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スタートアップ向け経営・知財戦略の本【おすすめ3選】

こんにちは。つなぐIP株式会社CEOの
朝倉 和彦です。

スタートアップを経営するにあたり、
知的財産が重要であることはまだまだ
認知されていません。

IPOやM&Aなどを目指すのであれば、
知財DDが必要となりますし、大手企業と
交渉する際、知的財産について理解をして
いなければ、大切な権利を取られてしまう
可能性があります。

今回は、経営・知財戦略を理解するために
わかりやすく紹介されているスタートアップ
向け経営・知財戦略の本(おすすめ3選)
を、ご紹介します。

スタートアップの経営者や知財担当者の方で
知的財産について理解したい場合、特に参考
になる本です。


初めに簡単な僕の自己紹介です。

2019年4月1日につなぐIP株式会社を
設立し、知的財産アドバイザー事業、
起業アドバイザー、自社メディアの運営
などを行っています。


スタートアップの知財戦略

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「スタートアップの知財戦略」は、弁護士である山本飛翔氏の著書です。

【著者】
山本飛翔(やまもと つばさ) 弁護士。
2012年早稲田大学法学部卒業。2014年東京大学大学院法学政治学研究科法曹養成専攻修了。2015年司法研修所修了(68期)、中村合同特許法律事務所入所(今に至る)。主な著書・論文に「スタートアップ企業との協業における契約交渉」ビジネスロー・ジャーナル2019年2月号115頁以下、「オープンデータの活用と知財戦略」パテント2019 Vol.72,No.9,61頁以下、『商標法律相談の基本―商品名検討からプロモーションまで―』(共著、第一法規、2019年)。

この本は、2020年3月に発行された最新の著書であり、スタートアップの知財戦略についてよくまとめられています。

著者が弁護士出身ということもあり、契約書の雛型や留意点などもわかりやすく解説されています。大手企業と共同研究したときの権利の帰属であったり、主に法的な観点から注意点や事例などを含めまとめられている本です。

この本をお勧めする理由は、スタートアップが各フェーズごとに行うことや、業界別の知財戦略についてなど、事例等を挙げながらスタートアップの特性を踏まえて解説された実務書となっているからです。

僕は大手にもベンチャーにも在籍したことがありますが、両者の視点から留意点なども紹介されていて、両者についてお互いを理解することが重要であることがわかります。

スタートアップを起業したい、または経営している方には特におすすめの本です。

技術系ベンチャー企業の経営・知財戦略

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「技術系ベンチャー企業の経営・知財戦略」は、千葉商科大学サイエンスアカデミー特別客員教授である関水信和氏の著書です。

【著者】
関水信和
1952年生まれ。慶応義塾高校卒、慶応義塾大学商学部・文学部卒、多摩大学大学院経営情報学研究科修士課程修了、中央大学法学部卒、同大学院法学研究科博士前期課程修了・後期課程修了単位取得、東京大学大学院工学系研究科修士課程技術経営MOTコース修了単位取得、千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了、博士(政策研究)、三井住友銀行ビジネス営業部部付部長、持田商工法務部長など歴任。税理士(東京税理士会所属)、(株)ゲノム創薬研究所アントレプレナー。聖学院大学非常勤講師、千葉商科大学サイエンスアカデミー特別客員教授

この本は、筆者自身が大学発のベンチャー企業を創業しており、アントレプレナーである著者が執筆しています。

そのため技術系ベンチャーの中でも大学発ベンチャーの方に、より参考になる本だと思います。

ベンチャー企業の設立や日米のエンジェル投資などの比較など、わかりやすく統計など図解されていますし、ベンチャー企業の現況や知的財産の基本的なことから知的財産戦略についてわかりやすく紹介されています。

この本をお勧めする理由は、筆者自身が創業した企業を事例として紹介されているなど、知財戦略だけでなく経営に関することも紹介されている点です。

ベンチャー企業を創業する際のリスクを減らしたいと考えている方におすすめです。


経営戦略としての知財

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「経営戦略としての知財」は、元本田技研工業知的財産部長である久慈直登氏の著書です。

【著者】
久慈直登
日本知的財産協会専務理事。元本田技研工業知的財産部長。
1952年岩手県久慈市生まれ。学習院大学大学院法学研究科修士課程修了後、 本田技研工業株式会社に入社。初代知的財産部長を2001年から11年まで務めた。 11年よりIP*SEVA(日米独の技術移転ネットワーク)ASIA代表、12年より日本知的財 産協会専務理事、知財関連の5団体の理事、14年より日本知財学会(IPAJ)副会長を 務めている。著書に『知財スペシャリストが伝授する 喧嘩の作法』(ウェッジ)がある。

この本は、企業の営業部門、技術部門の方など知的財産を扱う方に役に立つことを目的とした本です。

著書の中で、『世界で急速に伸びている企業は、経営者自らが知財の知識があり、経営トップが直接判断を行っているところが多い』とありますが、かのビルゲイツもその一人です。

この本をお勧めする理由は、知財戦略ありきではなく、経営戦略として知財をツールと考え紹介している本だからです。

企業よりの視点となりますが、世界経済の状況からオープンイノベーション、IPランドスケープについてなど解説されていて、スタートアップにもためになる本です。


まとめ

今回、スタートアップ向け経営・知財戦略の本(おすすめ3選)として、僕が読んで、スタートアップ経営のためになると思った本をご紹介しました。

どの本もスタートアップを経営する際、役に立つ本だと思いますので、よかったら読んでみてください。

知的財産が少しでも身近になると嬉しいです。

今後も、読んでためになる本を紹介していけたらと思っています。

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