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【酒話】日本酒はじめました。

この度、日本酒についてのコラムを書くことになった。

こう言うと、さも日本酒関係のなんちゃら協会の偉いさん(たぶん禿頭)から、ぜひ書いてくれませんか? とオファーがあり、それを引き受けて書いているように聞こえる。

もちろん、そんなことはない。自分の意志で勝手に書いているだけだ。

ここでは日本酒をテーマにして記事は書くけれど、日本酒の味に関しては、ほとんど書かない。

つまり、お酒が好きな人も、きらいな人も、大人も、子どもも、禿頭の偉いさんも、だれにでも読んでいただける内容にしていく。

そこで、タイトルは「酒話〜しゅわ〜」にした。
これには色々な意味が含まれている。

・お酒の話という意味。
・手話のように、だれにでも楽しんでいただける共通言語のような記事という意味。
・お酒のシュワシュワ感(スパークリングのみ)。
・シュワちゃんのように、だれからも好かれるマッチョにI'll be backしたいという意味。

他にも、なにかあれば後付けする予定だ。

お酒を飲まない人も、ほとんどの人が、冠婚葬祭も含めて、お酒がある席には居たことがあると思う。
思い出してもらいたい。
そのときに語られる言葉や、流れる時間は、どれもかけがえのない素敵なものではなかっただろうか?

この前、日本酒を飲みたくなって近所の居酒屋へ足を運んだ。
案内された席の、隣の席には、クタクタのサラリーマン風の男性が2人。言わずもがな2人とも禿頭である。

僕は、隣の席の会話に耳を傾けてみた。
「あぁ〜、なかなか業績あがらんな〜」
「残業や休日出勤してまで頑張ってるんやけどな〜」

30分後。

「ダサくてもエエねん。お客さまのために頭を下げるんや」
「その光った頭をな」
「ははははっ! 獺祭(だっさい)けどな」
「ははっ! 獺祭(だっさい)くてもエエねんな」

さらに1時間後。

「よしっ! 俺らが率先して、会社を盛り上げていこう!」
「おぉ! 業績も大事やけど、こんな熱い話をできるハゲの仲間がいることが、俺のなによりの誇りや!」
「ハゲは余計や」

あとは家族も大切にね。と口出ししようかと思ったが、やめておいた。
彼らは、フライドポテトをシェイクしたのち、その油まみれの右手同士もシェイクした。
そして、夜の街に消えていった……

これだ! この空間を書こう! と思った瞬間だった。

彼らはお酒の力に任せて、頼って、甘えて。熱い想いとゲロを吐き出していた。
ユーモアのセンスこそ欠けているものの、話している内容は実に真理で、達観しているように思えた。
ユーモアのセンスについては、このコラムを読んで勉強していただければ良いだけだ。今度会ったら、URLを教えてあげよう。

このように、お酒は、ジュースやコーヒーと同じ、ただの飲み物に過ぎないのだけれど、そこに「在る」ことで、「在る」だけで、禿頭の偉いさんであっても、だれであっても、無条件に勘違いへの抜け道まで連れて行ってくれる、なにか力があるのかもしれない。
その、なにかを探求するために、僕たちは、また、お酒を飲む。

どうしても、お酒にマイナスイメージが付いてくるのは、愉快じゃない飲み方をしている氷山の一角がピックアップされるからである。
食事や美として飲んでいる氷山の九角は、きちんとお酒を味わっている。そう、嗅覚で。

別に僕は、日本酒を飲みましょう! と呼びかけるつもりはないし、飲まないことを否定しない。
むしろ、親しい友人には、飲む人は、そう多くはない。

僕の願いは1つだけ。

このコラムをたくさんの人に読んでもらいたい。
そして、
笑っていただきたい。

願いが叶うことを、願っています。

……3つ、お願いしてるよね。

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