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水 / 20240308

忘却、忘却について考えている。
夢を見た。懐かしいところ。
楽しいだけの記憶が手から滑り落ちて、現実に残ったのは塞がったピアスの跡。
鳩の鳴き声を聞いたのは久しぶり。それを聞いていると幼少期の真夏の朝を思い出す。おばあちゃん家で読んだ絵本、小さいおうちが大好きだった。5時くらいに目が覚めて、森へ行こうよと誘う。朝のお散歩、だんだんセミも起きてくる。
そんなことを考えていると、もう夢の内容なんて覚えていなかった。
まだ何も知らなかった頃、本当は大変な時間も多かったはずなのに全て楽しいで構成された記憶にすり替わっている。生活がプツリと途絶える。途絶えたと思いたいけど続いてしまう絶望に炎をつけて燃焼。その焼き跡を一生抱えて暮らしていくつもり。そういう設定。

リセット­­--₊˚ˑ༄ ┈-·.*˚‎𖤐.*࿐⋆*┈┈-.•*・₊˚.

高1の頃、私の人生がいちばん楽しかった時に空けたピアスの穴はもう塞がっている。傷跡なんて呆気なく塞がる。忘却。記憶も変換されて埋め込まれる。都合のいい温もり。

未来の予定を見つめながら、朝にかえる。
ただいま

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