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君の癖がぼくに染みついている

明け方の部屋。光が差し込む窓。携帯がカタカタと震えている。

現実の輪郭はまだぼやけている。

いままでに何度目を覚まして、これからあと何回目を覚ますことができるだろう?

そんな曖昧な問いが、頭に浮かんでは消えてゆく。

ある日出会ってしまった二人は、いま同じ道を歩いている。

電車で立つようになった。
一駅分歩くようになった。
よく笑うようになった。

いままでしなかったことを、よくするようになったかもしれない。

食べ物を残さなくなった。
服を散らかさなくなった。
感情的に怒ることが減った。

いままでしていたことを、あまりしなくなったかもしれない。

お互いの変化に気づく度に、笑顔になる。ちょっとだけ背を正す。でもまた緩む。

明け方の部屋。君とぼく。

現実の輪郭は少しはっきりしてきた。

ドリップよりカフェラテを飲みたい。
外食よりは自炊をしたい。
つい新しいことがしたくなる。

君の癖がぼくに染みついている。



あとがき
個人的には挑戦をしているので、ぜひぜひTwitterで感想を貰えるとうれしいですー!




最後まで読んでいただきありがとうございます。