CKO就任とこれから
こんにちは。ナレッジ経営クラウド「Qast」を運営するany株式会社の代表 吉田です。
昨日、総額約1.5億円の資金調達を完了したプレスリリースを配信しました。
▼プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000033337.html
▼日経電子版(紙面)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC16DPH0W1A610C2000000/
いやー、ここまで来るのは長かった。
順調に行くかと思いきや、最後の最後で二転三転どころでなく、四転も五転もありました。
やはり億越えの調達となると、これまでと抑えるべきポイントがまた少し違って、いろいろと勉強になりました。
調達について語ると長くなりそうなので、本題に入ります。
今回は資金調達と同時に発表させていただいた「吉田、CKO就任」について書きたいと思います。
実はこのCKO、日本ではまだまだ知られていないどころか、私も最近知りました・・・(汗)
CKOとは
CKOは、「Chief Knowledge Officer」の略語で「最高知識責任者」を指します。
CKOの役割は、企業内におけるナレッジを共有・蓄積させ、組織全体に浸透させることです。いわゆるナレッジ経営(ナレッジマネジメント)の戦略を立てて、組織内に浸透させることが主な役割です。
一般的には経営者と分離して配置されることが多いため、まずは経営目標や方針を理解し、実践するためにナレッジをいかに活用していくかの戦略を立て、それを社内のメンバーが実践するよう働きかけを行います。
つまりは、企業価値を向上させるために「ナレッジ(知識)」を最大限活用しましょう、そのための責任者にあたるのがCKOです。
具体的な業務としては、
- ナレッジ経営の目的/方針策定
- ナレッジ経営システムの選定、導入
- ナレッジ経営システム、ガイドライン策定
- 組織でナレッジを共有するための文化作り
- ナレッジ経営の定点観測、定量分析
等、ナレッジ経営を企業内で実践するための事はなんでも、という形です。
ポイントとしては、ナレッジを部署内で蓄積するのではなく、組織全体で蓄積し、経営資源として捉えるよう働きかける点です。
だからこそCxOの一つであり、責任者である所以です。
なぜ今、CKOに就任したのか
Qastは今年4月に、リブランディングを行いました。(リブランディングの背景はこちら)
部署内で気軽にナレッジを共有するナレッジ共有ツールから、ナレッジを組織全体で蓄積し、経営資源として捉える「ナレッジ経営クラウド」へと変貌を遂げました。
では、どうすればナレッジを経営資源として捉えられるかを考えた時に、組織内でそのための役職・役割を与えることが必要だと考えました。
ナレッジを組織全体で蓄積していくことは、皆頭では重要なことはわかっていながらも、本業をそっちのけにして取り組むことができず、優先度が上がりにくい業務です。
一方で、これだけ働き方が多様化し、ITツールが散乱する今こそ、ナレッジ経営を実践する必要性が増しています。
「重要だけど実践する人がいない」「どのように実践すべきかわからない」、そんな企業の方のために、新しい役職を設けることで、役割が明確になると考えたのです。調べるうちに、それがCKOであることがわかりました。
「CKOが根付けばナレッジ経営が浸透する」と考えたは良いものの、国内ではまだまだ事例が少なく、イメージが湧きづらい現状がありました。
百聞は一見にしかず、ということで、私自身がCKOに就任するという結論になりました。
まずは社内においてCKOとしての取り組みを行うことで知見を溜めて、それを対外的に発信する。それを見た経営者がCKOを就かせて・・・という好循環を生むための起点にしていきたいと思います。
CKOとして成し遂げたいコト「CKOを当たり前の役職にする」
今はまだCKOという役職自体、知名度が皆無に近い状況です。
Googleトレンドで調べてみても、1日の検索数はゼロの日もザラにあります。
※過去90日間の「CKO」の検索数
4〜5年後には、今で言うところのCTOやCMO、COOのように当たり前に知られていて、一般的に導入されるポジションにしていきたいと思います。
わかりやすい例で言うと、転職サービスのポジションとして「CKO」採用が行われていること。
これが一つのマイルストーンと考えています。
今のところ、何かのポジション(例えばIT部部長)と兼業の形が考えられますが、将来的には専門職としてのCKO、CKOとしてのキャリアが醸成されている状態を作りたいと思います。
CKOが根付いた世の中はどうなるか
それではCKOが世の中に根付くとどうなるのか、どんな未来を考えているのか、今考えていることをつらつらと。
①企業で必要不可欠な要素:「ヒト・モノ・カネ+ナレッジ」になる
企業にとって必要不可欠な要素は「ヒト・モノ・カネ」の3つが挙げられます。
CKOが根付いた世の中では、これにプラスアルファで「ナレッジ」が加わります。
CKOにより、組織内でナレッジ経営が浸透すると、採用計画が変わり、新しい取り組み(プロジェクト)のスピードが加速します。企業の基盤が安定し、激しい変化に対応できる強固な組織になるでしょう。
②チームシップが根付いた世の中になる
我々anyが掲げるビジョンがこの「チームシップが根付いた世の中に」です。
ナレッジ経営には、そもそもチーム全員に利他的精神がなければ成立しません。
一昔前には、個人のナレッジ、ノウハウこそが社内での競争優位性であると考え、チーム内に全く還元しない人も多くいました。
しかし、このような人には当然他の人のナレッジが集まらないため、結果的に個人の限界を超えることができません。
人が記憶できること、得意なことの数には限界があります。
一人で全てを網羅しようとするよりも、従業員100人なら100人分の、1,000人なら1,000人分のナレッジをいつでも取得できるようにした方が、パフォーマンスが上がることは想像に容易いはずです。
ナレッジ経営をうまく組織に機能させるためのCKOが自らの役割を果たすことで、従業員のマインドを変え、組織を変え、チームシップが根付いた世の中になることを願います。
最後に
1.5億円の調達は完了しましたが、まだまだanyは道半ば。
思い描く未来の1割にも満たない状況です。
だからこそ・・・伸びしろは存分に残されています。
新しい概念「ナレッジ経営」、そして新しい役割「CKO」、そしてチームシップを根付かせるための仲間を絶賛募集中です!
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それではまた・・・!
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