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日本の古層

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日本文化、日本の歴史、日本神話などの底辺に流れるコスモロジーについて
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記事一覧

すべてのものを、神秘的なものも、死も、すべて生のうちに見ること。

「彼岸に目を向けることなく、すべてを、神に関することも、死も、すべてこの地上のこととして…

佐伯剛
2時間前
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日本という国の宿命

 ペルセウス座流星群が極大を迎えた8月12日深夜、北海道では低緯度オーロラが観測され、流星…

佐伯剛
2日前
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日本人の精神的ルーツと、丹生都比売と空海の聖域

 高野山の麓の丹生都比売神社と、丹生都比売が降臨した場所とも伝えられる紀ノ川ほとりの丹生…

佐伯剛
3週間前
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1000年に渡る祇園祭の祈り

9世紀、貞観の時代、富士山の大爆発や大地震が起き、疫病も流行した。 朝廷は、863年、京都の…

佐伯剛
4週間前
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火山と日本人の精神世界(2)

火山の多い日本のなかでも、特に人々に知られた山としては、九州の桜島、阿蘇山、雲仙岳、そし…

佐伯剛
1か月前
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火山と日本人の精神世界(1)

 日本が世界有数の火山国であることは日本人なら誰でも知っている。実際に世界の活火山の7%…

佐伯剛
1か月前
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山頭火の人生に重ね合わせた人生

まっすぐな道でさみしい(山頭火)  放浪の俳人山頭火。その人生を、ひとり語りで演じ続けていた林田鉄さんが、7月10日、あちらの世界に旅立たれた。  あまりにも突然で驚いた。  林田さんは、ワークショップの常連だった。5月25日に京都で開催したワークショップにも申込があったのだが、直前の二日前に、「右脚膝下の腱を痛めまして」とキャンセルになっていた。  林田さんは、参加者の中で最高齢で、80歳を超えていたけれど元気いっぱいで、暑くても寒くても、フィールドワークの時は他の参加者

表現における現代的停滞(頽廃)を超える行先

現在、上野の森美術館で、「石川九楊大全」展が開催されていたので行ってきた。  広大な上野…

佐伯剛
1か月前
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迦微(かみ)に出会うところ

奥山の岩に苔むし 畏(かしこ)けど思ふ心を いかにかもせむ よみ人知らず(万葉集)  日本…

佐伯剛
1か月前
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日本人の心がどう作られてきたのか。縄文と渡来文化のあいだ。

 日本人の心が、どう作られてきたか。  三日前に、中世の「いろは歌」のこと、二日前に、万…

佐伯剛
2か月前
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日本人の心が、どう作られてきたか。(後半)。

「いろは歌」の作者が誰であったかを追求することも歴史の楽しみかもしれないが、そのことだけ…

佐伯剛
2か月前
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日本人の心がどう作られてきたのか。「いろは歌の果たした役割」

(日本人の心が、どう作られてきたか)。  私たち日本人は、日本語を使って物事を理解し、日…

佐伯剛
2か月前
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日本文化に宿る自然体という美意識

西欧の美というのは、例えばベルサイユ宮殿の庭園のように、それじたいが、「これこそが美だ!…

佐伯剛
2か月前
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人間の心の変化と、時代の変化。

一昨日、奈良に行った時、興福寺の近くの商店街にカメラ屋があり、店頭に、レトロな中古フィルムカメラと、オシャレな新品のフィルムカメラがずらりと並べられていた。  おしゃれなフィルムカメラの価格は2万円以下。レンズも機能も大したことがない。  けれども、若者にすごく人気があるのだそう。少し前からFUJIのインスタントカメラが世界中で大人気だったので、その延長か。   簡易なフィルムカメラは、”エモい写真”が撮れるらしい。ちょっとピントが緩くて、ゴーストが入りやすくて、手ブレ補正