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論文の自己流の書き方 1/3 (紙に書き出す編)

こんにちはKazuです。
最近研究内容の結果がそろってきたので、その結果をまとめて論文の作成にとりかかっています。
原稿が図表、文献挿入含めて超荒削りですが完成しました。

自分は全然論文を量産している人間ではないです(今回で3本目)。
しかし今回の論文は超粗削りですが完成までに要した時間は、1本目の論文作成時よりも5倍は早くなっていると思います。

1本目がおそすぎたのもありますが、色々自分なりに工夫を重ねていった結果だと思います。

ここで自分なりの論文の書き方を振り返ってまとめてみます。

自分の場合は3段階に分けて作成しています。

①紙に書き出す
②パワーポイントに書き出す
③wordに書き出す

今回は①の紙に書き出す編をご紹介致します。

まず自分はA3の紙を用意して紙に下記の事を書き出します

①目的と結論を書く

今これをお読みになられている方は、大学院生と想定して書いています。
おそらく指導教官のもとテーマを与えられて日々実験に取り組んでいると思います。
実験を行っているからには何か明確な目的があるはずです。
(例:ある新規手法を盛り込んだAというモデルは、従来のモデルBよりも性能がいいはずである これを証明したい

この目的をまず日本語でいいので紙に書き出す

そして論文を出すgoサインが出た、いい結果を書き出す(大抵は目的に対しての答えになっているはず)
(例:Aというモデルは従来のBモデルよりもある病気の鑑別性能が良かった

この目的と結論を常に意識しておきます

今後はこの目的を達成することと、結果を打ち出したいことのみを念頭において書き出します。(その他一切は不純物)

②メソッドを書く

この辺は色々賛否あると思います。
自分はメソッドをまず書きます。
日記を書く感覚で、自分のしたことを客観的に記述していきます。
(例:Unetを用いてモデルAを~をセグメンテーションするようにtrainした。lossはDICE、など)

メソッドでどの辺まで細かく書くかは投稿先のジャーナルによると思います。

投稿先のジャーナルで同じような内容(投稿先のホームページでdeep learningなど調べてヒットした論文)でどこまで記述しているかに則る

モデルの構造やloss optimizer バッチサイズなど事細かに記述する必要があるところもあれば、supplementalで少し書く程度の場合など様々です

どこまで書かないと不十分なのか、どれ以上書くと冗長になるのか見極めが難しいです。自分も模索中です。

まずはそこまで気にせずばーっとやったことを記述していくことが大事です(ここで逡巡してもしょうがない)

③resultを書く

これも結果が出ているはずなので迷わずかけると思います。

目的で出てきた事を証明するに足る結果は何かを意識して得られた結果を取捨選択します

そしてどんな評価指標で示されれば、目的を証明できるのかを意識して、得られた数値、定性的結果を記述します

ここでは結果のみ記述し、結果から得られる知見は考察部分に記述します

④考察を書く

まず本研究のまとめを第一パラグラフで示します

得られた結果から要素を2-4つ程度抽出し、その要素を組み合わせて示したい結論(目的を解決する)に至れるようにします

パズルのピースを組み合わせる感覚で組み合わせて証明していきます。

result部分では客観的な数値しか記述できませんが、考察部分では著者の考えも加味して結論に至れる要素を抽出していきます。

resltでP、Q、R、Sという結果が得られたとして、考察でP、Q、R、Sについて深掘りしてP'、Q'、R’、S’という知見を得る。そして結論はP'+Q'+S'+T’によって導かれるというイメージです。

ここで自分的に大事なのはP→P'に至る論法は妄想でもいいので、まずは書いてみて、その根拠を指示する文献はあとで探すというやり方です。
(とりあえず完成させておくと目的をもって文献を探しやすい)

最後にlimitationと結論を書きます。
これで6-7パラグラフとなり考察部分の完成です。

⑤最後にイントロを書く

ここまで書くと論文全体でどんなストーリーかできてくると思います。

そうなるとイントロが自然とこんなものがあったらいいなという流れができてきます

大事なのはイントロも妄想で書きます

(もちろん自分が馴染み深い領域であれば原体験や今までの知識から事実に則って書けると思いますが、直接関わらない領域で論文を書くことも多いと思います その際にはまず書き出すことをおすすめします)

そして目的、結論、考察にスムーズにつながるストーリーを考えていきます。

あくまで第三者の研究者、臨床医が興味を引いてくれる形で大胆に妄想も絡めて書いていきます。

文献の挿入はあとでします(もちろんあとでサーベイもします この時に全体の修正していけばいいのです

まとめ

以上①~⑤を紙にザーッと書いていきます。

目安1時間以内くらいで澱まず書いていきます。

逡巡や迷いが最も生産性を落とします。

なので大事なのは色々気になってもとりあえず妄想で書き切ります(こんな文献あるのかなどうしよう、結果が揃っていないかもしれないなどの逡巡は全て一切不純物)
もちろん妄想で書いた部分は調べてみるとでたらめだったりするので、その際には修正すればいいのです

あとは詰まる部分はどうしても出てきます。
そこは次の段階のパワーポイントにまとめる時に推敲、調べる部分になります。

紙に書く際に大事なのはとりあえずざーっと迷わず書いて全体像を自分の中で作成することです。

今回は以上になります。
目を通して頂いてありがとうございます。










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