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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト Extra」No.9


前回のお話 ↓


そして、ついに当日がやって来た。

待ち合わせの駅前に着くと、アヤの姿を探し始めた。

といっても、俺はリアルのアヤの事を知らない。

とりあえずLINEしてみることに。

「今、約束の場所についたよ」

メッセージはすぐ既読になり、返信入力中であることが分かった。

「私も付いたよ。どこかな?」

俺は辺りを見回した。人が大勢いる。正直苦手だ。

この人混みの中にアヤがいるはずだ。

すると、俺のスマホの呼び出し音が鳴る。

画面を見るとアヤからだった。

アヤが通話を申し出てきたのだ。

俺は恐る恐る画面をタップ。

「も、もしもし」

「あれ?リン?」

「おーい、ここだよー!」

電話の向こうで叫ぶ声。

俺が辺りを見回すと、そこには大きく手を振る女性の姿があった。

あれがアヤなのだろうか。

次の瞬間それは確信へと変わった。

その女性が俺の方に近づいてきたのだ。

そして、電話口の声と現実の声が重なる。

「リン?ねぇ、リンだよね!」

アヤは緊張とワクワクで頬を赤らめ、少し息を荒くしている。

その可愛らしい姿がとても愛おしく映り、思わず笑顔になった。

アヤも照れくさそうに笑顔で応えてくれた。

「会えてよかった。本当にうれしい!」

アヤの瞳がキラキラと輝いている。

「あ、うん、初めまして」

俺は照れ臭そうにありきたりの挨拶をした。

それに応えるようにアヤも挨拶した。

「はい、はじめまして」

照れくさそうに頭をかしげるアヤ。

初めて会うというのに、なぜか親しみを感じる。

「どう?リアルの私は想像通り?」

そう聞かれて、俺は少し考え込んだ。

ゲーム内のアヤのイメージが先行しすぎている。

「うーん...」

「へぇ...。がっかりさせちゃったかな」

アヤが寂しそうに言う。

「いやいや。別に。ただ思ってた以上に可愛いというか...」

思わずつぶやいてしまうと、アヤの顔ががほころんだ。

「ありがとう。嬉しい」



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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト Extara」No.10 へ続く…

続きは ↓


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