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長島町を拠点に事業を作っていきたい|長島町地域おこし協力隊 江副佑輔さん×株式会社まちの灯台阿久根 石川秀和さん

2021年12月に、阿久根市にて
未活用施設の現地視察と、それに伴う作戦会議が行われました。

こちらは長島町で地域おこし協力隊として活動している江副 佑輔さんが、鹿児島県の令和3年度 地域資源活用・協働促進事業「地域連携アドバイザーの派遣支援」を活用して実施されました。

アドバイザーは、株式会社まちの灯台阿久根  代表取締役の石川秀和さんです。

株式会社まちの灯台阿久根 石川秀和さん

▼プロフィール
阿久根市地域おこし協力隊として、地域課題の調査、改善に取り組み、観光地拠点作り、雇用促進のモデルとなった「イワシビル」をプロデュース。現在は、地域おこし協力隊の運営サポート業務なども行う。

地域連携アドバイザーの派遣支援 キックオフシンポジウム資料より

▽江副さんが石川さんの支援を希望した背景

福岡県出身の江副さんは、グラフィックデザイナー歴10年。

地域おこし協力隊として長島町に移住後は、主に町の広報誌『広報ながしま』のデザイン業務を担当しています。その他、個人でネコの保護活動などに取り組むなど、地域課題解決のために様々な活動を行なっています。

奥が江副さん、手前が石川さん

そんな江副さんは地域おこし協力隊の任期終了後も長島町での暮らしを続けることを希望しているようで、ゆくゆくは「デザイン事務所の立ち上げや、地域ネコを保護するための拠点を作りたい」と考えているそうです。

そのために地域に存在する廃校を活用したいと考え、同じく地域おこし協力隊の経験を持ち、事業用の建物のリノベーションの専門家であり、また組織運営についても豊富な知識・経験を持っている石川さんのアドバイスを求めたのでした。

江副さんと石川さんは既に何度もやりとりを重ねていて、その中で

・当初活用を希望していた長島町にある廃校は既に管理者が決まっていたため、同じく町内にある別の廃校を検討。実際に建物の視察へ(石川さんも同行)

・江副さん:はじめは「廃校を活用すること」が目的になっていたが、石川さんにアドバイスをもらう中で「長島町で地域活性化の事業をすること」が目的で「廃校を活用すること」は手段だと整理できた。

・廃校に限らず、未活用施設も視野に入れても良いのでは?

という流れになり、石川さんの案内で長島町のお隣 阿久根市にある未活用施設(元児童館)を視察することになりました。

▽阿久根市にある未活用施設(元児童館)を視察

視察当日は道の駅 阿久根に集合し、本事業の担当である共生・恊働センターの職員の方々も同行。

道の駅 阿久根から車で数分ほど移動したところで、目的の建物が見えてきました。

目的の建物に到着(元児童館で、現在は未活用)

右に見えるのは、2021年3月に閉校となった阿久根市立 大川中学校です。

小・中学校に挟まれるような形で存在

奥に見えるのは、阿久根市立大川小学校。こちらは現在20名ほどの生徒が通っています。

小上がり風の和室
調理室のような機能もありました
裏にはフェンスで囲われたお庭も
児童館だった頃の名残を感じます
活用方法などについて現場でディスカッション
建物を裏から見た様子

▽建物を後にし、次は協力隊が関わった物件へ

元児童館を後にした私たちは、次の物件へ。

向かったのは石川さんが地域おこし協力隊として活動していた頃に、建物の持ち主や仲間たちと共に立ち上げた一棟貸しの宿「きてん」です。

阿久根の町の風景
より処 きてん
回収する前の様子
裏にはかまどやピザ窯がありました
定期的にイベントも開催しているそうです

▽道の駅 阿久根に戻って、作戦会議

現地視察を終えた後は、道の駅 阿久根に戻って質疑応答や今後の作戦会議が行われました。

奥には「日本一おめでたい自販機」があります

道の駅 阿久根は、石川さんが代表取締役を務める株式会社まちの灯台阿久根が管理・運営を行なっています。
作戦会議中は、食堂の一角をお借りしました。

鮮やかな大漁旗が飾られていました

作戦会議では、江副さんから石川さんへの質問をはじめ、様々な内容が話されました。

▼内容から一部抜粋
・任期後も県内で暮らしを続けている地域おこし協力隊に、話を聞いてみたら?
・協力隊卒業後の生業づくりについて
「実際に食べていけるのか?」
・宿泊施設の立ち上げの許可申請や法律面について 
など

特に印象的だったのは、宿泊施設の立ち上げに関する話題に対する石川さんの返答がとても具体的だったこと。

経験者ならではの視点や専門知識に、同行させていただいた私も大変勉強になりました。

終始、和やかな雰囲気でした

▽「長島町を拠点に事業を作っていく」

江副さんのお話の中で特に印象的だったのは、長島町での暮らしを続けていくことを前提に今後の事業を考えていたこと。

自身の生業であるデザインの仕事を続けながら、やりたいことを叶えていこうとする姿に、同じ協力隊として大きな刺激を受けました。

江副さんの計画は具体的なものが多かった

地域課題の解決には絶対の正解もなければ、間違いもありません。

時には「失敗した…」と肩を落とすこともあるけれど、未来からふりかえるとそれは大きなステップアップの機会だったりする。

地域おこし協力隊に限らず、地域で新しい一歩を踏み出したいと考えている人は少なくないと思います。

その時に具体的な内容を相談できる存在がいるのは、とても心強いはず。そんなことに思いを馳せる一日となりました。

▽関連リンク


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本企画は、鹿児島県が中心となって「地域課題の解決のために、新しく活動をはじめたい人」「現在取り組んでいる活動を、もっと前に進めたい人」を支援する令和3年度 地域資源活用・協働促進事業 地域連携アドバイザーの派遣支援を活用して行われました。

(下記は、7月に行われた本事業のキックオフシンポジウムの様子をまとめた記事です)

(下記は奄美市で実施された、アドバイザー派遣の様子です)

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