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事象をどうとらえるかで成長の度合いが決まる

突然ですが、阪神タイガースは私の”癒し”です

私にとって阪神タイガースは癒しです。彼らのがんばりを見ていると楽しくなるし、負けるとイラっとするけれど、それもまぁ楽しみのひとつでもあるし。

なによりも、ラジオやテレビから一方的に戦況が流れてきているものに対して、こちらはただ受け身でその情報に一喜一憂するという行為は、脳の思考を休めている状態で、ストレスからの現実回避ができているということなんでしょう。
脳科学に基づいた新事業開発をしている友人の青澤さおりさんから教えてもらったところ、テレビや映画などが最も脳を休めるのに適しているとか。
脳にとれば、一方的に情報を受け取るだけの状態は楽な状態なんだとか。タイガースが私にとっての癒しになっている理由はこんなところなんでしょう。

学びはどこを見て自分事化できるかということかも

タイガースは今のところ私にとっての癒しですが、監督の采配、コーチの指導、選手の活躍、試合の進め方など、自らの学びにつながる事柄は満載です。
このようにタイガースの試合について、「勝った!負けた!」という情報を受け取るだけで満足する場合と、「この試合から、自分の今のマネジメントでの課題で共通するのはこのことかな。自分はこれでよかったのだろうか」と自らに置き換えて考えていく場合があるとすると、前者は脳の癒しで、後者は学びになっているということなんでしょう。

経験学習モデルについて調べているときに「ノウイング」という言葉に出会いました。

ノウイングとは…
人は他者や書物の知識を道具として使いながら、「新しい知」を生んでいる
             クック&ブラウン

松尾睦さんの「経験学習入門」の中で、ノウイングを生むのは「しっかり内省することで教訓を生む」こととあります。
これは言い換えれば、事柄のどこを見て、自分事化できるかということなのかもしれません。
同じ情報に触れても、そこから学び取れる人と、情報が通過してしまうだけの人とで成長に差が出てくるのは当然のことかもしれません。

心理的資本®を高めるのも実は「内省」

「こころの資本-心理的資本とその展開」という本が中央経済社から2020年6月に出版されました。
心理的資本とは何かというと、一言でいうと「やり遂げる自信」のようなメンタリティーです。(石見の解釈^^;)
結局、個人に知識があっても、ネットワークがあっても、やり遂げようとする前向きなメンタリティーがないと成果がでないというところから、注目されてきているのが心理的資本®です。
平たい言葉でいうと「やる気」ですよね。そんなことは今更言われなくてもわかると皆さんお思いでしょうけれど、これまでは「やる気」とか「モチベーション」は感情に近く、一過性のものであって、開発が難しいといわれてきたそうですが、この心理的資本®は計測可能でかつ開発可能であるところから注目されてきています。

心理的資本の説明

先日、ウチの会社主催で「こころの資本出版記念Webセミナー」を開催し、183名の参加申し込みをいただきました。参加者アンケートでは「心理的資本®を高めるトレーニング」について、もっとも関心をいただきました。
心理的資本®が高まることは業績に直結するという研究結果がでています。こんなことを聞けば、どうすると高めることができるのか、ますます気になりますよね。

「こころの資本」の本によると、心理的資本®を高めるには、起こった事象に対ししっかり内省し、ポジティブにその事象をとらえ、行動していくということだとあります。(私のかなり大雑把なまとめですが)

結局、情報に対する興味関心、そして客観的な思考を深め、前向きなメッセージとして受け取ることを訓練することなんでしょう。

自分への「問い」の意識を持つ

先日、北方伸樹さんにコーチングスキルトレーニングで問いの立て方について話を伺いました。
対象者に対する問いはもちろんですが、自分自身への問いをおこなうことを勧めていただきました。
内省とか、内観とかいうのは、これですよね。

マネジメントとは良い内省を促すこと

人を育てるのは難しいです。自分とまったく同じ頭の構造ではなく、経験も環境も異なります。なので、いくら良いアドバイスをしても、理解されないことや、ずれて解釈されてしまうことも多々あります。

結局、人は自分自身で気づかない限り、受け入れて身に着けることは難しいのかもしれません。
そう考えると、マネジメントは自発的に良い内省と行動を促すための支援をするということになります。
良い内省とは、反省してへこみっぱなしではなく、学びを活かしチャレンジ行動を実践することです。

まずはマネジメントする側の人が、しっかりと事象からの学びを深め、実践しふりかえる、をしっかり回し、自ら成長している様を見せていくことから始めるのが良いと思っています。

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