施したのか、その理由が何一つ書かれていません。

 皆さんの中には、末期がん患者の最後は酷い苦痛に苛まれて死ぬのだから、仕方が無いと考える人も多いかも知れません。しかし、抗がん剤や手術などによる無理な治療さえ行わなければ、今日では苦しみにのたうち回るといった事はほとんど無いと言われます。現在の優れた緩和ケアの技術を使えば、「肉体的な痛みは99%以上はコントロールできる」のです。つまり、本来なら「持続的深い鎮静」 の対象となる様な患者は、全体の数パーセント程度に過ぎないはずなのです。ところが一部の緩和ケア病棟では、70%近い入院患者にこの「死の処置」を実施しています。即ち、こうした病院では患者の「安楽死」、つまりは殺害そのものを目的に「持続的深い鎮静」を高頻度で行っている疑いが極めて強いのです。

 医療従事者では無い一般人には信じ難い話ですが、私も弟が犠牲になるまでは医師が患者を騙して毒殺するなどとは思いも寄らない事でした。しかし、この常軌を逸した犯罪が、日本中の緩和ケア病棟で日常的に実行されている様なのです。しかも鎮静処置の実施率から考えると、年間数万人規模のがん患者が、医師によって殺害されている可能性が高いのです。これは医療ビジネスの対象から外れ、用済みになった、又は邪魔になった末期がん患者の殺処分であり、第二次世界大戦中にナチスドイツが行った、精神病者・ 障害者の「安楽死計画」と同類のものです。

 今日では一生の間に2人に1人ががんに罹り、3人に1人はがんで死亡すると言われています。つまり、家族の何人かはがんに罹り、緩和ケアの必要に直面する可能性が高いのです。 その時、あなたや家族が医者や看護婦に騙されて殺されない為にも、緩和ケアの医療現場で一体何が行われているのか、是非真実を知って頂きたいと思います。

 この卑劣極まりない非人道的犯罪を止めさせ犠牲者をこれ以上出さない為にも、緩和ケア病棟の密室内で一体何が行われていたのか、医師と看護婦が如何なるペテンと詐術を使って犠牲者を騙し「安楽死」に追い込んで行ったのか、私たち兄弟が体験したその実態を明らかにしなければならないと決意しています。多くの人に、この信じ難い医療ビジネスの闇、その不都合な真実を知って頂きたいと思います。ここでは、私たちが経験した卑劣な医療殺人の要約を掲載しています。


「耐え難い苦痛」や、死期が迫っていた訳でも無い弟を、無理やり「安楽死」に追い込んだ殺人ビジネス

 
 2018年5月9日、たった一人の肉親の弟が、入院していた近隣の橋本市の民間病院の医師によって「安楽死」処置をされ殺害されました。しかも当時、弟は介助の必要もなく自分で食事が出来ましたし、4月下旬からはそれまで悩まされていた嘔吐や吐き気が嘘のように無くなり、急に食欲も出てきて果物やお菓子を大量にお腹一杯になるまで食べる様になり、病状改善の兆しも出て来ていたのです。その上、主治医は「安楽死」処置の直前に、弟に退院の意志確認まで行っているのです。つまり、この医師は自力で食事が可能で、食欲も出て来て退院も可能な状態の患者を、無理やり「安楽死」処置に掛け殺害しているのです。

 このように書くと、単なる被害妄想と思われる方も居るかも知れません。しかし主治医は、死亡する1ヶ月以上も前から劇薬の向精神薬の投与を開始し、徐々にその種類と量を増やしているのです。結局、弟は入院中に劇薬 7種類も含め、トータルで14種類もの大量の向精神薬で薬漬けにされていたのです。その結果、弟は向精神薬特有の酷い副作用に襲われ、苦しめられた末に心身ともに追い詰められて、「安楽死」に同意させられたのです。しかも弟は、精神状態が異常だった訳では無く、劇薬の向精神薬を何種類も大量に投与すべき理由など全く無かったのです。

 そして最後は、海外では死刑執行や殺処分・安楽死に使われる抗てんかん薬のフェノバールを含めて、4種類の劇薬を24時間継続投与され、処置開始の 43時間後には死亡させられているのです。しかもこの間、水分・栄養補給の点滴は一切行っていません。一方で大量の劇薬を注入し続け、同時に水分補給を遮断すれば、患者が急激に衰弱して死亡するのは当然でしょう。数日で患者が死亡する事を熟知しながら、主治医や看護婦は実質的な「安楽死」処置を、「お薬でウトウト過ごす」「お薬で眠る」などと、あたかも睡眠薬で眠るだけの様な嘘の説明で、患者を騙して同意させていたのです。

 また、今回の病院側の対応の手慣れた手際の良さや、弟の様に自分で食事ができ、退院も可能な患者にまで、ペテンに掛ける様な真似までにして実施している事から、ほとんどの入院患者に「安楽死」処置を強制しているのは間違いないと思われます。即ち、病院の医師と看護婦は、この卑劣な殺人を「安楽死」ビジネスとして行なっているのです。

「持続的深い鎮静・セデーション」と「安楽死」殺人


 弟が掛けられた「安楽死」処置は、緩和ケアの現場で行われている「鎮静・持続的深い鎮静・セデーション」と呼ばれる処置で、余命が数時間~数日と死期の差し迫った末期がん患者で、医療麻薬など他の方法では抑えられない「耐え難い苦痛」が有る場合に限り、人生最後の時を安らかに迎える事のみを目的に、劇薬の非常に強い鎮静薬でその死まで患者の意識そのものを奪ってしまうと言うものです。 言い換えれば、患者が苦痛を感じない様に、毒性の強い薬剤によって人為的に植物状態にすると言う事も出来ます。しかも、この鎮静処置は患者の死亡まで継続する事を前提に実施されますので、一旦開始されると患者は二度と意識を回復する事なく、程なく死を迎える事になります。つまり、患者には初めから生還する道が閉ざされており、処置の開始が即患者の死を意味する訳で、実質的に「安楽死」と同等のものです。その為、医療行為としては他に代替方法がない場合にのみ許容される、最後の手段と考えられているものなのです。

 この処置の前提となっている「耐え難い苦痛」ですが、必ずしも末期がん患者が「耐え難い苦痛」に苛まれて死んでいる訳では有りません。現在では、抗がん剤や手術などによる無理な治療さえ行わなければ、苦しみにのたうち回るといった事はほとんど無いと言われます。実は、私も両親をがんで亡くしていますが、二人とも最後は眠るようにして亡くなっています。つまり、本来なら「持続的深い鎮静」 の対象となる様な患者は、全体の数パーセント程度に過ぎないはずなのです。ところが一部の緩和ケア病棟では、70%近い入院患者にこの「死の処置」を実施しています。即ち、一部の病院では、患者の殺害を目的に「持続的深い鎮静」を高頻度で行っている疑いが極めて強いのです。

 弟の場合も、本来なら「持続的深い鎮静」 の対象となる様な患者では決して有りませんでした。弟には「耐え難い苦痛」など最初から全く無く、医師から余命3ヶ月で治癒の見込みは無いと言われ、将来を悲観して軽いうつ状態になって「苦しまずに死にたい」と考えていただけなのです。しかも弟は、直前まで介助の必要もなく自身で普通に食事をしていたのです。それどころか、2~3週間前頃からはそれまで悩まされていた吐き気・嘔吐が止み、急に果物やお菓子を大量に食べるようになり、病状改善の兆しまで現れていたのです。また毎日、病院の廊下を100 m 近くも歩行訓練で歩いていましたし、週に2回のリハビリも受けていました。その上、主治医は「持続的深い鎮静」の直前に、本人に退院の意思確認まで行っているのです。つまり、この医師は 自力で飲食でき、毎日リハビリの訓練を行い、退院も可能な状態の患者を「持続的深い鎮静」に掛け、そのわずか43時間後には死亡させているのです。 これが殺人でないと言うなら何なんでしょうか。

画像2(2018.5/6.17:58「持続的深い鎮静」開始前日の夕食)

 一旦「持続的深い鎮静」が始まると、患者の死は確定してしまいます。このような実質的に「安楽死」と等しい処置を、全く必要性の無い対象外の患者に実施する事は、医療行為とは無縁の明白な殺人です。このような常軌を逸した犯罪行為を、病院が組織的・日常的に行なっているのは極めて異常なことです。ところがそれだけでは無く、この病院の医師・看護婦の言動は、常識では考えられない、異様な対応のオンパレードだったのです。次に、順に見ていく事にしましょう。

 弟が病院で亡くなった時、私は医師によって意図的に殺害されたと直感しました。 というのも、弟は処置開始の前日まで普通に食事をしていましたし、「持続的深い鎮静」をめぐっては私と激しく口論までしており、わずか1日半ほどで死亡するなど考えられなかったからです。その上、主治医は直前に退院の意思確認まで行なっていた訳です。しかも、病院側は弟に「持続的深い鎮静」を受けるように繰り返し執拗に説得しており、以前から家族の強い反対を押し切っても、患者を「安楽死」に追い込もうとする姿勢が目に付いていたのです。そして弟を助けたい、希望を取り戻して欲しいという家族の必死の努力を、何かにつけ邪魔するような病院側の対応に、私は不信感を強めていたのです。ですから弟の死が確認された直後に、私は「これは医療ではない、自殺幇助だ!」と主治医を怒鳴りつけたのです。

 こうした経緯があり、医師と看護婦により実行された、このあまりに理不尽で卑劣な犯罪行為を放置してはならないと考え、カルテの開示請求を行い 病院内で一体何が行われていたのか、 真実の追求に取り組んで行く事になったのです。そして、このカルテを手に入れた事で、緩和ケア病棟内の実態を初めて正確に把握する事が可能になったのです。

カルテに記録された「死の勧誘」

 真実解明の鍵となったカルテですが、その内容は私にとっては驚きの連続でした。まず、カルテを受け取って驚いたのはその分量の多さです。入院43日間でA4、264ページもあったのです。1日平均で6ページも書かれていた計算なります。実はこのカルテには、患者と医師・看護婦との会話内容が事細かに記録されており、その結果膨大な分量になっていたのです。

画像1(開示請求で手に入れたカルテ:看護婦名が黒く塗り潰されています)


 カルテの詳細な会話内容を読んで、私は言葉を失ってしまいました。そこには患者に「持続的深い鎮静」に同意させる為に、医師と看護婦が行った生々しい説得工作の実態が記録されていたのです。この処置を実施されると患者は短期間で死を迎えます。つまり、これは患者の「安楽死」を目的とする「死の処置」 です。ところが、医師と看護婦はこの処置で患者が死亡するのを良く分かっていながら、 弟に繰り返しこの「死の処置」を受けるように説得していたのです。日々辛い思いをし精神的に追い詰められている患者に、早く死ねとばかりに「死の勧誘」を行っていた訳です。しかも説得時には、患者が短時日で死亡すると言う不都合な真実を隠しながら、「お薬でウトウト過ごす」「お薬で眠る」などと、あたかも睡眠薬で眠るのと何ら変わらず、危険性の無い安全な処置の様に説明をしていたのです。

 病院側が、最初の説得工作を行ったのは入院22 日目の4月17日です。 生きる希望を失い 「本当は、もう生きていたくないんです」と訴える弟に対して、主治医は 「日本では安楽死は残念ながら法律で認められていないので、お手伝いできませんが、代わりにお薬でしっかりウトウトと日中過ごす方法があります」と「持続的深い鎮静」を勧めています。即ち、患者を数日で死亡させる「死の処置」を、「お薬でウトウトと日中過ごす方法」と誤魔化して説明していた訳です。これでは「睡眠薬で眠りましょう」と嘘を言って、毒薬を飲ませて殺害するのと全く同じです。つまり、この医師は患者を騙して「死の処置」に同意させようとしていた訳で、これほど患者の人権を足蹴にした、卑劣で破廉恥な詐欺行為が有るでしょうか。また「安楽死」の「代わり」としてこの処置を勧めている事実から、この医師が初めから患者の「安楽死」を狙っていた事も分かります。そして、この最初の説得工作以降、医師と看護婦はこの「死の処置」を「お薬で眠る」と言い換えて、繰り返し弟に「死の勧誘」をして行く事になるのです。

向精神薬の多剤大量投与

 もう一つ、カルテを見て衝撃を受けたのは、家族の知らない間に何種類もの劇薬の精神病薬が大量に投与されていた点です。この事実を初めて知った時、私は言い知れない強い怒りを覚えました。少しでも良くなって欲しいと願って入院させている病院で、家族の知らない所で医師と看護婦は毎日少量ずつ患者に毒薬を飲ませていた訳で、これでは病人が良くなるはずが有りません。弟は精神病では有りませんし、精神に異常があった訳でも有りません。にも拘わらず、入院直後から脳に直接作用する向精神薬が次々と投与され、入院の長期化とともに段階的にその種類と量が増やされて行ったのです。

 新たに処方された向精神薬は、入院 1ヶ月半ほどの間で12種類(入院前からの 2種類を含めると14種類)にもなります。しかも、その半分以上が劇薬だったのです。入院以前には医療麻薬の 1種類だけだった劇薬が、 7種類にまで激増していたのです(表1参照)。しかも、そのうちの 4種類は「自殺念慮・自殺企図」の副作用を持つ、危険極まりない精神病薬です。この医師は「死にたい」と訴えている患者に、自殺を引き起こす副作用を持つ劇薬を、 4種類も新たに処方していたのです。しかも、死亡の 1か月以上も前から劇薬の精神病薬の投与を開始し、以後段階的にその種類と量を拡大しています。その投与が始まるのが入院 12日目で、22 日目には最初の説得工作に併せて劇薬の投薬を急増させています。つまり、この精神病薬の投薬拡大は、説得工作とリンクさせて実施されていたのです。

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図2)は投薬された7種類の劇薬の単純合計と、CP換算値は4種類の抗精神病薬の投与量を表しています。抗精神病薬はかっては精神分裂病と言われていた統合失調症薬で、酷い倦怠感と意識の低下を招き、飲み続けると廃人の様になってしまう大変毒性の強い劇薬です。横軸は日付で、3/27に入院し5/9に死亡しています。両方共、5月に入って激増していた事が分かります。5/6辺りで深い谷になっているのは、頻出した酷い副作用に危機感を抱いた私が服薬を止めたからです。
表1)は処方されていた14種類の向精神薬の副作用で、(入院前)と記載の2種以外は全て緩和ケア病棟に入院後に新たに処方された薬剤です。

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 弟は精神病では有りませんし、医療麻薬以外は全く必要のない薬剤です。重病人に治療には何の関係も無い劇薬の向精神薬を何種類も投与すれば、患者の症状を悪化させ苦しめるだけなのは火を見るより明らかです。実際、 5月初旬にフェノバールの投与開始と同時に他の劇薬の投薬量も激増すると、弟は精神病薬特有の酷い副作用に頻繁に襲われる様になりました。入院 1ヶ月半の間に、弟は文字通り精神病関係の劇薬でクスリ漬けにされ、その酷い副作用で精神的・肉体的にボロボロにされ追い詰められて行ったのです。

 体内に入った薬剤は肝臓・腎臓で解毒され体外に排出されます。生理機能の弱った重症患者にこのように大量の劇薬を継続投与する事は、解毒し切れずに残った毒が体内に蓄積すると同時に、これらの臓器に深刻なダメージを与える事になるのは明白です。そもそも積極的な治療は行わないはずの緩和ケア病棟で、何故これ程までに精神に強い影響を及ぼす向精神薬を、それも副作用の強い劇薬ばかりを選んで次々と投与する必要が有るのでしょうか。しかも、5月上旬の投薬量の激増で酷い副作用が頻発し、危機感を抱いた家族が減薬を訴えると、この医師は反対に家族の留守中を狙い澄ました様にして、劇薬の量を一気に何倍にも増大させるという姑息・卑劣な事まで行っているのです。こうした向精神薬の大量投与への異常な執着と、1ヶ月以上も前から始まった劇薬の段階的拡大を考え併せると、この医師が初めから患者の「安楽死」を狙って、計画的に向精神薬の投薬を増大して行ったとしか考えられないのです。

画像8(2018.4.22.13:53. 談話室にてコーヒーを頂く)

「安楽死」ビジネス

 今回の事件で異常なのは、「耐え難い苦痛」など存在せず「持続的深い鎮静」の対象になりえない患者を、 「お薬でウトウト過ごす」「お薬で眠る」と騙して殺害している事です。しかも、医師と看護婦が繰り返し甘い言葉で「死の勧誘」を行っています。患者が死亡するの熟知しながら、生きる希望など早く捨てて「持続的深い鎮静」に同意するように説得していたのです。

 また、治療には必要の無い劇薬の精神病薬を一か月以上も前から処方し始め、以後段階的にその種類・量を拡大しています(表8参照)。その結果、5月上旬には激増した精神病薬の副作用で、弟は酷い倦怠感や不眠、様々な精神神経症状に襲われ、精神状態が極端に不安定化して行きました。こうした副作用によって、弟は心身ともにボロボロにされ、追い詰められて行ったのです。

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 表8)は 処方されていた7種類の劇薬の合計を、10日毎に1日の平均投薬量を求めたものです。 劇薬の投与が段階的に拡大している事が見て取れます。

 今回の異常づくめだった病院側の対応の全体像を俯瞰すると、医師は入院初期から患者を「持続的深い鎮静」に掛け「安楽死」させるべく、計画的に行動していた事が窺えます。本来、医師や看護婦は患者の生命を救うことが使命のはずです。ところが、この病院の医師・看護婦は、患者と家族を騙して、ペテンに掛けるような欺瞞まで使って殺害しています。精神的に追い詰められた患者から生きる希望を剥奪し、早く死ねとばかりに「死の勧誘」を執拗なまでに行い、精神病薬の副作用で苦しめ抜いた末に、この「死の処置」に掛けているのです。では何故、彼らはそこまでして患者を「安楽死」させる必要が有ったのでしょうか。

 これには、病院の経営政策が深く関わっています。今日の保険制度では、病院は患者を長期入院させず、短期間で患者を入れ替えてベッドの回転数を上げた方が利益を上がる仕組みになっているのです。現在、入院料が定額制になっている緩和ケア病棟では、下の表9)の様に入院が 1ヶ月を超えると診療報酬が段階的に引き下げられるシステムになっています。特に、入院が 2ヶ月を超えると診療報酬が 30%以上も大幅に減額されてしまうのです。年間の平均入院日数を 1ヶ月以内に抑えると同時に、個々の患者の入院日数を 2ヶ月以内に抑制する事が、診療報酬を高く維持する上で非常に重要なポイントになっている訳です。

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 しかも、2018 年以降は「診療報酬の 2 段階制」が導入され、全患者の平均入院日数が 30 日未満などの条件を満たさないと、さらに入院料が減額される様になっています。入院料の最高額と最低額を比較すると、病院が受け取る報酬に 35%近くの差が出てくるのです。2020年の診療報酬で単純に計算すると、入院料は 1病床あたり1年間で最高1900万円、最低は1240万円で、差額が 660万円にもなります。ですから、緩和ケアのベッド数が 13病床だったこの病院では、入院料の差額だけで最大年間 8580万円もの収益の差が出る計算になるのです。

 こうした背景から病院側は診療報酬の最大化を狙って、入院料が激減する2ヶ月以内に患者を死亡退院させるべく、計画的に劇薬の精神病薬の投与を拡大し、ペテンを使って説得工作を進めて行ったと考えられるのです。つまり、患者を速やかに「持続的深い鎮静」に掛けて入れ替え、病床の回転数を上げて診療報酬を最大化すると言うビジネスモデルです。これこそが、医師と看護婦が執拗に「死の勧誘」を繰り返し、「お薬でウトウト過ごす」などとペテンを使ってまで、強引に患者を「安楽死」に追い込もうした理由だったのです。彼らが患者の生命を救うという医療者の使命を放棄し、苦しみ助けを求める患者に劇薬を投与し続け、苦しめ抜いた末に平然と殺害しているのは、それが人間としての良心や道徳心とは無縁の、単なる金儲けのビジネスだったからなのです。

画像7(2018.4/25.13:24.リハビリ)

 広範に行われている「持続的深い鎮静」

 ここまで読まれた皆さんの多くは、まさか医師や病院が金儲けの為に患者を殺害するなど有り得ないと思われたかも知れません。 私自身、弟が犠牲になるまでは、 医師が重病人に劇薬を点滴・注射して毒殺するなどとは思いも寄りませんでした。 しかし、こうした実質的に「安楽死」と等しい「持続的深い鎮静」は、日本全国で広範に行われている様なのです。「がん放置療法」で有名な近藤誠医師が、著書の中で現在行われている「持続的深い鎮静」の実態の一端を明らかにしていますので、次に引用したいと思います。

緩和ケアで言う「深い持続的な鎮静」を 行うと、患者はほどなくして死を迎えます。実態として言えば、全身麻酔を用いた一種の「安楽死」です。実は、1990年に入ってからの制度改正で、・・・・・・終末期のがん患者を慶応病院からホスピスに送っていたのです。ところがその後、「あの患者さん、もう亡くなったの?」というケースが散見されるようになったのです。僕は「鎮静をやったな」と思いました。僕が送り出した患者さんがそんなに早くなくなってしまうとは思いませんでしたし・・・・・鎮静をかけられるような精神状態でもなかったはずだからです。このような状態はずっと続いていたようで、しばらく前、僕のセカンドオピニオン外来に見えた患者さんがホスピスに体験入院したところ、やはりあっという間になくなってしまうという出来事がありました。この時も「やられたな」と思ったのです。
そこで、独立型のホスピスや大学病院の緩和ケア病棟などで、どれくらい鎮静処置が患者に行われているかを調べてみたところ、実施率は最も少ないところでも 7 %、最も多いところでは 68 %にも達していることがわかりました。僕はこの数字を知って、「少なくとも僕のセカンドオピニオン外来に相談に来られる患者さんには、ホスピスは勧められないな」と思い直したのです。(『がん患者よ、近藤誠を疑え』より)

 また日本在宅ホスピス協会会長の 小笠原文雄医師 は、「これを知れば日本で「安楽死」を望む人はい なくなる」と題して iRONNAに以下のように書いています。

実は日本の緩和医療に、安楽死と似ているディープセデーションがあります。・・・・ディープセデーションとは、死期が近づいた患者に対し、耐え難い痛みがあるときにだけする医療行為です。持続的深い鎮静を行うと、患者本人は死ぬまで昏睡状態に陥るので二度と目覚めることがなく、開始したときが今生の別れになります。まず「心の死」を迎え、その後「肉体の死」も迎え、完全に死にます。つまり、二度死ぬのです。
持続的深い鎮静を行う場合は、本人だけでなく、家族の同意も必要です。緩和医療として行う場合は、「耐え難い痛みや苦しみから解放してあげたい」という思いで同意する家族が多いのですが、実際に持続的深い鎮静をかけてしまうと、今までの栄養点滴を減量・中止し、肉体の死を迎えるので、「自分たちが殺してしまった」と後悔し、苦しみ、精神障害を起こした遺族もいるなど、尋常な看取りとは言えません。また、持続的深い鎮静をかけても、その時点では完全に死ぬことができず、肉体の死を待つだけの姿を見ていることは、家族にとって複雑な気持ちだと思います。
この持続的深い鎮静は、病院や緩和ケア病棟、在宅医療を行う一部の診療所においては、かなりの頻度で実施されているところもあると聞きます。しかしながら、安易に鎮静をかけ過ぎると、関わった看護師などの心が折れ、燃え尽き症候群になるなど、精神的に疲弊してしまうこともあるようです。


 近藤誠医師や小笠原文雄医師が述べている様に、この「持続的深い鎮静」は緩和ケア病棟によっては極めて高い頻度で実施されており、多い所では患者の 68 %にまで達する施設も有る訳です。しかも、病院 によって実施率が 7~68%と大きく分散している事実は、 特定の施設に於いては医学的必要性とは無関係に恣意的に実施している事を強く示唆しています。

 緩和ケア病棟での累積患者数から計算した施行率 28%から考えると、年間約2万人が「持続的深い鎮静」に掛けられ「安楽死」させられている計算になります。日本のがん死亡者数は年間約38万人ですが、その数%に相当する数万人の末期がん患者が、医師によって毎年殺害されている可能性が有るのです。

 これは文字通り、病院で治療不能となり邪魔になった末期がん患者の屠殺であり、殺処分以外の何者でもありません。年間数万人という規模は、ナチスドイツが行った安楽死計画に匹敵するものであり、緩和ケアが本格的に始まった 1990年代後半から四半世紀を経過している事を考えれば、犠牲者の総数ではナチスの安楽死計画を上回る可能性すら有るのです。このような大量殺戮が医療ビジネスとして、安易な金儲けの手段として公然と行われてきたのです。この人間性・人道に反する犯罪が、平和時の法治国家の日本で医師の手によって法律を無視して平然と行われているのです。

「持続的深い鎮静」は医療の否定

 また「安楽死」が決して「安楽な死」 では無い事も強調しておかなければなりません。実は、7日夜に鎮静処置が始まった時、弟は体調も良く精神的にも大変落ち着いており、果物やシャーベットを大量に食べて、家族に最後の別れの電話まで掛けていたのです。しかし、翌朝になり薬剤が体内に蓄積してくると急に苦しみ出し、繰り返しナースコールで看護婦に助けを求める様になったのです。その度に劇薬の向精神薬がさらに追加投与され、増々酷い苦しみに襲われる事になります。そして、次々投与された劇薬の体内蓄積により、夕方になって意識を喪失し昏睡状態に陥ったのです。「苦しくない様に死にたい」 と話していた弟ですが、結局は七転八倒の苦しみの末に死んでいるのです。生理機能の衰えている重病人に、何種類もの劇薬を次々と投与すれば、悶え苦しむ様になるのはむしろ当然でしょう。劇薬は、投与量が多くなれば毒薬と全く同じなのです。亡くなる前日の 8日には、処置開始直前の何倍もの劇薬が大量投与されていました。つまり「持続的深い鎮静」こそが弟に苦痛に満ちた死を強制していた訳で、この処置さえ受けなければ同じ死ぬにしても、穏やかな死を迎えられたはずなのです。つまり「持続的深い鎮静」は、患者本人と家族の双方に、計り知れない苦痛を強いるものなのです。

 そもそも 「持続的深い鎮静」は、医療の否定以外の何者でもありません。医療の本来の使命は、人間の生命を救う事で有るはずです。それを、治療困難な難病患者は「安楽死」させれば良いと言うのであれば、医療自体が不必要になってしまいます。それは医療とは正反対の単なる殺人行為に過ぎません。これでは医療の進歩は有りませんし、医療そのものの存在意義を否定する事となるでしょう。いくら治癒困難な患者でも、少しでも症状を改善して残りの人生を希望を持って生きられる様に努力する事こそが、医療の使命であるはずです。 将来を悲観し「死にたい」と思い詰めている患者が、希望を持って生きられる様に、そして最後は穏やかな死を迎えられる様に努力する事こそが、医療の本来の努めではないでしょうか。 「死にたい」と訴える患者は、治療など行わずサッサと「安楽死」させてしまえと言うのでは、医師では無くただの屠殺人に過ぎません。 このような絶望の淵にある患者に、医療を通じて生への希望を与える事こそが、医師の使命のはずです。しかも、それは現在の医療技術で充分可能なのです。

 今日の日本で広範に行われている「持続的深い鎮静」は、 死ぬ必要のない患者、何の罪もない患者から理不尽に生命を奪うだけで無く、患者から穏やかな死を奪い、その家族の心に深い傷と長期にわたる精神的苦痛を強いるものです。今の日本では、私達の若い頃には考えられなかった様な、異常なあるいは異様としか言い様のない凶悪犯罪が毎日の様に起こっています。 私の弟が犠牲になった今回の安楽死殺人は、現在の日本社会に蔓延するこうした凶悪犯罪・反社会的犯罪の一つなのです。これは日本社会のモラルの低下、モラルの崩壊とも言うべき社会状況が背景にあると言えるでしょう。

 弟が亡くなってから早 3年が経過しましたが、この間にも多くの末期がん患者が全く必要性のない「持続的深い鎮静」に掛けられ、 理不尽な苦痛に満ちた死を強いられてきたと思われます 。この状態を放置すれば、今後も多くの生命が理由なく奪われる事は明白です。これは病院と医師によって行われている、非合法で反社会的な殺人ビジネスであり大量殺人なのです。医師なら重病人を劇薬で毒殺しても良いと言うのなら、それはナチスが第二次大戦中に行った、精神病者・障害者の安楽死計画と何ら変わりません。この20万人が犠牲になったと言われる安楽死計画に、ドイツの医師や看護婦は積極的に関わっていたのです。誰かが声を上げ、この医師によって行われている卑劣な犯罪行為を告発しなければ、犠牲者は今後も増え続ける事になるでしょう。これ以上、不幸な犠牲者を出さない為、またこの反社会的犯罪を一刻も早く止めさせる為にも、緩和ケア病棟で何が行われているのか、病院という密室内で行われたこの卑劣極まりない犯罪行為の実態を明らかにし、病院と医師の責任を追求して行く事こそ、残された遺族の社会的責務と考えています。そして、国民の皆さんに少しでも真実を知ってもらいたいと思い、ブログでの情報発信を始めました。

画像8(2018.4.29.紀の川沿いを車椅子で散歩)

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