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適応障害の不眠が治らないのはどうして?


適応障害という病名は聞いたことがありますでしょうか?
聞いたことがない方のために説明しますと適応障害とは「はっきりと確認できるストレス因に反応して、そのストレス因の始まりから3ヶ月以内に情動面または行動面に症状が出現し他の精神疾患の診断基準を満たさないもの」を指します。詳細な診断基準は下記のようになっていますので別途参考にしてください。

                                   「DSM-5」より

つまりストレス因に反応して症状がでておりそれが他の精神疾患では説明が付かない疾患です。人によって様々な症状が出る病気というイメージを持ってください。気持ちの落ち込みが出る人もいますし、不眠が出る人もいます、また死にたい気持ちが出てくる人もおり色々な症状が出ます。中には夜が眠れなくて困っている人がいます。そして治療が上手くいっていないケースが見られます。ここでは適応障害の不眠が治らない原因を考察していきます。

①ストレスの原因と接し続けている。


適応障害は基本的には薬剤治療を行わなくても原因となったストレス因から離れることで改善していく病気です。診断基準では「ストレス因、またはその結果がひとたび終結すると、症状がその後さらに6ヶ月は持続することはない」とされています。原因から離れると6ヶ月以内に改善する病気です。あなたの不眠が治らない原因はもしかするといつまでもストレスの原因と接し続けている可能性があります。
症状が長く続く場合は一度ストレスから離れてみましょう。

②すでにうつ病など別の原因で不眠になっている。


適応障害とは実際の臨床では他の疾患が当てはまらない場合などある意味除外診断として使われている場合があります。経過の中でうつ病が生じたりその他の精神疾患が生じたりすることがあります。特にうつ病の不眠は通常睡眠薬だけでは治りません。うつ病によって不眠が生じているのでまずはうつ病の治療をしないといけません。抗うつ薬の治療薬が必要です。もし休んでも症状が良くならなかったり、原因から離れても症状が良くならない場合はうつ病の可能性があります。主治医と一度相談してみるといいかもしれません。

③PTSD、遷延性反応、気分変調症などが隠れている可能性がある。


適応障害は原因から除かれると6ヶ月は継続して症状が続きません。ごく稀に続く場合は遷延性反応という状態になってしまっている可能性があります。遷延性反応では症状が長く続きなかなか改善しない場合があります。6ヶ月経っても症状が改善しない場合は一度主治医に相談をしてみてください。
また2年間適応障害が続く場合は気分変調症の可能性が考えられます。長い間良くならなかったり不眠などの精神症状が残ったりする場合は適応障害が慢性化してしまったりする可能性があります。そういう場合は投薬治療が新たに必要になる場合があるので気になる方は早めに相談してみてください。

以上となります。適応障害が治らない、眠れない方は早めにご相談ください。

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