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路上

YouTubeで「ちょっと世界一周してくる」さんの動画を最近、良く見ている。
旅に出れないご時世ですからねえ。

中でも中南米編が好きだ。
なにが楽しそうって、みんな路上でワイワイやっているのが楽しそうだ。
ストリートパフォーマンス、ストリートフード、ストリートサッカー、ストリートタンゴ、なんていうのもある。

やっぱりストリートは良い。

もし仮に、仕事の帰り道、通りすがりの広場や駅で、ストリートパフォーマンスや演奏に出くわしたら、さぞ楽しいだろう。

そのパフォーマンスを見ながら、屋台で軽食を買って、ビールでも飲んだら、さぞ美味いだろう。

今、日本で盛んにストリートパフォーマンスが行われている場所ってあるのだろうか?

少し前までは、といっても、もう6、7年前の記憶だけど、都内の大きな駅、池袋、新宿、渋谷あたりに夜な夜な出向けば、外国人がドラムを叩いていたり、歌手志望の女の子がキーボードで弾き語りしてたり、マジックやジャグリングをするパフォーマーがいたりして、人だかりができていた。

堅物そうなベテランサラリーマンが足を止めて、じっとパフォーマンスに見入っているのを見て、このサラリーマンのおじさんも本当は、パフォーマーになりたかったのかな、なんて想像したものだ。

まあ、ストリートカルチャーは、もともとが非公式なものだし、コロナ禍の今、人だかりを作ろうものならヒンシュクを買ってしまうのだろうか。
もし、そうだとしたらなんとも味気のない世の中になってしまったものだ。

何かをしたい、家の外に出て、あの広場で歌でも歌ったら、新しい出会いがあるかもしれない。

そういうピュアなアマチュアリズムが活気となって、街を盛り上げていたと思うし、行き場のない者同士が少し励ましを与え合うような、ストリートはそんな場所だったのに。
今はそんな行き場のない衝動や思いというのは、ネットの中に吸収されているのだろうか。

ストリートカルチャーの良いところの一つは、気軽に試せることだと思う。

仮に、良いパフォーマンスのアイデアが浮かんだとして、いきなり劇場を借りて公演するってのも、ハードルが高い。
だったら、まずはストリートで試してみるか、と実験ができる。
お客さんは、たまたま、そこに居合わせた人達だ。変な贔屓も忖度もない。

ストリートカルチャーは、ストリートで何かをやってみようと挑戦するパフォーマーと、多少変だったり、迷惑でもそれを受け止めてくれる寛容的なお客さんがいて初めて成り立つ。

南米なんて、そんな人達ばっかりのような気がする。あくまで動画からの印象だけど。
その分、治安は悪くなったりするのかもしれないけど。

挑戦する人と寛容的な人

どちらも今の日本に足りていないような気がするのは、ぼくだけだろうか。

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