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朝の会『登壇』:日本酒先生

 僕のことを、みんなはこう呼ぶ。
「日本酒先生」と。

 日々、日本酒を研究して、日本酒のことを教える講師のような、本当の「日本酒の先生」などではない。
 ただ、日本酒が大好きな小学校教員で、名前が「仁本 修(にもと おさむ)」なので、音読みでそんな風に呼ばれている。

 ちなみに、そう呼んでいるのは、周りの友人ではなく、僕が担任する小学5年生の児童とその保護者からだ。
 小学生に対して、日本酒の話を、国語や算数の話と同じように熱く、飛び切り燗の如く話している、どうしようもない教師だ。
 だけど意外と、保護者からも「日本酒先生」と呼んでもらえていることを思うと許容されていると都合よく捉えてもいいのかもしれない。むしろ、「いつも日本酒のことを教えていただき、ありがとうございます」と、児童からも保護者からも言われているので、僕は、それなりに愛されているのかもしれない。

 さて、みなさんは、「教師」と「お酒」の関係をどのようにお考えだろうか。

 先生も人間だし、普段からお酒くらい飲むだろうな、と考えている人は正常な思考なので安心してほしい。
 信じられないだろうが、教師の「お酒」が、連日報道されているような悲しい不祥事の原因だと考えている人もいる。しかも教育に携わる者にこそ、そういった思考が蔓延している。
 お酒を飲む者は、不真面目な輩しかいないというような、短絡的な考え方がまかり通っているのだ。

 だからこそ伝えたい。
 小学生に、お酒の真実を。日本酒の素晴らしさを。

 日本酒の素晴らしさを伝えるために、僕は教師をしている。とまで言うと、いろんな人に怒られるけど、まぁいいか。

 読者のみなさんにも是非、実際の授業の様子を見ていただきたいと思います。

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