卒入学式のママ着物案内所
一月も晦日。あっという間に年明けから一ヶ月が経ちました。
そろそろ卒業式卒園式のシーズンが近づいてくるということで、お子さんの卒業式卒園式に着物を着てみようかなと検討中の方に向けて、どんな着物を着たらいいのかご紹介していこうと思います。入学式・入園式も同じ考えになりますので是非ご参考になさってください。
まず、着物には普段着とフォーマル着があることをご存じですか?
式典はフォーマル着を着用することになっていますので、訪問着や付け下げを着用されるとちょうど良いかと思います。紋が一つ入った色無地なんかも良いですね。
と、こんなことを書くと「やっぱり着物って難しいな…。なにがなんだかわからないから着るのやっぱりやめようかな…。」と尻込みしてしまいますよね。
初心者さんでもわかるように丁寧に解説していこうと思いますので、諦めずまずは最後まで読んでみてください。
※正確に分類していくと細分化されてしまい初心者さんにはわかりにくくなってしまいますので、きもの初心者さん向けにわかりやすく分類しています。「おや?これって、〇〇じゃない?もっと〇〇の説明しなくちゃダメじゃない?」って思ったあなたは、きもの上級者さんですね!きものを知っていただけて、着物好きの1人としてとても嬉しいです。物足りない記事になってしまっているかもしれませんがご了承ください。
着用オススメきもの その1 訪問着
ではまずこちらの写真(写真1)をご覧ください。
私の着姿で申し訳ないですが、こちらが訪問着です。(携帯を持っている手が左手になります。反転していますのでご注意ください)左の胸や肩、襟まわりに柄がついています。帯の下から足元にかけても全面に柄があります。太ももあたりに縦ラインで縫い目がありますが、柄はつながっています。(縫い目で柄が切れていない。ここ大切ポイントです!)これらの特徴が訪問着。こんな着物があれば、卒業式や入学式はもちろん、親戚やご友人の結婚式にも着用可能です。
着用オススメきもの その2 付け下げ
一言で言ってしまえば、柄の面積が少ない訪問着です。
左胸や肩、襟まわりにチョンチョンと柄はあるけど、縫い目でつながってないし、
太ももあたりの柄も少ししか書けれていない…。柄も縫い目を跨ぐくらい大きく描かれていないぞ…。そんなお着物だったら「付け下げ」だと思ってください。(厳密に言えば飛び柄小紋の場合もありますが、着物に詳しくなったらもう少し見極めポイントありますのでお勉強してみてください)
着用オススメきもの その3 一つ紋色無地
家紋が背中に1つ付いている、単色の着物のことです。
下の写真(写真2)のように柄が全くありません。
きものに合わせる 帯と小物の選び方
結論から言うと、帯は袋帯と言われる長方形のなが〜い帯(4m強)。帯揚げは淡い色。帯締めはキラキラしているもの。
訪問着でも付け下げでも、一つ紋の色無地でも、今回オススメしている着物たちに合わせるものはこういったものを合わせましょう。(写真2参照)ちなみに帯揚げとは、写真2でいうところの着物と帯の間に挟まっているペラペラの布(シルクのスカーフみたいな)のことです。帯締めは帯の上に置いてある紐状のもののことをいいます。金糸や銀糸が使われているのでキラキラしています。
とはいえ、本当のところは…
そんな方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも大丈夫。
実際、普段着のきものを着用して卒業式や入学式に参加している方も時々お見かけします。「普段着」だと知っていて着用されているのか、ご存じなくて着用されているのかはわかりませんが…。
でも、よく思い出してみてください。
卒業式や入学式、キチッとしたフォーマルワンピースに上着を着用されている方もいれば、普段のオフィス(仕事場)にも着ていけるよね!というセットアップの方だったり、もっとカジュアルな方もいらっしゃったり。
地域性や学校のカラーによって参列される方の洋服はさまざまなような気がします。洋服が色々なら、着物も色々でも良いのかもしれません。
卒入学式はお子さんのお祝い。いうなれば家族の行事です。他人がとやかく口出ししなくても良いと感じています。
こんなこと書くと、「じゃ〜格とかルールとか気にしなくていいの?それじゃ日本文化が、日本の伝統が、」と心配になる方もいらっしゃるかもしれませんね。
ほんとそうですよね。大人の教養としてもちろん知っていて頂けると嬉しいですし、これが、家族の行事ではなく、お知り合いやお世話になった方のお祝いの席だったり、ご自身がホストとして多くのお客様をお迎えする立場っだった場合は、きちんとルールを踏まえて失礼の無いように準備していただきたいですし、恥をかかなくて済むのかなと思っています。
この記事を読んでいただいているということは、「卒入学式に着物を着てみようかな」と思って下さっている方なんだと思います。色々心配なことはあるかと思いますが、ぜひその気持ちを大切にして頂きたい。お子さんが大人になった時、ふと見返した思い出写真に写る母親の着物姿は、何とも言えないあたたかな気持ちにさせてくれます。
インスタグラムのハイライトにも初心者さん向けに着物に関する知識をまとめています。そちらも宜しければ参考になさってみて下さい。
※ちなみに写真3の着物は「小紋」と言って、普段着のきものになりますので、本来は式典のようなフォーマルの場には着ていけない格のものになります。
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