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「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」を見た(ネタバレあり)


意表をつく展開

エヴリン・ワン・クワンは、自分のコインランドリー+クリーニング屋さんをなんとか続けら得るよう四苦八苦する毎日を送っています。
税金の手続きに苦慮していた彼女は、娘のジョイが彼女を連れてきたり、ほぼ感動状態にある父親の世話、さらには長年連れ添っていた夫のウェイモンドも離婚を切り出そうとしているという、課題満載の渦中にありました。
そんな中、エヴリンの意識の中でウェイモンドが突然意味不明なことを言い出します。そこから、エヴリンの現実と異世界を行き来する冒険が始まります。
という感じのお話です。


意表をつかれる設定

みる前は、全く予備知識がないまま見たので、とにかくストーリーの展開に驚きました。
冒頭の流れから、日々の生活で起こる様々な問題にひたすら苦悩しみ、それでもなんとか踠きながらもささやかな幸せに気がつくというような、生々しい描写を盛り込んだヒューマンドラマの映画になると思っていましたが、完全に覆されることになりました。
生活感が溢れる描写の中に、見事にマルチバースの設定を組み込んだ描写は、自分の中の想像完全に超えてきました。

細かい描写も圧巻!

設定では、一度マルチバースに生存している自分にシンクロすると、その世界で自分が習得している能力をコピーできることになっています。
エブリンは、様々な世界線で別の人生を過ごしている自分にシンクロして、色々な能力を得ながら、自分の世界で起こっている危機を乗り越えようとするのですが、このマルチバースと接続する方法が、なぜか人によって違っているのが面白かったです。
人によっては、歌ったりとか、お尻の穴に異物を突っ込んだりとか、色々な方法があったりなど、細かいところへのこだわりも強く感じました。
また、マルチバースの世界も、エヴリンの決断の違いから枝分かれした世界から、そもそも人類の進化の違いにより枝分かれした世界まであり、バリエーションの違いも楽しめる要素だと思います。

ついていくのに必死!

話の中では、エヴリンだけでなく、夫のウェイモンドや娘のジョイ、父親のゴンゴンなどとにかくマルチバースに繋がる人が多いので、今誰が別の世界の人なのか、展開が目まぐるしく変わるので、結構ついていくのに必死になります。
ただ、この人の入れ替わりが、スピード感を持たせている良い効果になっていると思いました。

今年最も衝撃受けた作品

この作品は、話の展開、設定や、細かいこだわりなど、多角的に衝撃を受けた作品でした。ここまでの展開をしながら、結果的にバラバラになりかけた家族とのつながりを取り戻していくという典型に帰結していくのは、ありきたりな言い方ながら凄いとしか言いようがありませんでした。

それではまた次回!!!


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