お医者様なんて怖くない
病院やお医者様が苦手だ。
「ちょっと風邪気味だから」といって病院へ行く人に気持ちが分からない。私にとって病院は、なるべく避けて通りたい場所で、必要最低限でしか行きたくないところである。
今現在は、その必要最低限の理由によって、今年に入ってから毎週のように通院をしているのだが、毎週予約日の前日から非常に気が重い。
しかし、何故苦手なのか。
実は、その理由はあまりはっきりしていないことに気づいた。そして、いい機会なので考えてみようと思った。
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30歳も超えた大の大人が、まさか医者が怖いということはあるまい。
私は、幼少期から小児喘息を患っていたので、病院へ行く機会も多少はあったが、むしろ子供の頃も「病院が怖いところ」という感覚はなかった。大人になってからも、軽度の喘息症状が出ることはあったが、その際の通院はあまり負の感情はなく行っていた。
だが、喘息以外の症状で病院へ行くことには抵抗がある。それは、2つの経験によってさらに気持ちを強くしたと思っている。
1つは、ひどい肌荒れを起こした時。
私はそのうち治ると思っていたが、上司から強く促され、皮膚科に行くことになった。
しかし、病院の先生は「何故来たのか」と言わんばかりの態度で、処方箋もなく、「野菜や果物を沢山食べてください」と。それで、初診料を含めて5000円。納得できなくても、言われた通りにしなければならない。反論するだけの知識や根拠がないからだ。
もう1つは、大きなハゲができた時。
ある日突然気づいたら、後頭部に名刺大くらいのハゲがあった。気づかなかっただけで少しずつ育っていたのだとは思うが。それから、10円ハゲも3つくらいでき、これは異常事態だと皮膚科へ行った。
毎回液体窒素をかけられるという苦行をするものの、皮膚の炎症等が問題ではなく原因が分からないので内科へ。血液検査等を行うも異常なし。最終的には精神科を案内されたところで、通院をやめた。ストレスを感じるような辛い事など、思い当たる節が全くなかったからだ。結局原因不明のまま、3ヶ月で髪は生え始め、それからハゲることはなかった。
そう考えると、今の自分の症状が何かわからない状態や、予想外の結果が出る可能性があるというところに、不安の要素があるのかもしれない。
そうだ。病気のことも自分の体のことも「なんかよく分からない」が、「命を人質に取られている」気持ちになるからだ。
だからこそ、風邪ごときで行きたくないという気持ちになるのかと。
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最近は、心理学について興味があり、流行からはだいぶ遅れたが、「嫌われる勇気」で有名になったアドラーに関する書籍を読むようになった。
その中で興味深い考え方の1つは、悩みを「目的論」で考えるということだ。
今回の「病院嫌い」について、私は「原因論」で考えていた。悩みの根拠が、過去の原因に基づくと考えていること事態が間違いであるとアドラーは言う。
目的論で考えると…何かしら。
ただ、お金をケチってるだけか、病気だと言われることや、自分の知らない何かに振り回されるのが怖いのか…。
あれ、結局怖いのか。怖いから行きたくない。
それに小難しい理由をつけてるだけなのかもしれない。
世の中は意外とシンプルなようです。
今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。