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〈読書〉スピノザの診察室


・スピノザの診察室 著者:夏川草介

主人公の雄町哲郎は京都の小さな病院に勤務する医師。
中学生の甥と生活しています。

雄町の勤務先は高齢の患者が多い原田病院。
末期の状態にある患者宅へ往診をしたり、入院患者を看取ることもあります。

原田病院には大病院とは異なる患者が通院しています。
その患者たちと向き合うことの難しさが描かれています。

大学病院で最先端の技術を磨き、難しい治療を成し遂げていく、大学病院の医師・花垣や天吹たち。

一方、死が近づいている人に寄り添う原田病院の医師・雄町、鍋島、中将、秋鹿、そしてその他の医療従事者たち。

最新の設備と技術を追求して患者を治療すること。
静かに最期の時間を過ごす患者に寄り添うこと。
両方とも必要な医療です。

それぞれの医療の違いや、難しさが分かる内容です。

それから、大学病院など専門的な治療をする病院とその他の病院やクリニックの連携の必要だということ。

また、大学病院など専門的治療をする病院内で各科が協力していくことの重要性。

これらのことも、花垣の行動と、それを雄町の目線から解説することで、読者に伝えられています。

また、御町の同僚、秋鹿の様子からは医師として働くこと、医療に関わることの過酷さも伝わります。

スピノザの診察室は、現在の医療の状況が見えてくる作品なので、おすすめしたいです。

コメディカルとして、医療機関で働いていますが、大規模病院とクリニックなどとの地域内の連携は、年々進んでいると感じます。

また、雄町は、甘いものに目がないというキャラクターで、作品の随所に京都の有名なスイーツが登場します。
そちらは、この作品の彩りになっています。
興味がある方は、こちらも楽しみながら、スピノザの診察室を読んでみてくださいね。

作品に登場する阿闍梨餅、私も大好きです。



夏川草介作品は、神様のカルテシリーズもおすすめです。


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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

私K.Kからのごあいさつです↓↓↓





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