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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト Extra」No.11



前回のお話 ↓



俺はアヤとカフェで楽しそうに会話をしていたが、頭の中ではずっと葛藤が続いていた。

アヤには自分がIT企業で働く会社員だと嘘をついている。

本当はニートだ。

その事実を隠し通し、架空の会社員設定を作り上げてきた。

でも本当の自分を隠し続けられるのか......。

隠す?俺は何を考えているんだろう。

全部打ち明けるはずじゃなかったのか?

その疑問がずっと頭から離れなかった。

チーズケーキを食べ終わったところ、アヤが突然こう言った。

「美味しかった!リンのおかげでいいカフェを知れた!」

俺は無理やり笑顔を作る。

「良かった。またいつでも来ようよ」

本当はそんな余裕はないのに......。

その後、二人は街をふらふらし、アヤの目に留まった洋服店に立ち寄ったりした。

アヤは嬉しそうにウィンドウショッピングを楽しんでいる。

俺は付き合い笑顔を作りながら、金銭的に余裕がないことを隠そうとしていた。



夕方近く、二人は公園のベンチに座っていた。

「楽しかった。リンとデートできてよかった!」

アヤの言葉に胸が痛んだが、俺は無理やり笑ってその場をしのいだ。

そして別れの時間。アヤを駅まで見送った。

アヤの姿が消え、俺は一人帰宅した......。



第4章 真実のハート


アヤにリアルで会ったら、俺は真実を告白するつもりでいた。

ニートであること、嘘をついていたこと......本当の自分を明かす覚悟で。

でも、アヤとの時間が過ぎていくにつれ、その覚悟が揺らぎ始めた。

アヤは俺の話を真剣に聞いてくれている。

信用してくれている。

その笑顔を見る度に、本当のことを言う覚悟が奪われていった。

結局、嘘をつき続ける道を選んだ。情けない。

アヤを騙し続けている自分が許せない。

偽りの自分を作り上げ、アヤの信頼を裏切っている。

このままずっと隠し通せるわけがない......。

こんな俺に価値なんてない。



それから数日、俺はESDにログインすることができずにいた。

するとある日、アヤからLINEが届いた。

「リンどうしたの?数日会えてないよ」

メッセージを見て、胸が痛んだ。

でも、返事を出すことができない。

アヤとはもう会えない。

この関係を終わらせるしかない。

そう決めているのに、アヤへの気持ちが断ち切れないでいる自分が情けなかった。

この先、アヤを騙し続けていくことになるのか......。

そう思うと耐えきれない気持ちになる。



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泣きたい時に読む小説「エターナル・スターダスト Extara」No.12 へ続く…

続きは ↓


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