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【短編選集】‡3 電脳病毒 #133_312

「頑固者とは?」
「哲学でもあるんだろう。サーフィンとやらのお遊びにも。相手にしてくれないかもな。お前みたな奴。ボード拾ってきました、さあサーフィンだっていう。溺れそうで浮木にしがみつこうともがいているわけでもない。だろう?」
「なぜ、佐田さんは私をあの店へ集金に?」
「まあ、まかり間違って、あのおやじに気にいられることもないかと」そう言うと、佐田は食器を重ね席を立つ。
「飯食べ終わったのか?」高橋が戻ってくる。
「まだです。あの、社長さん、ちょっとお話しが」と薫陶。
「サーフィンの話じゃないだろうな」
「いえ、新聞配達のアルバイト、したいといっているのですが。学校の友達が」
「足りてるよ。今は」


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