見出し画像

フランスロックダウンを5/11まで延長!マクロン大統領演説を要約

Youtubeでも同じ内容喋ってます!

我々はウイルスとの戦争状態にある

マクロン大統領の演説から2020/3/17に始まった、フランス全土ロックダウン。当初は2週間となっていたものの、感染拡大を止めることができずロックダウンは2020/4/15まで延期。しかし、それでもまだ感染者数と死者数は増え続けています。

2020/4/13 20:02 マクロン大統領は全国民に対して次の方針を伝えるために、生中継での演説を開始しました。20:02となっていたのは、フランス国民全員が20時から拍手を送るのを待ってから、演説を始めたいからという配慮でした。

新型コロナウイルスの感染拡大に対して、最前線で戦う医療関係者などの人々に対して、フランス国民全員が20:00にベランダから拍手を送るのが日課となっている。

マクロン大統領の演説要約

冒頭でマクロン大統領は、ここ数日集中治療室へ搬送される患者の数は減少傾向にあると話し、フランス国民全員の協力に感謝していると述べました。

しかし、現状ではフランス東部とパリ周辺では病院は患者であふれており、地方の病院の助けを借りて、ギリギリで医療崩壊を防げているのが現状。数週間後にどのような状態になっているかは予測できない。これを踏まえて、ロックダウンは2020/5/11まで延長すると発表。高齢者や持病を持つ人は5/11日以降も自宅待機を要請しました。

他にもたくさんの細かい連絡事項がありました。

政府は小規模ビジネス、観光産業、所得の低い世代や学生など、現状で金銭的にとても貧窮している人たちにさらなる援助をすることを決定。
5月11日から、小、中、高等学校を段階的に再開
これを最優先とした理由は、教育格差をなくすため(現在はオンライン教育を受けれる人とそうでない人で差がついている)
大学は夏までオンライン講義。実際の講義が再開されるのは9月予定。
レストラン、カフェ、美術館、映画館、フェス、コンサートなどは5月11日以降も休業。7月以降に再開予定。
5月11日以降に症状がある人全員をテストできるようにしていく。医療関係者、高齢者から優先的に行っていく。
5月11日からフランス人全員にマスクを支給し、着用を要請。
一部の職業にはマスク着用を義務付ける。

いつになったら元の生活に戻れるのか?その質問が皆さんにあるのはわかっています。それに答えることができれば良いのですが、いまはまだわかりません。政府はウイルスに対するワクチンと抗体の研究に全力を上げて投資をしていきます。最後に勝つのは我々だが、数ヶ月はウイルスと共存することになるでしょう。
各国協力して、感染の拡大にも負けない、強い経済の仕組みを再構築する必要があります。フランスは感染が拡大するアフリカの国々への支援も同時に行っていきます。

フランス国民の反応

さらに4週間のロックダウン延長にはやはりみんなうんざりしているリアクションですね。ロックダウンから4週間が経ち、フランス国民には大きなストレスがかかっています。ロックダウンを守らない人々と警官の衝突、近隣住民同士の喧嘩、DVの増加など、国民が現状の生活に対して限界を感じているのは明らかです。何度も延長されるロックダウンに飽き飽きする人のツイートです。

あとはちょっと、ネタですが、twitterを使っている若い世代の間では、大学生の授業が夏までオンラインになるのをめちゃくちゃ喜んでる様子が回ってました。。。

フランスの現状とこれからの世界

マクロン大統領の演説は個人的にはとても力強くわかりやすくて、すばらしい内容のスピーチだったと思います。国民からはやはり不満の声が上がっていますが、それはどこの国も同じですね。
フランスの2020/4/14現在の新型コロナウイルス感染者数は約13万6千人、死者は約1万5千人。医療崩壊は防げているものの、ギリギリの状態であることは変わりません。この状況になってしまったことに、政府は準備が足りていなかったことを認めていました。
教育格差の点は非常に納得が行きました。現状では良いオンライン教育を受けることができるのは、裕福な家庭だけであること。この状況が長引いて、教育格差が生まれると、より大きな格差を将来生むことになる事は否定できません。
個人的に注目したのは他国と協力し、新しい経済の仕組みを作って行こうと訴えていた点。グローバル経済が協力して感染症の拡大にも負けない仕組みを作っていく必要がある事は間違いないです。既存の産業の構造が完全に破壊され、人が移動しなくても経済活動が行えるような仕組みに置き換わるのがこれからの世界でしょう。

すでのパリは1ヶ月前とは全く違う景色と風に包まれています。街から人も車も消え、排気ガスの匂いもなくなりましたが、人々の笑顔も消えました。新しい世界でどう生き抜いていくかを皆が模索しながら試行錯誤しています。

その点についてもいくつか記事を書いていますので、以下を参照してください。

これからもフランスや海外の新しい経済の動きについて積極的に情報発信して行こうと思いますので、よろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?