鉄道の駅舎を改修し、地元民と観光客が混ざり合うスペースへ。【チェコ・プルゼニ州】
とある事情でチェコ西部・プルゼニ州に寄るタイミングがあり。興味深いスポットに遭遇したため、まとめてみます。
プルゼニ州の州都は、そのままプルゼニ。チェコの都市では四番目くらいの規模で、工業で栄えています。有名なピルスナーウルケルのビールが生まれたのも、この地域ですね。
この地域に、Zbiroh (ズビロー)という駅庁舎が立っていました。1910年に創業され、約100年間、首都のプラハと州都ピルゼニをつなぐ交通の要として使われ続けたといいます。
2012年にレールが廃止されたのですが、とあるチェコ在住・オーストラリア人の方が、鉄道会社の管轄にあったこの駅舎を買い取りました。
元々ソングライターとして活躍していた中、アンティーク家具の修復・販売に興味を抱くようになり。まとめて保管できる場所を探していたら、鉄道会社のホームページにたどり着き、古駅舎の販売告知を見かけたといいます。
実は自分も短期のボランティアとしてここに滞在していました。改修を手伝う代わりに滞在費なしで住まわせてもらう、workawayというプラットフォームを利用したのですが、夏季休暇の間にちょうど良い過ごし方になったと思います…!
駅舎の中にはいくつものフラット(階)があり、元々ここで働いていた労働者が住み着いていたとか。往年の、電信技師の作業場なんかがそのまま残っています。
この駅舎、地元の文化遺産として保護されつつも。買い取ったジャミソンさんの意向で、政府の補助なしで独自に発展させていきたいとか。
若い現代アーティストや音楽家を呼んでコンサートを何度か開いたり、映画やミュージックビデオの舞台としてレンタルしたり。はたまた、広大な地下施設があることから、コーヒーの廃棄物からキノコを育てたり….など、ひとつの駅舎を活用した、多様なアイデアに包まれています。
とある事情により、現在ではボランティア募集を停止しているそうなのですが、Airbnbからの宿泊は可能だと思われます。チェコを回る旅をしたい方は、ぜひその経由地として、かつての駅舎に触れる体験をしてみてはいかがでしょうか。
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