子ども食堂のボランティアで感じたこと、そして限界
ご覧いただきありがとうございます。竹位和也です。
最近「【受賞体験談付き】ビジネスコンテスト活用のワザ」という記事を書いているのですが、書き手がヘボいため毎回長文になってるので、気分転換的な話を書いてみます。
今回は子ども食堂のボランティアに行った時の話を書きます。
ただ、具体的なボランティア先やそこでお会いする方ややり取りの内容などはプライバシー保護のためぼやかしますのでご了承ください。
1.子ども食堂って何?
市民権を得つつある子ども食堂ですが、厳密な定義はなく、おおむね「地域の子どもに対して無料あるは安価で食事等を提供する場」という意味合いになろうかと思います。
おおむね、というのは、子ども食堂という名がついてはいるものの、実際は地域のコミュニティとしての役割を果たすことが多いと感じているからです。なので、ボランティアする人も地域の人であったり、やってくる人も子どもだけでなく、高齢者もいたりします。
今やその数は3,700を超えるとされ、2019年2月にはファミリーマートが子ども食堂的な取り組みを始めると発表しています。社会的な取り組みで、民間中心でここまで広がったものは例を見ません。
そのような社会現象となった子ども食堂ですが、私もボランティアしてみたいと思い、調べ始めるようになりました。私は子ども食堂ネットワークというサイトで行きたいと思ったボランティア先を見つけました。
2.子ども食堂のボランティアで知ったこと
連絡をし、「まずは説明するのでお越しください」と案内をいただき、とあるボランティア先へ行きました。
行ってみると、非常に小さなこじんまりとした場所で、6~8人入ればいっぱいになるところでした。そこでお会いした方に様々な説明をいただきました。
「エプロン、三角巾、マスクをご用意ください」
「衛生には特に気を付けてください。子供の目線でみると、机の下も注意が必要です」
「活動を通じて問題が起こることがあるので、ボランティア保険への加入をお願いします」
まぁこのあたりは確かに。
そして、「プライベートに関する会話は避けてください」という説明。子ども食堂に来られる方の中には、家庭などで事情があるが言えない、言いたくない方もいらっしゃるので、当然と言えば当然ですが、私の場合、貧困の経験があるだけに「実は自分も・・・」と思わず話してしまいそうなので気を付けようと思いました。
そのあと正式にボランティアに行かせていただくことになり、机・いす・おもちゃの消毒、簡単な料理の準備や盛り付け、配膳、食器洗い、ごみの片づけなど、多くの作業をやらさせていただきました。
これは知らなかったことなのですが、万が一食中毒が起きたときに、後から食べ物に問題がなかったかを保健所が確認できるようにするために、配膳する食事の一部をよけて一定期間保存しておく「検食」をしなければならないということ。子ども食堂が広がった一因として、始めるハードルが低いということはしばしば言われますが、食事を出すのだから、衛生面もきちんと配慮しなければなりません。
途中からは、領収書と台帳の整理、近隣の学校に配布する資料の準備などもさせていただきました。料理などは人の手が欠かせませんが、事務作業はやっぱり手作業がとても多い。もっと楽にできたらいいんですけどね。
いろんな作業にも慣れてくると、来られる方との対話も楽しめるように。そして子どもの遊び相手や勉強を教えたりと、ボランティアで感じられる、お金ではない形のリターンも感じることができました。これはボランティアならではですね。
年のせいか、子どもとの交流が特に楽しいですね。そして、めっちゃ気を遣います。笑
子どもは遊びひとつでも次々に発見をし、成長していくんだな~と、こういう機会のたびに実感するのですが、それだけに突如予想だにしない挙動を取ることがあります。
人さまのお子さんだと思うと余計にハラハラしてしまい、子どもが帰るとどっと疲労感が出てきます。笑
3.子ども食堂で見えたもの
ボランティアをしている中で大きく2つのことを感じるようになりました。
ひとつは「持続性がない」ということ。
もうひとつは「未だに根強く貧困は存在する」ということ。
持続性に関しては「子ども食堂」急増の陰に “大人の都合”で休止も 資金や人手不足 継続へ模索続くや「子ども食堂」はやるべきではない。~慈善事業でも経営です~をご覧いただければと思います。
簡単にいうと、「子ども食堂やってみたけど、来てほしい人に来てもらえない」「ボランティアがなかなか集まらない」「1食300円などでは到底発生する経費を賄えない」といったところです。
実際、私がボランティア先を探そうとして連絡したけど、返事がなかった(webページの更新も長く停滞)ところがありました。
今後、この持続性に関する問題は一層大きくなるかもしれません。
もうひとつの、未だに根強く貧困は存在するという点においては、自分自身がその経験があるからでしょうか、特に話を伺わなくても、ご家庭の状況を感じ取れることがありました。
普段喧騒の中にいると聞き逃してしまいそうな、かすかで聞こえづらい声。そこは東京の中にあって、普段相まみえることのない、しかし本当に存在する事実がここにある、と感じました。
4.ボランティアやってみませんか?
いろんなことを書かせていただきましたが、よければ子ども食堂のボランティア参加を検討いただけたら幸いです。ともかく人手が足りていませんし、参加頻度も月1回でもありがたいです。料理ができなくても、子どもの遊び相手、勉強を教えるのも大切な役割です。
ボランティアをする人が増えることで、子ども食堂の持続性の課題の一部も解消できます。
まずは子ども食堂ネットワークで、自宅の近くの場所にあるかなーって見てみるだけでも!
記事はこれで以上となります。ご覧いただきありがとうございました。
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