見出し画像

匿名アンケートが明らかにした風音屋の「魅力」と「課題」を紹介します

風音屋(@Kazaneya_PR)では、TGIFという社内交流イベントで「代表に質問攻めをして風音屋の課題 トップ5 を決めよう!」という企画が開催されました。匿名アンケートの結果をもとに、風音屋の「魅力」と「課題」について、メンバーから代表に対して質疑応答を行っています。

1年前に実施したイベントなので、最新状況とは違う点もあるのですが、風音屋への入社を検討している皆様にリアルな声をお届けできればと思います。

風音屋では「フィードバックを与え合うこと」「改善サイクルを回すこと」を重視しており、メンバーも経営陣もそのことを念頭に入れて日々活動しています。この記事を読んでいただくことで、風音屋のカルチャーが少しでも伝わると嬉しいです。


この記事に登場する人

🍊ゆずたそ:風音屋のCEO。
⭐星野:司会。風音屋を初期から手伝っている兼業データアナリスト。
🐤村田:採用戦略アドバイザー。人事データ分析に詳しい。
🛩️えあ:アドバイザー。分析、組織、基盤まで幅広く実践している。
🥟na0:アドバイザー。BigQueryについて積極的に情報発信している。

注意事項

イベント開催当時は、まだ正社員の採用を本格的に始めたばかりの時期でした。アンケート回答者やイベント参加者は主に業務委託メンバーやアドバイザーとなります。現在と当時で状況が異なる点も多々ありますのでご注意ください。風音屋の雰囲気やカルチャーが大まかにでも伝わればと思います。

風音屋の課題 トップ5 を決めよう!

星野:今回のアジェンダはこんな感じです。村田さんが事前に社内でアンケートを取って、風音屋の「魅力」や「課題」を抽出してくれたので、まずはその辺りを紹介しようと思います。アンケート結果のレポートはゆずたそさんにも共有されているんですよね?

🍊ゆずたそ:はい。共有済みです。ちなみに経営陣にも回答者が分からないように匿名化してもらっています。

🐤村田:頑張りました!

星野:アンケート結果を紹介した後、風音屋の「課題」にどのように取り組もうとしているのか、ゆずたそさん(代表)に聞いてみようと思います。さらに皆で深堀って「風音屋の課題 トップ5」を決めていきましょう。より魅力的な会社にしてもらえたらいいなという想いを込めて、最後に、ゆずたそさんに意気込みを聞きます。

🍊ゆずたそ:わかりました。私はアジェンダの詳細を事前に知らされていなくて、今この場で初めて見ているのですが、これはけっこう緊張しますね。

匿名アンケートが示す「風音屋の魅力」

⭐星野:早速ですが、アンケートを通してわかった「風音屋の魅力」をまとめてみました。大きく3つに分けて「やりがい」「仲間」「働き方」でお話を進めていきたいと思います。

🍊ゆずたそ:おお、グルーピングされている!わかりやすい!

魅力① やりがい:豊富な案件を経験できる

星野:風音屋の「やりがい」として、「案件の選択肢が豊富」という意見があります。これは僕もすごく感じていることで、特に■■案件みたいに「こんな仕事ができるの!?」「面白そうな仕事がいっぱいあるな〜!」という気持ちになることが多いです。

🍊ゆずたそ:たしかに。■■案件が外部公開できたら応募数は10倍に増えるんだろうなとは思っています。なかなか交渉が難しいところではありますが。

星野:プロとしての経験が得られることも「やりがい」に繋がっていると思います。ゆずたそさんがすごく大事にしている部分だと伝わってきますし、みんなからも同じような意見が出ています。例えば、「データ界隈の先駆者になれる」「最新の情報をキャッチアップできる」「デファクトスタンダードを作れる」「どこに行っても通用するようなスキルが身に付けられる」など、風音屋の「プロ意識」や「プロとしての活動」は、みんなにもそのすごさが目に見えているのだと思います。

魅力② 仲間:優秀な人たちと一緒に働ける

星野:「仲間」に関して言うと、「専門性の高いメンバーと成長できる」「優秀な人と働ける職場」「切磋琢磨できる環境がある」という意見が挙がりました。僕自身も案件で@fetarodcさんと関わらせていただく機会があって「うわ!すげえ!」と思いましたし、そういった人たちと働ける環境にいられることはすごく嬉しいなと思っています。

魅力③ 働き方:自由な時間・場所で働ける

星野:最後の「働き方」に関して、風音屋は自由な時間で働けるので、僕もすごく助かるなと思っています。定期的に進捗をレポートしていれば、特に怒られるということもないですし。

🍊ゆずたそ:星野さんは報連相がしっかりしていますからね。安心して仕事をお任せできています。

星野:以上がアンケートを通して見えてきた風音屋の魅力です。では次に「経営陣が考えている風音屋の魅力」とはどんなことがあるのだろうということで、それがこのスクショになっています。

星野:経営陣視点で見ても、アドバイザー陣が豪華だったり、専門性が高いメンバーがいて成長できたりなど、「その道の第一人者と一緒に働けるところ」が風音屋の魅力だと挙げていたので、ヒアリング対象者と経営陣との間でギャップが少なかった。ゆずたそさんがみんなに魅力をしっかりと伝えていて、さらにみんながその上で働いているというのがわかってきました。

🍊ゆずたそ:なるほど。こういった意見が聞けて良かったです。

匿名アンケートが示す「風音屋の課題」

星野:ここからは今回の本題に入っていきます。「魅力」と同じように、「風音屋の課題」についてもアンケートで抽出してみました。このアンケートは少し前に取ったものなので、すでに取り組んでいることなどがあれば簡単に紹介していただけるといいかなと思います。

🍊ゆずたそ:経営陣からは「まだ小さい会社なので安心して働けないのではないか」 「キャリアパスや求める人物像が見えづらいのではないか」「マネジメントレイヤーがバタバタしていて余裕がない」などの課題を挙げています。

星野:ヒアリング対象者と経営陣視点とにギャップがあるなというのは個人的に思いました。ヒアリング対象者は「魅力をさらに活かすなら」という感じで課題を挙げてくれているのですが、経営陣視点は「組織全体にこういう課題があるよね」というのがメインで挙げられていることがわかりました。

星野:一方で、「個人商店っぽい」という意見に関しては、経営陣から見てもアンケートから見てもそういう印象になっているんだなということがわかったので、課題感としては大きいのではないのかなと思っています。

課題① 社外からの認知度が低い

星野:細かく見ていきましょうか。まず、「認知度の低さ」が課題だとする意見がありました。リファラル採用をしようとしても「そんな会社は聞いたこともない」と言われてしまったら、ちょっと難しいかもしれません。

🍊ゆずたそ:これについては、アクションの数が絶対的に足りてなくて、Todoリストが山積みです。大玉施策で言うと、風音屋から書籍を10冊ほど出したいと思っています。リーダー級の社員には積極的に機会を提供するので、ぜひ1人につき1冊は出版してほしい。まずは1冊目に挑戦中です。

星野:もっと手短な記事コンテンツも出そうとしているんですよね。

🍊ゆずたそ:はい。今まさにガンガン進め始めているところです。直前のミーティングでコンテンツ編集チームを立ち上げる話が挙がったところです。

星野:あとはtechblogとか勉強会とか。けっこう評判いいですよね。

🍊ゆずたそ:Googleの人から「社内で風音屋のブログが話題になりましたよ」と声をかけてもらったこともあります。まだ今は「知る人ぞ知る会社」ですが、着実に業界内でのブランドは築き始めています。外部向けの勉強会「風音屋TechTalk」では、デジタル庁の長谷川さんにゲスト参加していただきました。

🍊ゆずたそ:ただ、TechBlogや勉強会でリーチできるのは、もともとアンテナを張っている人だけなので、リーチできる規模に上限があります。技術者コミュニティへの発信だけでは不十分ではないかと懸念しています。

🥟na0:データエンジニアリングの技術者コミュニティだと、ゆずたそさんが今、風音屋に100%コミットしていることを知らない人が多いですよ。先日のGoogle Cloudの勉強会で知り合った人とその話になりました。風音屋の情報がアップデートされていない感じがしました。

🍊ゆずたそ:え、マジですか!?

星野:風音屋の認知を広げる前に、まずはそこからかもしれないですね。

課題② 会社のビジョンが曖昧

星野:「ビジョンが見えない」や「自分から組織を作っていける環境が欲しい」といった意見も出ていますね。きっと「ここにコミットしているんだ」という実感がほしいんじゃないかなと思います。

🍊ゆずたそ:ビジョンを示せていないことに関しては私も問題に感じています。この問題に対して「うちはこういうことを目指しますよ」というドキュメントを「CEOレター」としてまとめて、皆にレビューコメントをつけてもらっています。

🍊ゆずたそ:レビューコメントでは色々な意見をいただきました。単純にロジックが甘い部分もありますし、何よりも「社長のポエム」と「会社の方向性」を分ける必要があるなと痛感しています。今はまだ「社長のポエム」なんですよ。「社長のポエム」から要素を拾い上げることが第一歩ではあるんですけど、うまく「会社の方針」へと昇華したいなと思っています。

編集注:こうして整理したのが、風音屋のビジョン、ミッション、マニフェストとなります。


課題③ 自分たちで組織を作っていける感が欲しい

星野:「自分から組織を作っていける環境」についてはどうでしょうか。

🍊ゆずたそ:いくらでも組織を作っていけますよ。最近ジョインしたメンバーが勤怠管理シートを作ってくれました。まだそのフェーズなので、悪く言えばカオスですし、良く言えばチャンスだらけです。メンバーからの要望を受けて、在宅環境を整備するための仕組みも整えているところです。

課題④ プロダクトへの愛着を持ちにくそう

星野:「プロダクトへの愛着を持ちたい」という意見もありますね。自社サービスではなくてもいいけど、データマネジメント系のツールを作るといった取り組みがあってもいいのではないか、と書いてあります。

🍊ゆずたそ:DMMさんやCAさんみたいに多角化していきたい気持ちはありますが、10年20年スパンの話になってしまいますね。今はできていませんし、今のフェーズですべきではないとも思っています。安易に手を出すと、あっという間に組織崩壊する未来が容易に見えているので。

🍊ゆずたそ:とはいえ、エンジニア職ならOSSやツールは作っていきたいですよね。一部のメンバーは業務の過程でライブラリにコントリビュートしたり、便利なスクリプトを作っていたりするので、むしろ「もっとやっていこうよ」と思っています。コンサルタントやデータアナリスト職なら、分析フレームワークやテンプレートですかね。コンサル会社にとってはそれが商材になるので、こちらも大歓迎です。

星野:「いろいろな案件に関わることができる反面、一つにコミットできなさそう」という意見についてはどうでしょうか。

🍊ゆずたそ:これもよく聞かれる質問なのですが、「クライアントワークだからビジネスやプロダクトにコミットできない」は違うと思っています。世の中を見渡すと、事業会社を2〜3年で転職する人もいれば、協力会社の立場から1つのビジネスに10年以上関わり続ける人もいます。風音屋も4年以上ずっとご一緒している案件がありますので、「一つのビジネスにコミットする」という働き方は可能です。むしろぜひお願いしたいと思っています。

🍊ゆずたそ:また、事業会社に所属していても、事業部門に依頼された仕事をするだけの「社内受託」に陥っているエンジニアやデータアナリストは沢山います。SIerやSESに所属していても、クライアントのプロパー社員以上に信頼されて、プロダクト方針について真っ先に相談を受けるようなエース人材も沢山います。働き方や会社の問題ではなく、本人にコミットの意思とスキルがあるか、実績と信頼を積んでいるかどうかではないでしょうか。

🍊ゆずたそ:「クライアントワークだから」と自分で勝手に線を引くのではなく、1人のプロフェッショナルとして、担当プロダクトに全力でコミットしてほしいと思っています。「担当プロダクトを好きになる力」は、プロとして身に付けるべき Human Skill の1つです。会社としてはメンバーがそのスキルを身に付けるためのガイドやトレーニングを整備しないといけませんね。

編集注:社員の入社エントリーで近い内容があったのでご紹介します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
風音屋では、「作業者」ではなく「クライアントのチームの一員」「プロジェクトの推進者」として仕事をするよう強く求められます。
本当にクライアントにとって意味のあることにしっかり向き合って仕事をしていくという意味で、自分の仕事に誇りを持つことができます。

ただ人から与えられた仕事を実行するのではなく、「本当にクライアントの役に立つのか」「ビジネス的な意味があるのか」「もっとこうした方がいいのではないか」を考えながら仕事ができるので、自分の仕事に納得感があります。個人的には、それが精神衛生上すごくいいなと感じています。

【入社エントリー】データエンジニアが風音屋に入社して6ヶ月で学んだこと

🍊ゆずたそ:とはいえ「わかりやすい事例」を示さないとイメージできないでしょうから、プレスリリースを出したいところです。風音屋のメンバーが、クライアント企業のChief Data Officerといった要職を担うなど、象徴的な事例が必要だと感じています。「このプロダクトにコミットしたい」と思ったら、風音屋を経由して兼務・出向する形でフルコミットして、風音屋のアセットやリソースを使って、爆速でデータチームを立ち上げられるようにしたい。データチームシェアリングのような形を考えています。これができれば「事業会社に転職するよりも風音屋を経由したほうがスピード感を持ってプロダクト成長に貢献できる!」という未来を示せると思っています。

編集注:この未来像に向けて様々な施策を実施しています。その1つが「Virtual Team」というデータチームシェアリングのサービスです。

課題⑤ 全員忙しそうな個人商店ぽさ

星野:「仲間」の視点で言うと、「全員忙しそうな個人商店ぽさ」というキラーフレーズが出ています。先ほど「魅力」のパートで「専門性の高いメンバーと働けるところがいいよね」という話がありましたが、兼業メンバーが多いということもあり、お互いを「忙しそうだ」と感じているようです。「1人1人の能力が高い故に単騎でできる良さ」もあるけれども「チームの仕事もやれたらいいよね」という意見は最近増えてきた気もしています。

🍊ゆずたそ:「忙しそう」と「個人商店」はどちらも時間が解決すると考えています。まず、「忙しそう」は「兼業メンバー」と「経営陣」の比率が高いからだと思うんですよ。「週5日稼働の正社員2名」と「週1日稼働の兼業メンバー10人」で同じ2.0人分ですが、後者は10人分のコミュニケーションが発生するので、どうしてもバタバタしてしまう。

星野:それはありそうですね。

🍊ゆずたそ:それに、社員が1人あたり1案件を担当して、特に忙しくなかったとしても、私が1人で複数の案件を回していると、それだけで「全体的に忙しそう」に見えるんですよ。「30人のうち1人が忙しい」ではなく「3人のうち1人が忙しい」だと、外から見て「忙しそう」感は10倍になるんだと思います。

🍊ゆずたそ:そのため、社員の人数が増えて比率が上がれば、この問題はおのずと解決するはずです。これに関しては、KPIで言う「遅行指標」だと解釈しています。構造の問題で「皆が忙しそうに見える」という状況なだけであって、時間経過と共に自然と解消するものだと考えています。

星野:確かに、少し前まではSlackの投稿が少なくて「みんな大丈夫かな」となっていた。今は社員の方々がSlackのtimesチャンネルに投稿しているので「動いてるな」とすごく感じる。ただ、ゆずたそさんは深夜や休日にも投稿しているので相変わらず「忙しそうだな」とは思ってます。

🍊ゆずたそ:私が深夜や休日にもコミュニケーションを行っているのは、それこそ一部の兼業メンバーがその時間帯に活動しているからですね。これも社員比率が上がって、平日日中の業務がメインになれば、自然と解消できるように思います。

🍊ゆずたそ:あと「個人商店っぽさ」に関しては、2〜4人くらいのチーム体制でワイワイやるような案件も増えてきました。既に解消しつつあると思っています。

星野:そうですね。僕もそういう案件に入っていますが、面白いですね。チームメンバーと一緒にミーティングをやったり、クライアントの担当者とも一緒にオフラインでご飯に行ったりしているので、だいぶ印象が変わりました。積極的にチーム内での知見共有もできています。

🍊ゆずたそ:この「個人商店っぽさ」問題は、フェーズによるところが大きいと思います。立ち上げフェーズだと、人が足りないから大きな案件を取れなくて、大きな案件ができないからチーム感がなくて、チーム感がないから入社しにくい……という構造になっていると思うので、そのサイクルを突破していけば解消されるはずです。

星野:なるほど。

🍊ゆずたそ:トライ&エラーを繰り返して「チーム案件が増えたら課題感が解消されるのではないか」という仮説を検証していきたいと思います。あと、チーム案件とは別に「Data Engineering Wiki」を作れるといいなと考えています。皆の担当案件がバラバラだったとしても、ノウハウをどんどん共有し合ってコミュニケーションできたらすごくいいなと思っています。

編集注:現在は「Data Engineering Wiki」というページが社内に作られており、毎月の振り返りのタイミングで、メンバー1人1人がノウハウを更新しています。社内勉強会でWikiの更新内容について発表しあい、コミュニティの勉強会に参加するような従業員体験を実現しています。

課題⑥ 働く時間や場所に対する不安

星野:次に、「働き方」の視点で言うと「ここが課題」というよりも「もっとこうなって欲しいよね」という内容なのですが、働く時間の自由など、時間についての面白い制度がスタートアップには必要なのではないかという意見もありました。

🍊ゆずたそ:基本的にはフルフレックスで、曜日も時間も自由ですよ。土日に働いて平日に休むというのもOKです。平日のほうが人気のお店を予約しやすかったりするので、生活の充実感(QOL)が向上すると思います。

🍊ゆずたそ:社員の残業は禁止しています。残業したいという相談をもらっても「こういう工夫をしたら時間内で終わるのではないか」とガイドしています。自己学習の時間として、就業後にSlackに読書メモを投稿したり、学習用のインフラ環境を好きにいじったりするのはOKにしています。

編集注:現在、L1(新卒/第二新卒)やL2(ジュニア)のメンバーには「少しでも実践経験を積んで早期に自走できるようになってほしい」という意図で、月に30時間までの残業を認めています。

🍊ゆずたそ:あと「20%ルール」があって、20%はスキルアップに使う時間にしています。100% + 20% にならないように、曜日でポートフォリオを管理しており、社員のカレンダーには「この曜日はこれをやる」といった形で予定をロックしてもらっています。

星野:わかりやすいですね。働く場所についてはどうでしょう。回答者によっては「働く場所の自由がほしい」「オフィスに出社したい」「オフィスは山手線沿いがいい」と意見が分かれているものもありました。

🍊ゆずたそ:基本的にはリモートワークです。アンケートだと「リモートがいい」という意見もあれば、「出社したい」といった反対の意見もあるのが悩ましいですね。オフィスに関しては、要望が多ければ検討するという感じですかね。

課題⑦ データアナリストに訴求できていない

星野:他には「思っていたよりもデータアナリストの人数が少ない」という意見もありました。

🛩️えあ:それ気になりました。アナリティクス系の案件は少ないんですか?

🍊ゆずたそ:一応、施策のレポートを作ったり、DIDでキャンペーン効果の分析をやったりと、事業会社のデータアナリストが担うような業務は普通にしているんですけどね。単発の納品で終わるのではなく、プロダクトチームに伴走して、新しい施策をやるときには一緒に検討したりとか。それこそ経営ダッシュボードを作ったりもしています。私が作ったダッシュボードが上場企業の経営陣のモニタリングに使われていたりするんですよ。

🛩️えあ:おおー。いいですね。

🍊ゆずたそ:ただ、扱っているトピックのインパクトが大きければ大きいほど、IR影響が出てしまうため、外部発信がNGになってしまう。事業会社で活躍しているデータ分析チームも同じ問題を抱えてますよね。どうにかして事例を発信していきたいです。きちんと「風音屋はデータアナリストが活躍できる環境だ」という印象を持ってもらわないとダメだなと思っています。

🛩️えあ:それはなんとか発信していきたいですね。楽しみにしてます。

編集注:こういった課題意識をもとに試行錯誤を繰り返し、後に東京大学でのデータ分析事例を発信することに繋がりました。

課題⑧ 外部発信していいのか分からない問題

星野:外部発信は僕も難しいなと感じています。例えば、今ちょうど、風音屋の技術ブログを書いていて、吉田さん(@syou6162)がレビューしてくれるんですけど、吉田さんの名前をどう出したらいいんだろうというのがわからなくて困っていて。

🍊ゆずたそ:吉田さんが風音屋アドバイザーであることは、実は「風音屋TechTalk」の「メタデータ入門」のスライドで出ているんですよ。

星野:なるほど。もっと気軽に聞いてみたらよかったですね。そういうこともあって、個人的にはメンバーと関われる機会を増やすのを進めてもらいたいなという気持ちはあります。

🍊ゆずたそ:コミュニケーション設計、あんまりスマートにできていないですよね。なんか、できていないことが多すぎて、風音屋に時間を割いてくださっている皆様、本当にありがとうございます、という気持ちです。

課題⑨ コミュニケーション機会が足りていない

星野:コミュニケーション機会はもっと欲しいかもしれません。このTGIF(オンライン懇親会)もそうですし、みんなと盛り上がれるような企画を積極的に取り組んでもらえると個人的には嬉しいなと思います。そこから一緒になって外部発信とかもできそうな気がしているので。

🍊ゆずたそ:星野さんが社内イベントを積極的に盛り上げてくれて、とても助かっています。

星野:イベントだけではなく、日々のコミュニケーションについても、もっと盛り上げたいです。アンケート結果にも書いてある「テキストコミュニケーションの比重が高い」という点は課題かなと思っています。

🍊ゆずたそ:「フルリモート」「時間自由」「兼業」という働き方だと、どうしてもテキストコミュニケーションの比率は上がってしまうような気もしますが。

星野:難しいのもわかるのですが、ちょっとしたときにクイックに話をしたり、お互いを知るような機会は増やしていけるといいかなと思います。

🍊ゆずたそ:いろいろと試してはいるものの、コミュニケーション問題がすっきりと解消できたかどうかと言われると、どれもまだ「うーん……」というのが正直なところですかね。私がコミュニケーションのハブというか、ボトルネックになってしまっているのが問題なのかもしれない。私を通さずに皆がもっと自由にコミュニケーションしやすくなるといいのかな。

🐤村田:オフラインで1日バーを貸し切って「ゆずたそ’s Bar」をやるのもいいかもしれません。1回リアルで話すだけで、グッと距離が縮まることもあるんじゃないでしょうか。それだけで日々のコミュニケーションも自然とスムーズに進むかもしれません。

🍊ゆずたそ:なるほど。定期的にオフラインで集まって勉強会をやったりするのは楽しそうですね。

🐤村田:Slackでチラッとお名前を見かけたことがあるけど、直接話したことはない、という人が風音屋にはけっこう多いような印象があります。案件でご一緒しないとコミュニケーションの機会が取りにくいなと感じています。チャットで声をかけるのはハードルが高い。リアルの場で1回話せれば、次からは気軽に声をかけられるようになるはずです。

課題⑩ Todo管理からボールが落ちやすい

🥟na0:コミュニケーション問題としては「チケット化されていないボールが落ちやすい」という印象があります。こういう場で「◯◯をやろう!」とアイデアが挙がっても、誰がいつまでにそのタスクをやるのか決まらずに、ボールが浮いてしまって、すごくもったいないと思います。

星野:確かにそうですね。僕はゆずたそさんと話してる中で「風音屋の課題を振り返りましょう」「そういう社内イベントを開きましょう」という流れになったので、TGIFを開催する機会ができましたが……。

🍊ゆずたそ:タスク管理だけで言うと、最近は秘書会社の人にタスクを管理してもらう仕組みを始めました。週に1回、チケットを更新していないと催促されたり、Slackで「ToDo」スタンプを押すとチケット化してくれます。ただ、チケット化しにくい絶妙な不満・要望については、今も抜け落ちてしまっているように思います。全体的にオペレーションがラストワンマイル届いていない感は正直ありますね。

星野:そのくらいのゆるい管理のほうが僕は好きですよ。会話の中で出てきたアイデアを全部Todoリストに書こうとすると、堅苦しくなってしまうので、コミュニケーションのきっかけを作るくらいがいいかもしれません。

TGIF参加者が決めた「風音屋の課題 トップ3」

星野:じゃあ「風音屋の課題 トップ5」を決めていきましょうか。

編集注:「トップ5」と銘打っていましたが、最終的には3つの課題を取りあげることになったため、以降の文章では「トップ3」として記載します。

星野:ちなみに、ゆずたそさんの中で「これだ!」というのはあったりします?

🍊ゆずたそ:今日は私の意見は一旦無視して大丈夫です。皆に決めてほしいなと思っています。

星野:おっ、本当ですか? いちおう意図を聞いておいてもいいですか?

🍊ゆずたそ:実は私、先週から3件の弁護士沙汰に巻き込まれているんですよ。経営者になるとこういうトラブルは日常茶飯事になるらしいのですが、私はまだヒヨッコなので「直近の問題は何だ?」って聞かれたら「この3件の弁護士沙汰が気になります」というのが回答になってしまいます。他の問題がどれも「緊急度:低」に見えてしまっているんです。

🍊ゆずたそ:でも、本当はそれじゃダメなんです。法務トラブルは専任スタッフが対応にあたって、経営陣はもっと中長期を見据えるべきだと思っています。とはいえ、私はまだ経験不足ですし、会社に専任の法務担当がいるわけでもないので、やはり目先のトラブルが気になっちゃうんです。

🍊ゆずたそ:だから、皆がいま感じている「風音屋のこういうところが残念だよね」「特にこれはすぐにどうにかしたいよね」という率直な意見こそが、この会社が解決すべき「本当の課題」なのだと思います。経営メンバーがコミットすべきなのは本当はそこなんですよ。そういう問題に対して真摯に向き合いたい。だけど、今の自分はそこの感覚が分からなくなってしまっている。だから皆の意見を聞きたいんです。

星野:了解です。それでは皆さん、遠慮なく決めてしまいましょう!

アクション① 代表は近況を発信すべし

星野:結果発表です。課題トップのうち1つは「ゆずたそさんが100%コミットしていない」と思われている件でした。ゆずたそさんのコミットが社外で知られていないのはまずいだろうという意見が挙がっています。

🍊ゆずたそ:改めて振り返ると、SNSで近況やポエムを発信してこなかった気がします。そういうのムダだろうと思っていたのですが、ちゃんと発信しないとダメなんですね。私が風音屋を片手間でやっていると思われているなら、確かに入社したいとは思わないですよね。求職者の立場だったとして「この会社に人生を預けたいか?」と考えたらそりゃ嫌ですよね。とりあえずSNSで「風音屋にフルコミットしているぞ!」と発信しておきます。

アクション② 情報発信ガイドラインを作るべし

星野:あと「風音屋の活動をどこまでオープンに話していいかわからない」という問題に共感の声が集まっています。僕も同じで「面白い案件があるよ」とは言いたいけれども、何と言えばいいか……。

🛩️えあ:言えない案件があるのは仕方ないですし、経験を積んだ人たちであれば、それは分かってくれるだろうとは思います。むしろ「どれを言っていいのか分からない」というのが問題なんじゃないかなと思います。私は一切の発信がNGなものだと勘違いしていました。

🍊ゆずたそ:なるほど。「ガイドラインがない」のが問題だと。それはそうかもしれません。まずはガイドラインを整備する。その上で「今は公開できないけどこれを言えたら最高だね」という案件に対しては、積極的に交渉していきたいですね。

星野:皆さん、こういう社内イベントには参加するし、聞かれたら「情報発信を手伝ってもいいかな」という気持ちにはなるけれども、そもそも「情報を発信していいのかがわからない」状態なんだと思います。会社が僕らにどうしてほしいのかが見えないので、僕らも情報発信しようというマインドにならないんじゃないかな。

🍊ゆずたそ:話を聞いていると、ざっくりとしたポリシーでもいいので、発信ガイドラインは早めに作ったほうがよさそうです。まずは「全部駄目というわけではないよ」という一言が最初に必要なんだろうなと思いました。

編集注:TGIF終了後、発信ガイドラインが無事に完成しました。

アクション③ 社内コミュニケーション活性化

星野:最後は社内でのコミュニケーションです。特定の案件に閉じずに、横断でコミュニケーションを活性化できるように試行錯誤していきたい、というのは僕も思っています。

🍊ゆずたそ:本当は、人事担当を採用して、メンバーの体験(People Experience / Employee Experience)を最大化するような取り組みをしていきたいんですよ。「ステアリングコミッティー」と言って、経営会議で「各案件の状況チェック」をやっているのですが、同じように、風音屋に関わってくれている1人1人の体験をチェックして改善していくべきなんだろうなと。

星野:まずは簡単にできるところから始めていきましょう。例えば、Slackのスタンプでもいいんじゃないでしょうか。「知見」とか「笑」といったスタンプを押したら、自然と投稿が流れてくるようにするとか。皆でワイワイできることが大事だと思います。

🍊ゆずたそ:たしかに!じゃあスタンプをとりあえずやってみますか!

\宣誓/ 改善へのコミットメント

🍊ゆずたそ:今日はすごく学びになりました。いろいろな意見が出てきたので、順次対応していきますね。

星野:ちなみに、ゆずたそさんの意気込みとして何か宣言しておくことはありますか?

🍊ゆずたそ:宣言ですか!?えーと、じゃあ、次回TGIFの冒頭で「会社がこう変わりました!」と報告します。もしアクションできていなかったら、今日の参加者全員に美味しいものでも買って贈ります。

星野:今日参加してくれている皆さん、期待してください。証拠として今の発言をSlackに貼っておきますね(笑)。

🍊ゆずたそ:うっ。はい。よろしくお願いします(笑)。まだまだ至らない点が多々あって、こんなフェーズなのにも関わらず、皆さんいろいろと手伝ってくださったり貢献してくださったりして、感謝の気持ちでいっぱいです。改めて、風音屋を今よりももっといい会社に改善していきたいなと思いました。業務委託やアドバイザーの方々からも「私もそろそろ風音屋に正社員として入ろうかな」と思ってもらえるようにしたいなと思いますので、引き続きご贔屓にしていただけると嬉しいです。

🐤村田:👍

🛩️えあ:👍

🥟na0:👍

おわりに:アンケートとアクション報告

参加者アンケートでは以下のようなコメントが挙がりました。

【よかった点(Good)】

  • こういった会が企画されることそのものがよかったです

  • ゆる楽しい雰囲気が出ていて良かった

  • これから風音屋にかかわっていく者として、早い段階で会社の魅力や課題を知ることができ、とてもありがたかったです

  • なんとなくもやもやしていた部分が言語化され、課題として認識できたのは大きいなと思いました

  • 明確な「課題」「問題」(Problem)だけではなく、純粋な「疑問」や「言語化がまだちゃんとできないけどモヤモヤしていること」(Puzzle)が出てくる場になってよかった

  • 普段あんまり話さない人たちとも同じ目線で会に参加して、みんなの雰囲気に触れられたのも、自分としては大きな収穫でした

  • Google Meets 内で話す人、画面はオフで耳だけ参加する人、Slack Channelでコメントする人、といろんなカタチだけどみんなが自分なりの方法で参加してる感じが良かった

【期待する点(More)】

  • 皆が同じ方向を向いている状態を目指せるといいなと思います

  • 風音屋は「目的のある会議」が多いので「目的のない雑談」みたいな時間がもっと増えると嬉しいなと思いました

  • 1時間があっという間に終わったので、ゆるく雑談をする目的で開催する場合、途中参加・退出自由で2〜3時間の開催でもいいかも

  • TGIFの参加者が少なかったり、面識のない人がいると気まずくて参加しずらいので、うまいことできないかなーとは思いました

  • 年に1〜2回はリアルでの開催もよさそうだと思いました

また、次のTGIFの開催前に、代表からメンバーに対して「改善アクションの実施レポート」が提出されました。定量的に改善効果を示せるものについては、数字をセットで報告しています。

風音屋では「フィードバックを与え合うこと」「改善サイクルを回すこと」を重視しており、メンバーも経営陣もそのことを念頭に入れて日々活動しています。この記事を通して、風音屋のカルチャーが少しでも伝われば嬉しいです。

こうした環境で働くことについて、少しでも「いいな」と思えた人は、ぜひカジュアル面談をご検討ください。


この記事が参加している募集

オープン社内報

仕事について話そう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?