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ぼくをつくった10人の作家と10冊の本

自分の人生は、本とともにありました。人生で大切なことの半分は、きっと本から学んでいます。

本を読むことがすきになったきっかけの本からいまでもずっと繰り返し読んでいる本まで、10人10冊を時系列順で紹介していきます。


1. 星新一:ようこそ地球さん

高校生のころ、学校の図書館でみつけた星新一のショートショートから、自分の読書遍歴がはじまりました。1001編ほどあるショートショートですが、たぶんほとんどすべて読んで、本もだいたい持ってます。

小気味良い書き味と秀逸なオチのリズムが最高にすきです。読書が苦手かもしれないと思っている人ほど、読んでほしい。「本を読む」という行為を教えてくれた本です。


2. セネカ:生の短さについて

こちらもはじめて読んだのは高校生のとき。人生について、大事なことをたくさん教えてもらいました。

人生は浪費すれば短く、活用すれば充分に長いこと。明日に依存することなく、今日という日を大切に生きること。未来のことは誰にもわからないから、時の運に任せたらよいこと。

噛みしめるように何度も読み返しています。


3. アラン:幸福論

「幸福について」の本を読み漁っていた時期がありました。最大幸福論と呼ばれるアラン、ラッセル、ヒルティの幸福論があるのですが、その中でも特にアランの幸福論がすきです。

エッセイのような軽い読み心地の短編集なのですが、一編読んだら30分くらい考えられそうなテーマばかりで読み終えるのにとても時間がかかった気がします。

ほほえみほどすばやく、
しかもよく効く薬は、
どんな名医も持ち合わせて
いないだろう。

「幸せだから笑うのではなく、笑うから幸せなのだ。」というシンプルで力強いメッセージは、いまでも自分の中に響いています。


4. サン=テグジュペリ:星の王子さま

「ものごとはね、心でみなくてはよく見えない。いちばんだいせつなことは、目に見えない。」
ことばじゃなくて、してくれたことで、あの花を見るべきだった

すきなフレーズがたくさん散りばめられている一冊。寂しさやせつなさを含みながら、愛や勇気、信頼について語られる物語は、いまでもすごくすきです。


5. ティナ=シーリグ:20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

たぶん20歳のときに読んだのですが、いわゆる優等生キャラだった当時の自分にとって、「自分に許可をあげる」という概念自体がとても新鮮でした。

アイデアやクリエイティブは人生のあらゆる場面で活用することができ、世界を新鮮な目線で捉え続けることが、人生を豊かにするために大切だということを学びました。


6. 神谷美恵子:生きがいについて

生き方や生きがいについて、ずっと考えていました。ハンセン病の治療に携わっていた神谷さんの深くやさしい洞察の救われたことがあります。

本の中に書かれている変革体験の変遷が、自分の人生に起きたことに近しかったので、生き方の方向性や価値観を整えるのに、とても役立ちました。


7. 茨木のり子:茨木のり子全集

茨木のり子さんの詩がすきです。文庫本でいくつか持っていたのですが、全部読みたいとおもって、全詩集をかいました。

適当なところで本を開いて目に止まった詩を読むのがとてもすきで、図書館でそのときの自分の心に引っかかった本と出会う体験と似ていて、とても贅沢な時間です。


8. 星野道夫:旅をする木

2018年の冬、体調を崩しているときに読みました。星野さんの柔らかい文章と厳しいアラスカの自然の対比が、とても美しく感じました。

読み終わったとき、アラスカに行きたくなってしまって、そのままアラスカ行きの航空券と宿を取ったことは、本当にいい思い出。アラスカでみたオーロラも最高にきれいだった。


9. 河合隼雄:こころの処方箋

もう何回読んだかわからないくらい、読み返しています。エッセイとしても人の心をかんがえるきっかけとしても、とても優れた読み物だなぁと。

「言われてみればたしかになぁ」「明日から気をつけてみよう」と思うことばかりなので、ぜひ読んでみてほしいです。


10. エーリッヒ・フロム:愛するというこ

人との付き合い方に悩んだ時期に繰り返し読んだ本です。人を愛するのに必要な4つの要素(配慮・尊重・責任・知)の整理は、いまでも自分の指針になっています。


あとがき

思いつくままに並べてみると、哲学書が多いなぁと。あとは示唆に富む読みやすい小説またはエッセイ。

昔から本を通して作者と会話するような体験や考えることがすきだったんだなと、改めて思い出しました。どれもいい本なので、GWのお供にしてもらえたらうれしいです。


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