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「宇宙人のあいつ」を見た(ネタバレあり)


がいよう

早くに親を亡くした真田家の4人兄弟。長男が経営する焼肉屋を次男が手伝い、長女、末っ子の三男はそれぞれ自分の仕事をしながら、一緒に生活している。

そんなある日、長男から実は次男は土星人で調査期間が終わる3日後に土星に帰ると伝えられる。

この映画は、次男が土星にかると伝えられた兄弟が、3日をどう過ごすのかを描いたコメディだ。


配役が非常に上手い

長男役夢二役をバナナマンの日村勇紀さん、次男日出男役で主人公を中村倫也さん、長女の想乃役を伊藤沙莉さん、三男の詩文役を柄本時生さんが演じていて、中村さん以外はかなり、コメディでも経験を積んでいる配役だし、中村さんも幅広い役柄を演じているので、見ていても振り幅の広い展開が予想される、かなり強い布陣なので見る前から期待が高まる。

いきなり兄弟が土星人と言われても

いきなり、土星に帰るとは言われても、各人はそれぞれ生活があり、抱えている問題がありそれらに苦悩する。そして、「真田サミット」と言われる家族会議で、問題を解決していく。例えば、三男が高校の時に同級生にしたことで、逆恨みを受け仕返しをされ、どう対処するのか悩む。

兄弟が土星人だという事実があり、3日後に帰るということになれば、どちらかというと次男の日出男を中心に物語を描いていくのがスタンダードな展開だと思う。ただ、この物語は冒頭に思いっきり、兄弟が土星人でした。3日後に帰国(帰星?)しますという爆弾をぶっ込むものの、その後は兄弟の日常を描くことに終始し、どちらかというと次男はサポートという位置付けになっているのがユニークだ。

そのため、日村さん、伊藤さん、柄本さんの演技力が存分に発揮されつつ、中村さんのどちらかというと控えめな演技が非常に活かされる描き方になっている。

とは言いつつも、日出男は帰国時に誰か一人地球人を連れ帰ることを指示されており、それを誰にするのか密かに悩んでいることで、日出男が帰国までただ待っているわけではない状況になっている。

土星人の設定がユニーク

冒頭で、日出男が土星人であることを証明するために、いくつかの特徴が紹介される。当然、宇宙人らしいというのもあるのだが、中には、首を曲げて振り返れないから、体ごと回らないといけないとか、意外とそういう人いるじゃん!(もしかしたらその人土星人?!)みたいな細かい設定があって、個人的には気に入っているポイントだ。

まとめ

この映画は、よくあるプロットを採用しながらも、主人公をはじめ、主要な登場人物にも十分にスポットをあて、各キャラクターを丁寧に描きながら、クライマックスまでリズムよく描いた楽しい映画だと感じた。気軽に見られるし、見ていて時間も気にならなかった。


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