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恥のアーカイブ ②

スーパーでお弁当を買うためにレジで並んでいたら、山積みになったカートにつかまりながら僕の前でレジを待ってるおばあちゃんが、「お兄ちゃん待たせてしまうから、お先どうぞ」って順番を譲ってくれたのが嬉しくて、そのおばあちゃんのカートにのってたスーパーのイチゴを風農園のイチゴと交換してあげたい気持ちでいっぱいになった風農園田上です。

前回のあらすじ

イチゴをイチゴとして(商品として)販売していたら、すぐに先が見えてしまってので、今一度僕達はどうありたいのか、なにがやりたいのかってことを考え直してみたところ、この町でしか僕達にしかつくれない「作品」を届けることに注力するべきだという結論に至ったけど、届け方が分からないから本ばかり読んでいたら老眼になったよって話でした。

そもそも単価はどうやって設定するの?

風農園を立ち上げた時点でこの町では、既存のいちご屋さんは観光(体験)か出荷(市場、ファーマーズマーケット等)を目的としているところばかりでした。だから迷わずギフトとしていちごを販売する直売スタイルでいこうと決めました。このころから「モノ」で勝負したいと思ってたので、つくったこともないのに(笑)

と、いうか絶対勝てると思ってました。理由は2つ

① 誰もギフトに特化していない。
  →戦う必要がない(笑)

② 誰も土でつくってない
  →そもそも品質、味が差別化できてる

※小さい農園(弱者)がとる当たり前の戦略だと思うのですが、すぐ墓穴を掘りました。その失敗談は「風農園といちごオーナー制度とランチェスター戦略」シリーズで。まだ途中ですが…

で、いよいよいちごが出来てきて、さあ販売ってなった時に、「えっ単価はどうするの?」と焦る僕がいました。当然です、考えてなかったので…

何か言いたいかというと、この頃の風農園のいちごは「商品」だったということです。

それともう一つ、戦いを避けた戦略をとっているのに、いや戦ってないのに勝ち負けにこだわってたことです(笑)

どこまでが作品なのか?

ギフトととして喜んでもらえるものを届ける必要があるので、その頃からパッケージは重要だと考えていました。

単純にダサい箱は嫌だと。いくら中身のイチゴがよくても、箱がダメだとその先入観でイチゴを見られてしまうからです。

人は舌で食べずに脳で食べる性質がありますよね。例えばあのインフルエンサーが美味しいって言ってるから、食べる前からこれは美味しいものだと思っちゃう。もっと言えば、同じものを食べてるところを発信することに価値を見い出している。

もはや、そのモノというより、そのパッケージだったりブランド名だったりがさらなる価値を産んでいるとも考えられる。

要するにイチゴそのもののクオリティは当然担保された上で、お客さんが最初に目にするパッケージ、どんな農園なのかググったときのホームページすらも作品の一部だと。

とはいえ、僕はイチゴをつくることで精一杯…。

この辺りのことは、後に受けることになるコンサルで一刀両断されます。

今日はこのあたりで…

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