それってうちらの問題なん?小1プロブレム
保育から世の中を眺めると言いながら、最近はそっち系の記事かけてませんでした。
反省。。。
というわけで、今日は小1プロブレムについて。
小1プロブレムとは
小1プロブレムってのは、入学したばかりの小学校1年生が、先生の話を聞けない、座っていられない、授業中でも歩き回ったり、出て行ったりして、授業が成立しない、みたいなことが数か月にわたることを指します。
子どもからすると「そんなのうちらのせいじゃない」って話です。
「プロブレム(問題)にしてるのは大人たちだ!」ってね。
だって、小学校にあがった途端に、
・おもちゃがない
・自由に遊べない
・時間割がある(45分ごと)
・時間割でやるべきことがガラッと変わる(算数やってたと思ったら音楽!みたいな)
・いきなりチャイムがなる
・ずっと椅子に座ってる(うろうろできない)
・教科書がある(いきなり文字で教えられる)
みたいなことが起こったらどうですか?
以下の写真みたいに環境がガラッと変わったら、そりゃ戸惑います。
※保育室の写真はレイモンドこども園の5歳児クラス
悪いのはうちらなん?
大人だって、転職したら数か月は、環境の違いに戸惑ったり、慣れることに精いっぱいで、本来持ってるパフォーマンスを発揮できなくて、ポンコツ君になったり空回りします。
幼児教育から小学校教育って、それ以上の環境の変化なわけで、丁寧に移行しないと、そりゃウロウロします。
なので、小1プロブレムって言葉から、ウロウロしちゃう子どもの側が悪い、みたいな印象を持っちゃったりすると、子どもがかわいそうです。
大人側の問題なわけです、はい。
立ち上がる大人たち
どげんかせんといかん!ってことで、それなりにたくさんの大人が立ちあがってて、まずこの境目のことを「接続」とか「接続期」という言い方をしてます。
で、この接続期において、
・アプローチカリキュラム(小学校へうまく接続する幼児教育側のカリキュラム)
・スタートカリキュラム(幼児期からうまく接続する小学校側のカリキュラム)
というのを考えて、急な変化が起こらないよう工夫しているわけです。
幼児教育側では、ただの遊びではなく、目的意識や気づき、試行錯誤を促すような活動をデザインしたり、文字や数字への興味・関心を高めたり。
小学校側では、45分とか教科の枠に縛られない授業や、子どもの関心から出発する授業内容、いわゆる教室!というのではない環境づくりなど。
お互い試行錯誤しているわけです。
zoomでやってみた
こうやっていろんな保育者や教師が奮闘しているんですが、それでもお互いを知らない実態がまだまだある。
それぞれの現場を見学しあったり、意見交換してるけど、参加できる人数も限られてるし。
というわけで、1年生の担任をしてる友人と、「職場の仲間を集めて、オンライン座談会やっちゃおうぜ!」と、zoomで6回もの座談会を開催。
長野の小学校教員と和歌山の保育者が、授業や保育が終わってから、1時間の座談会。
保育・小学校におけるリアルな姿とか、保育者や教師の工夫や葛藤。お互い持ってた素朴な疑問を尋ねたり。
途中から接続期教育にめちゃめちゃ詳しい大学の先生にも加わっていただいて、とにかくもう目から鱗なことばかり。
裏を返すと、知らないことが多すぎたわけです。
エスカレーターに乗るように、子どもは時期が来たら新たな環境に飛び込んでいくのだけれど、送り出す大人と、受け入れる大人が「あっちの世界」を知らないまま子どもをエスカレーターに乗せている。
戸惑いを経験するのは子どものみ。
なんて構図に気づかされました。
Clubhouseでもやってみた
zoomで交流して思ったのは、お互いを知らないのは自分たちだけのはずがない、ということ。
そして、保育者と小学校教師がお互いを知る場が少なすぎるんではないかと。
そんなこんなでClubhouseで、接続についてのroomを3回立ち上げてみました。
友人の学校教師と、同僚の保育者と、養成校(大学)の先生と。
お仕事でお疲れの夜にもかかわらず、チョー真面目な話題に毎回数十名の方に参加いただいたんですよね。
前回の3回目でとりあえず一区切りと思ってたんですが、一緒にやった仲間からも、もっとやりたい、もっと聞きたいという声もでたり、clubhouse聞いてた人からも直接メッセージいただいたりして。
そんなこんなでまたやろうと思います。
ということで、小1プロブレムは大人の問題というお話でした。
Clubhouseでroom立ち上げた際は、ぜひ覗きに?きてください。
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