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連作幻想譚[真夜中にゾウが来る]

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夜な夜な訪れるお客様とぼくの不思議な7日間…エブリスタで連載したYA小説を改稿の上移動しました。 ゾウ人間、ドロの女、見えないクジャク、ピストルの老人、葉っぱくん、ペルソナ、ある…
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2023年6月の記事一覧

連作幻想譚[真夜中にゾウが来る]第4夜

 4日目。夜9時にお店に着く。今日は開店より1時間早めに着くことができた。
 木曜日。表の人通りはいつもと同じくらい。多くもなければ、少なくもない。そんな感じだった。

 連日の徹夜続きのせいだろうか。体の節々が痛む中、ぼくは毎晩、お店で不可思議な出来事が起きる理由をひとりで考えていた。
 もしかして……。そうだ。自分がお店の任務を放棄しかけたときだ。そんなときに、少々訳ありのお客様がうちのお店を

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連作幻想譚[真夜中にゾウが来る]第3夜

 3日目。家を出るのが遅くなってしまい、夜10時20分ごろお店に着く。
 カフェの前に、見知らぬおばさんが立っていた。
「あんた、店番の子かい?」
 開口一番、おばさんからそう尋ねられた。老婆というには若い感じだが、年齢は母よりも少し上くらいだろうか。灰色の短い髪に、夏向けのニット帽をかぶっている。
「はい、そうです。遅くなってしまい、申し訳ありません」
「いや、いいんだけど。私はね、あんたんとこ

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連作幻想譚[真夜中にゾウが来る]第2夜

 吊り革につかまって、帰りのバスに揺られていると、自転車で坂道を下っている中年の男性が、にこやかな顔を向けてこちらに手をふってきた。
 ぼくは思わずその人に手をふり返してしまった。周りを見てみたが、バスの中にいる人たちはみんな素知らぬ顔をしている。
 人違いだろうか。こういうことって、だれにでもあることなのだろうか。

 2日目。夜10時ちょうどにお店を開ける。今日は夕方から小雨が降りはじめてきた

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連作幻想譚[真夜中にゾウが来る]第1夜

「神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。」ローマ8:28

聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会 許諾番号4-2-3号

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 ぼくは、これから自分がどの道に進んで行くべきか迷っていた。
 一応、自分の身分は大学生だ。ただ、いわゆる一般的な大学ではない。通信制の大学で

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