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映画「聖なる酔っ払いの伝説」

久しぶりに分かりにくい、でも、とても好きな映画をアマゾンプライムで見つけた。

「聖なる酔っ払いの伝説」

今のご時世、エンタメコンテンツだらけで、僕は少し目が回る。

おかげで熾烈な生存競争を生き抜いてきた海外ドラマは、本当に目を離すことが出来ない面白さだ。

少し前に僕がハマったのが、「ブレイキング・バット」「ベターコールソウル」などNetflixで見れるドラマ達。

特にこの二作は本当に良く出来ていて、脚本に全く無駄がないし、制作陣、俳優陣も完璧な仕事ぶりだ。

Netflixで見るドラマに困ったら、僕ならこの二つをおすすめしたい。もちろん「ストレンジャーシングス」も面白いけど。

でも、たまには面白いのか、つまらないのか、保証されていないものも見たくなる。

そう思ってアマゾンプライムを徘徊すると、懐かしいミニシアター系の匂いがプンプンする映画達がまだ生き残っていた。

例えが正しいかは分からないけど、無理矢理当てはめると、前述のNetflix系ドラマは、科学的な分析で作られた現代の名作ワイン。

ドラマ作りの名手達が、視聴者を惹きつける為に分析に分析を重ねて作られたドラマ達。

一方の「聖なる酔っ払いの伝説」はその年毎の自然環境に委ねた結果、神の思し召しで偶然生まれた名作ワイン、といった趣きがある。

この例えは完全に僕の推測なので、「聖なる酔っ払いの伝説」も科学的に分析された映画かもしれないけど、仮に僕がスポンサーで映画とは何かなんてことに疎く、直近で見た映画は「メジャーリーグ」だというような資産家だとしたら、「聖なる酔っ払いの伝説」に資金援助はしないだろう。

おまけにスポンサーを探す広告代理店の人達だって、この映画の良さを端的にプレゼンするのはかなり難しいだろう。

そんな商業的、経済的な観点を度外視した良さがこの映画にはある。

まず、一昔前のパリの街の美しさ、ストラヴィンスキーの奇妙な音楽、何かしらの過去を背負った主人公であることは分かるが、そこに対してはあまり説明しない。

そして主人公が出会う奇妙な人達との出会いと奇跡、まるで読めないストーリー展開。

少し前に、僕はタイに旅行に行ったのだが、その旅は事前に行くべき観光名所、レストラン、カフェなんかをあらかじめ念入りにネットで調べた。
移動は東南アジアを席巻するgrabを使った。

おかげでとても快適で効率的な旅ができた。

でも、旅先で物足りなさというか、手持ち無沙汰感も感じていた。

あまりにスムーズ過ぎて、何して時間潰すか少し困ったくらいだ。

予期せぬ人や物事との出会い、旅ならではのトラブルと遭遇することのない、少し物足りない旅行になってしまったのだ。
(旅の思い出を振り返って盛り上がるのは、やっぱり予期せぬトラブルの話だ)

旅にも出れないご時世ですから、良かったら、予期せぬ展開に導いてくれるこちらの映画是非見てみてください。

絶対赤ワインをガブガブ飲みたくなりますよ。

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