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全般性不安障害 2人の救世主と漢方薬すげー

前回の記事では全般性不安障害を再発し、不眠症まで併発した結果、ついに立ち上がることもできなくなって、仕事を休む決意をした話を書きました。

初めて仕事を休んだ日から僕はまたしても実家に戻ることにしました。
流石に体が動かない状況では日常生活もままなりません。
そこで、実家に助けを求めることにしました。

職場に電話した後、実家にも電話をして状況を伝え、このままでは日常生活が送れない状況なので、一旦実家に戻らせてほしいと伝えました。
そして、翌日一人暮らしの部屋まで迎えにきてもらえることになりました。

20代も半ばを過ぎて、親の力を借りなければいけなかったのは、本当に情けなくて、申し訳なかったのを覚えています。

翌日、実家への帰る車の中、僕は助手席に座っているのもやっとの状態でした。
運転席から母の言葉が聞こえます。

「甲状腺が悪いんじゃない?」「糖尿病でも鬱っぽい症状が出るらしいよ」「不規則な生活して疲れたんじゃない?」

心配してくれているのはすごく伝わりました。一方で、やはり親としては息子が「精神疾患」だということを受け入れられないのだろうな・・・と感じたのを覚えています。

そこから3日間。僕は実家でひたすら眠り続けました。と言っても夜は相変わらず、眠れず明け方ウトウトするという状況は変わりません。

それでも朝は習慣で通勤していた時と同じ6時に起きてしまいます。そこから、リビングに降りて朝ごはんに菓子パンを無理やり流し込み、薬を飲み、そのままソファに倒れ込んで、気がつくとお昼ご飯、また無理やり流し込んで薬を飲んでソファに倒れ込んで眠り、次に目覚めるのは晩御飯、無理やり流し込んで薬を飲んでソファに倒れ込む。
目覚めたら、お風呂に入って上がったらベッドへという生活でした。

まさにご飯を食べて薬を飲む時とお風呂以外はソファで寝ているだけの生活でした。

実家に戻ったことで食事を用意してもらえて、作ってもらったものだから残してはいけないと無理にでも食べなければいけない状況は救いでした。おそらく一人暮らしの状態では、ソファから動けずまともに栄養が取れず、体力的にも危なかったと思います。

流石に3日も寝たきりを続けていると、少しずつソファに起き上がれるようになっていきました。

そして4日目、同僚からLINEが入ります。
「大丈夫か?今日仕事終わり、迎えに行くからご飯行こう」

お世話になっている先輩からでした。職場でどのように僕の話が伝わっていたのかはわかりませんが、数日休んでいる僕を心配して、連絡をくれたのでした。

食事と聞いて少し躊躇いました。その先輩との食事で吐き気がきたらどうしよう・・・食べられなかったら・・・せっかく心配してくれたのに・・・。

でも、僕は食事に行く決心をしました。

夜になって、先輩が迎えにきてくれます。その車にはもう1人、先輩が乗っていました。この人も一緒に仕事を頑張って辛い時期を乗り越えた仲間でした。

おっさん3人を乗せて車は走り出します。

僕は現状とそうなった経緯を話しました。

すると先輩は言いました「ほな、元気出るように肉でもいこか?」

耳を疑いました。食事がトリガーになってパニックになるという話をしたばっかりなのに肉って・・・正直「頭おかしいんちゃうか?」とさえ思いました。ただ、2人とも大好きな先輩で、僕のよくわからん病状の話を引くでもなく茶化すでもなく真剣に聞いてくれていたので、断るのも悪いなと思い肉を食べに行くことにしました。

お店についてがっつり肉肉しいメニューを開いて途方に暮れながら、先輩と同じものを注文しました。確かハンバーグとカットステーキのセットだったような。

注文したものが届いたときに気がつきます。あれ、胃の調子が少し良くなってる。
食べ始めて、パニックの予兆のようなものは時々感じましたが、結局大きなパニックになることもなく食べ切ることができました。

「な、食べれたやろ?」

な、食べれたやろって・・・。僕が食べ切れることを確信していたかは定かではありませんが、その先輩たちのおかげで「なんかちょっと良くなってきてるかも」と思えるようになったことは事実です。

どうやら、3日間寝たきりだったこと、漢方薬がじんわり効き始めたこと、信頼できる先輩にカミングアウトできたことで、状況は快方に向かったようでした。

漢方薬の面白いところは飲んですぐ効くものもあれば、少しずつ効いてきて気づいたときには状況が改善しているものもあるということです。
さらに面白いのは、同じ薬でも状況によって効果が感じられるまでの時間が違うところです。
例えば僕が飲んでいた「半夏厚朴湯」も「六君子湯」もどちらも胃の状態改善の効果があるそうです。不調の出始めに飲むと比較的すぐに30分程度で空腹を感じられるようになります。しかし、体調の崩れが深刻な時は数日間服用を続けてやっと、少し空腹を感じられるかなという程度です。そしてその少し空腹を感じられるかなが数日から数週間続き気がつくと飲んですぐ空腹を感じられるようになっているというイメージです。

ともあれ、素敵な先輩と漢方薬の効果に助けられて、僕は翌週から仕事に復帰することを決めました。

ちなみにこの食事の時に、今後の仕事のビジョンをその先輩に初めて打ち明けたのですが、2人ともすごく応援してくれました。
そのことが今の僕の働き方につながるのですが、それはまた別の機会に。

それにしても、前回の記事に書いた管理職の方にしても、今回の2人の先輩にしてもいくら感謝しても仕切れないなと思っています。

そんな状況を経験した僕ですが、どっこい今も幸せに生きてます。

だからあなたも

今辛くても大丈夫。必ず良くなる。

今日のところは、ここまで。
最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

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