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石材店を見分ける「JISマーク」のようなもの

先日、お墓の相談の電話に対応しました。「全国お墓相談ダイヤル」の相談員です。つまるところ、お墓に関してトラブルになってしまった相談に乗るわけですが、ほとんどは「石材店」に関するトラブル。

最初は40年前に義理の父(旦那のお父さん)が民間霊園に墓地を買って(永代という名目の所有権を、です)お墓の一部を設置。40年経過しその義理の父が亡くなったのでお墓を建てようか、と、なり相談にその霊園にいったら、担当者が酷い対応で、勝手に相談者の管理名簿を削除してしまい、誰かわからない状態。その上すべてが高額で、上から目線。どうにかならないか、という相談。

次はこちらは義理の母が亡くなって葬儀を行う。お墓に戒名等を刻まなくてはならないのだが、葬儀社が提携先の石材店を推薦。お墓を建てた石材店と別のその石材店に依頼したのだが、文字を間違えて彫刻されてしまったという相談。

最後は田舎に父の建てたお墓。その隣に同じサイズのお墓を建てたいと地元の石材店に依頼。契約書は交わさないと明言。その石材店が勝手に依頼したサイズを変えてしまった。香炉もオリジナルのものを頼んだのに全く別のものになった。文字のサイズもおかしい。完成の連絡は来たが引渡しにやってこない。クレームも直接伝えられない。

お墓というのは、車と価格帯が近いほど、かなりの高額なものです。しかも自身の家族が亡くなった後の終の棲家として建てるもの。人によっては車よりもはるかに大事で大切なもののはずです。それほどの高額で大事なものをこのような適当で無責任な仕事で建ててしまうのは、ほんとに驚いてしまいます。

もちろん、同業者としてこのような業者はごく稀だと思いたい。ほとんどないはずだと思いたい。でも、実際問題、存在するのです。こうして電話がかかってくるのだから。しかも、ここまで酷くはなくとも、もっと程度の軽いクレームはけっこうあるはずです。

私お酒飲めないのですが、「ぼったくりバー」ってありますよね。あれとそっくりだな、って思います。
「よく知らないので、適当に入った店がとんでもない店だった」という感じです。

よく知らない、が原因です。石屋さんってよくわからないのです、どういう店か。
良心的な店か、職人気質な店か、物を作ればそれでいい、の店か、お客様の想いを大事にする店か、数をこなせばいい、の店か。
よく知らない、よくわからないからトラブルにつながるのでは? そうなら、一目でどういう店かわかる印があればいいんじゃない? と考えました。JIS規格の「JISマーク」のようなもの。

石材店を見分けるマークを一般社団法人日本石材産業協会が作りました。
その名も「墓石工事契約等ガイドライン」です。(長いな。。。漢字も多いし。。。)まあつまり「石材店ガイドライン」です。(ガイドラインは外せないな。。。)

30項目のうち27項目を遵守していますという石材店にこの「石材店ガイドライン」登録事業者としての資格を与えて、一般社団法人日本石材産業協会のホームページで一目で確認できるという仕組みです。まだまだスタートしたばかりでたくさんの問題点はありますが、順次改良していき、石材店のJISマークのような、「信頼の証」になれるよう、進めていきます。


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