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手作りの美味しさに気づきはじめた話

手作りのジャムをいただいた。

職場でとても可愛がってくれている経理のお姉さんが、引っ越し祝いにくれたのだ。

その方は、季節になると実家で味噌を作るなど手作りのものを作る習慣があったらしく、味噌を作って帰ってくると、これまたお土産にと手作りの塩麹などをくれる。

これがとても嬉しい。

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私にとって、味噌は作るものではなく買うものだ。

小学生の時に、家庭科の調理実習で一度味噌を作ったことがあり、作り方はもう忘れてしまったが、こんなにもめんどくさいものなのかと思ったことは鮮明に記憶している。

そして、結局食べた時も「市販のものの方が美味しいじゃないか」と思った。

この面倒臭い工程を経て、買うものよりも美味しいのなら作る意味はあると思うが、結局素人が作るものは美味しいといえど、出来はたかが知れている。

手作りの美味しさを知るには、まだ時間が必要で、小学4年生の私にはわからなかった。

今もその考えはあまり変わらない。
いろいろなものが入っているとしても、味が濃すぎたり甘すぎたりする市販のものはやはり美味しい。

甘さもカロリーも美味しさだから、手作りは市販には敵わないと思っていた。

ただ、最近は手作りの美味しさは少しわかるようになってきた。

なぜかは明確ではない。だけど、市販の美味しさと手作りの美味しさはまた別の話なのかと思っている。

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今回いただいたジャムは、リンゴのジャムだった。紙袋をリメイクしたジャム瓶ピッタリの袋と共にくれた。

スーパーで見つけた真っ赤な紅玉を、せっかくだからと皮まで使ったそのジャムは、とても強いピンク色で綺麗だった。

彼とアップルパイを作るという話をしたのを覚えていてくれて、リンゴのジャムにしたという優しさとともに味わって食べた。

市販のものに比べて甘さが控えめで、リンゴの風味も薄いが、優しさと作った時のストーリーとともに食べた手作りのリンゴジャムは、どんな市販のジャムよりも美味しいと思った。

今後も有料記事を書くつもりはありません。いただきましたサポートは、創作活動(絵本・書道など)の費用に使用させていただきます。