見出し画像

『木曜日にはココアを』青山美智子

青山美智子さんの『木曜日にはココアを』を読みました。青山美智子さんの作品は去年『お探し物は図書室まで』を読んだので、私にとって二作目となります。本作は青山美智子さんのデビュー作です。

東京とシドニーを繋ぐ12篇の連作短編集となっています。
東京の喫茶店「マーブル・カフェ」がこの物語の中心であり、始まりです。マーブル・カフェの店員やお客さんがこの物語の登場人物となっています。それぞれの人物が何らかの形で繋がりのある人物として描かれ、主人公が移り変わっていきます。短編集でありながら読み進めていくとどんどん登場人物の関係性や繋がりが明らかになっていく構成になっています。この人は誰と繋がりがあるんだろう?とその続きをワクワクしながらあっという間に読み進めました。
まるでココアを飲んだような心温まるやさしい物語でした。人と人との繋がりの大切さを教えてくれる作品です。
人は知らず知らずのうちに影響を与えられ、自らも影響を与えているということを改めて気付かされました。私にとってお気に入りの一冊になりました。
続編の『月曜日の抹茶カフェ』もまた読んでみたいと思います。ぜひみなさんも本作を読んでほっこりした気分を味わってみてください。

この記事が参加している募集

#推薦図書

42,475件

#読書感想文

188,357件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?