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未来のゼロ・ウェイストに向けてのプロジェクト

Pizza4P's Cambodia無事に1週年を迎えました。2021年の1月にカンボジアにやってきてゼロ・ウェイストを掲げた店舗を立ち上げて7月にオープンしてから早くも1年です。その中で、1週年を迎える上でゼロ・ウェイストを今後発展させていく上でなにかできないかを3ヶ月くらい前から考えておりました。僕らのレストランは毎日でるごみを分別して量を計測して、記録しており、リサイクル率は9割以上を維持しております。その中でどうしてもリサイクルできない中のいくつかのごみ、得に不定期に発生してしまうものを、捨てずにとっておりました。

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割れたセラミックプレート どうしても飲食店をしていると割れてしまう皿。ハンドメイドの皿で微妙にシルエットはちがうので可能なかぎりけずったりして再度使っているのですがどうしても修正できないものや大きなヒビの入ったものは捨てざるを得ないので、倉庫に保管しておりました。

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コロナ禍のどこの店にもかならずあった温度計。温度計が故障してしまってつかえなくなり、ずっと僕らの厳しい時期を助けてくれた必須のものだったが壊れたスタンドになかなか使いみちはなく、ただ捨てるのはと思い(ゴミの量は増えるので)結局起き続けてあり倉庫にしまっておりました。

どうしてもこういった、お店に必須で貢献してきたもの、僕らの1年間がつまったもの、多くのお客様に触れてきたものをどうにかできないか。また皆が今無意識のうちに自然にでているこのようなごみ、将来に向けて新たな価値を生み出せないかと、何人かのクリエイターに声をかけておりました。

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その中でうまれたプロジェクト”For the Future Zero Waste" これらのものを使って作品をつくろうとイタリア人の彫刻家と、日本人カメラマン、編集者とのプロジェクトが始まりました。


1号店店舗の建築コンセプト(ゼロ・ウェイスト*カンボジア建築)にあったデザイン、どう自然にアート作品をおいてメッセージを伝えるかをヴァンモリバンの手法を勉強しながら全体イメージをつくる。

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僕らの1年間の歴史を1週年に合わせて伝える。どのような1年だったか、多くのお客様にきていただきその中で必要だったものを伝える。コロナ禍での物語を伝える。

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今までずっとそこにあったものが、価値がなくなり気づいたらごみとして捨てられる運命にある。そのようなものは実はたくさんある。ゼロ・ウェイストの未来としてはそういったものも新たな価値がうまれサーキュラー・エコノミーがなりたつようにしたい。またこれらのものが必要だった時代を忘れるわけでなく、この時代も僕らの物語の一部として残したい。

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そんな思いからコロナ禍の営業で、なくてはならなかった温度計をベースのスタンドに、たくせんのお客様の料理の提供に使われた皿を土台に、また躯体の中に一つ一つ埋め込んでいき、細かい部分のストーリーや、技法、色合い等にこだわって2週間かけて完成させていきました。

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今まで価値のあったものがごみになっていくことに問いかけて、再度光をあて(割れた皿の土台から光をあてて)、あらたな命を生み出し(皿とスタンドに当てられた光がのびて新たな生命、緑が生まれる)を表現していきました。

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そんな作品が今までなにげなく、自然にあったコロナ対策の温度計があった場所に新たなものとして生まれ変わり、さりげなくおいてあることで、僕らの1年間の物語を伝えるとともに、おさまってきたコロナ(カンボジアはコロナはかなりおさまってきている)において使われなくなったものが、お客様に未来のゼロ・ウェイストを表現するものとしてあらたに存在しております。

こちらこの作品の概要です。

−For the Future Zero Waste-

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ゼロウェイスト哲学の根本的な重要性を表す、それぞれが再生の象徴として4方向異なる面で構成されて上にむかっていくリサイクル素材を使ったモノリス。 彫刻の中にはいっているのは、以前は入り口に立っていた、分解された温度計スタンドで、パンデミック全体でレストランと世界が直面した障害を思い出させる。 プノンペンでのレストランの最初の1年間の営業中に収集された壊れた皿は、手作りの土台とモノリスの躯体の間を支えている。Pizza4P'sのコンセプトを尊重する自然な灰色の時代を超越した緑青の色を特徴として全体のイメージをまとめている。


こちらのプロジェクトのプロセスとコンセプトをまとめた動画はこちらです。


引き続き僕らのゼロ・ウェイストジャーニーは続いていきます!

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写真は彫刻家のRomaと。あらたなゼロ・ウェイストレストランのシンボルとともに。


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