宮﨑一徳

主に草の根民主主義のトピックスを取り上げます。フーテンの寅さんのように人々や地域とのつ…

宮﨑一徳

主に草の根民主主義のトピックスを取り上げます。フーテンの寅さんのように人々や地域とのつながりの中で見えてくることを大切に。

最近の記事

茅ヶ崎南湖を歩く。まち歩きの沼に。

岩槻のまちめぐりに参加した件を以前noteに記した。まちめぐり、まち歩きには、いろいろな要素があると考えて、その経験のために、ここのところ、まち歩きのイベントには、タイミングが合えばできるだけ参加しようと思っている。その一つとして、先日、茅ケ崎の南湖地区を歩く機会があった。これが、これが、実に、実に、頭で考えるより、「面白い!」「え、何!」という、いろいろなことがあって、心が動かされ、沼にはまりそうである。 1.スタートは、パラオの南洋神社⁉ 2024年6月の最終土曜日。

    • ネット選挙の展開。石丸伸二都知事候補の得票。

      (冒頭写真は、2024年7月5日東洋大学赤羽台キャンパスでの都知事選模擬選挙時の写真。許可を得て撮影。) 2024年7月7日の東京都知事選挙の結果として注目されるのは、小池ゆりこ候補の291万票余に次いで、165万票余を獲得した石丸伸二候補の得票であろう。3位の蓮舫候補が128万票であり、前安芸高田市長で、YouTubeで積極的な発信をしている人ではあったが、政党の推薦や支援を受けずに立候補した者としては、異例の得票であったと言えよう。 私も選挙期間の初日に、飯田橋付近で

      • 非常事態、議会の役割。

        1.非常事態における思考停止の打破 地震や風水害、感染症感染拡大等、未曾有と呼ばれる事態においては、特定の言葉による思考停止が生じやすい。「復旧の邪魔になる」、「自治体任せでなく、もっと政府のリーダーシップを」。具体的な状況の中で言われるのなら良いが、具体的な状況の考察に至る前に、単にこうした言葉にとらわれ、十分な調査や検討が行われず、実現できた適切な救済がなされないということが考えられる。 このような危惧の意識を持ちつつ、全国地方議会サミット「非常事態への備え これからの

        • 市議会の陳情審査を視聴する。

          国会では、陳情について、会議でしっかり取り上げで審議することはほどんとありません。議員が質疑等の中で、個別に取り上げてはじめて、扱われることになるというのが実態だと考えます。 これに対し、地方議会では、陳情についても、しっかりと委員会等で審査されます。私も以前から興味がありましたが、フィールドとしている茅ケ崎市議会の委員会で、初めて陳情審査をオンラインで視聴できました。 市民の身近な問題について、実に分かりやすく、しっかりとした審査が行われ、その様子がオンラインで生で、そ

        茅ヶ崎南湖を歩く。まち歩きの沼に。

          「ファンダム」という薬を「行使の民主主義」にいかに結びつけるか。

          「本との出会い」という言葉がありますが、私は密かに「引き」が強いのではないかと思っています。 宇野重規著・聞き手若林恵『実験の民主主義』中公新書(中央公論社、2023年)は、ある人の活動から知り、憲法記念日に購入したものでしたが、そこに「ファンダム」すなわち、アニメやアイドルといった「推し」を中心に、不特定多数の人たちが集い、みんなで語り合ったり、二次創作をしたりしていく存在についての記述がありました。 「ファンダム」は、私が担当している大学院の公共政策学の講義を受講して

          「ファンダム」という薬を「行使の民主主義」にいかに結びつけるか。

          社会を変える民主主義とは何か

          室橋祐貴氏の『子ども若者抑制社会・日本 社会を変える民主主義とは何か』(光文社新書、2024年3月)を取り上げたい。 この本の出版は、いわゆる日本版選挙村、デモクラシー・ユース・フェスティバル2024(3/24、3/25、駒沢公園)の際に知り、その後購入したものである。 このイベントの主催が日本若者協議会で、その代表が室橋氏である。(トップの写真の男性が室橋氏。) 室橋氏とは、市民アドボカシー連盟の勉強会で言葉を交わした記憶がある。 日本若者協議会の要望書手交の写真等

          社会を変える民主主義とは何か

          裁判官弾劾裁判所、裁判官罷免の判決。

          令和6年(2024年)4月3日、罷免訴追事件(令和3年(訴)第1号)(令和3年(2021年)6月16日係属)の第16回公判が開催され、岡口基一判事に対し罷免の判決が出されました。 前回の罷免訴追事件の判決宣告が平成25年(2013年)4月10日でしたので、約10年ぶりの公判。日本国憲法の規定が発動し、国会議員がどう役割を務めるかを体感したくて、昨年来傍聴を申し込み、2回ほど抽選で傍聴することができましたが、残念ながら判決の公判は抽選漏れで傍聴することはできませんでした。

          裁判官弾劾裁判所、裁判官罷免の判決。

          自分ごと化会議の提案の取りまとめ

          令和6年(2024年)2月18日(日)、「第4回市民がつくる、未来のまえばし会議~自分ごと化会議in前橋~」を9時から傍聴しました。最終回で提案内容の協議の日。この後、zoomで、「自分ごと化会議in松江」の第5回、こちらも提案内容の協議の日でしたが、これを視聴。1日に2つも自分ごと化会議の提案の取りまとめを見ることができました。 1.自分ごと化会議in前橋(1)構想日本、加藤代表の言葉 まず登場したのが、「「自分ごと化会議」の意義について」ということで構想日本代表の加藤

          自分ごと化会議の提案の取りまとめ

          まちめぐりとまちづくりワークショップin岩槻

          Manifesto Awards Collectionの際に、西尾真治氏から聞いた「対話による協働のまちづくり~牧之原市の取組~」の話に非常に感銘を受け、その話の中で、私は、こうした活動を発展させる肝は、市民ファシリテータ―の育成ではないかと考え、西尾氏が関わる「さいたま市民ファシリテーター」育成の関係者が参加されているという、岩槻の「さぽっと交流カフェ」に申し込んだところ、参加が認められたので、令和6年(2024年)2月23日12時半からのイベントに行って来ました。 大宮

          まちめぐりとまちづくりワークショップin岩槻

          あつぎ気候市民会議報告会に参加して

          令和6年(2024年)2月17日(土)13時から、アミューズあつぎ6階会議室にて、あつぎ気候市民会議報告会が行われました。 この日は、『『あつぎ気候市民会議』報告書』が公開される日。報告会参加者の私も、報告書を手にしました。 3部構成。第1部が「「脱炭素市民アクションプランinあつぎ」ができるまで」 第2部が、成果物の本体の「脱炭素市民アクションプランinあつぎ」 第3部が、「会議を終えて 評価と今後の展開」 となっています。いずれも興味深いものです。是非、添付から内容を

          あつぎ気候市民会議報告会に参加して

          葉山町議会、14人の熱い本会議討議

          令和6年(2024年)2月13日、葉山町議会、令和6年の第1回定例会の初日に、議会を傍聴しました。 三浦半島西部に位置し、神奈川県逗子市、横須賀市に隣接する葉山町の人口は、令和6年(2024年)1月で3万2千人ほど。町議会議員の定数は14人。 昨年、気候市民会議in逗子・葉山を傍聴し、その提言を受ける葉山町長以下執行部と町議会議員を実感しておきたいというのが、主たる傍聴の動機でした。 その件に関するものとして、町議会の本会議場の傍聴席で閲覧ができた、「資料 令和6年度予算

          葉山町議会、14人の熱い本会議討議

          Manifesto Awards Collection Day2 若者の参画と意見反映

          「若者の参画と意見反映 シティズンシップの未来」 (令和6年(2024年)2月1日。早稲田大学井深大記念ホール) マニフェスト大賞実行委員会等の主催のManifesto Awards Collection に参加。Day2は、「若者の参画と意見表明 シティズンシップの未来」が主テーマとなっていました。「こども選挙」で実行委員を務める等、シティズンシップ教育に、研究、実践で関わって来た私としては、とても興味深いプログラムでした。 1.西尾真治氏による基調提起最初に、三菱UF

          Manifesto Awards Collection Day2 若者の参画と意見反映

          みんなで食べよう学校給食

          令和6年(2024年)は、学校給食法(昭和29年法律第160号)が昭和29年(1954年)に公布、施行されて70年ということで、国立公文書館では、企画展が行われています。 ちょうど、1月24日から1月30日は、学校給食週間ということもあり、学校給食について、いろいろ見て考えていきたいと思います。 1.国立公文書館「みんなで食べよう―公文書でえがく学校給食―」展国立公文書館では、明治時代の取組みから、関東大震災後の大正12年(1923年)の、栄養状態の良くない児童に対して、

          みんなで食べよう学校給食

          松村圭一郎『うしろめたさの人類学』(ミシマ社、2017年)を読む。

          私は、一箱本棚オーナーシステムの私設民営図書館「みんとしょ」のアンバサダーという役を拝命しているのですが、なかなか研究等以外の本を読むことができないので、今年は、せめて1か月に1冊は読み切る本を作ろうと考えました。 ということで、1月は、みんとしょ「Cの辺り」の仲間から紹介された『うしろめたさの人類学』を読むことにしました。 この本の帯の裏の方には、「市場、国家、社会・・・断絶した世界に「つながり」を取り戻す。エチオピアをフィールドにする人類学者が11年かけて書いた力作。」

          松村圭一郎『うしろめたさの人類学』(ミシマ社、2017年)を読む。

          「良いロビイング」の探求

          「透明で責任のあるロビー活動のあるべき姿とは」というサブタイトルに興味を持ち、株式会社マカイラさんのセミナー(令和6年(2024年)1月17日19時~21時)に参加して来ました。抱いていたいくつかの問題意識を刺激し、最終的に、登壇者のアルベルト・アルマノ氏とグータッチ(?)をすることになる展開で、とても有益なものだったと思います。 セミナーのタイトルは、「CSRの次はCPR⁉透明で責任あるロビー活動のあるべき姿とは?企業ロビー監視の仕組みを開発した、欧州NGO代表来日!」と

          「良いロビイング」の探求

          義援金・給付金等に係る差押は禁止されます。

          残念ながら日本は災害が多い国。それも「未曾有」と呼ばれる大災害が往々にして起きてしまいます。 そういう時に、義援金・給付金は人々の支えになります。 義援金は、被災者に贈るもの。赤十字、赤い羽根共同募金、自治体、テレビ局等が国民から受け付ける。 支援金は支援団体に出されるもの。 給付金は国や自治体から出されるもの。国民に支給される。 2020年の新型コロナウイルス感染拡大期に、国民一人10万円の特別定額給付金が支給されたのは多くの人の記憶にあると思います。 次の表は義援金

          義援金・給付金等に係る差押は禁止されます。