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100スキを超えたnoteたち

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100スキを超えたよく読まれているnoteたちをまとめています。
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#エッセイ

生まれ変わるとしても、ぼくはまた「書くこと」がある人生を選ぶ。

noteと出会うまで、自分の人生には「書くこと」が存在しなかった。noteをはじめるまで、世の中とのつながり方の一つを知らなかった。 * 「書くこと」に関する一番古い記憶は、小学四年生の読書感想文だ。「12番目の天使」という小説を読んで、涙した想いをそのまま原稿用紙に落とした。 「毎日、毎日、あらゆる面で、僕はどんどん良くなってる。」 難病にかかった主人公のティモシー少年が毎日唱えていた言葉に心惹かれて書き殴った文章で、生まれて初めて賞をもらった。 夏休みの宿題の中

相談を受けるとき、大切にしてること。

二年くらい前まで、相談するのもされるのも苦手でした。 弱音の吐き方がわからない 人に支えてもらっていいと思えない 誰にもわかってもらえないと感じる なんでも一人で抱え込んでいました。人に支えてもらったり分かち合ったりしてもいいんだと、思うことができませんでした。 最近ようやく、他の人の相談に乗ったり苦しくなる前に誰かに相談したりすることができるようになりました。 うまく相談できなかった昔の自分やいま誰かの相談に乗ってる人たちの参考になればいいなと思い、自分が人からの相

自分を救う文章は、誰かを救う

美しい言葉はいらない。強い言葉もいらない。 ただ、自分のための文章を書けばいい。自分の悩みを整理する文章は、似た悩みを持つ誰かの助けになるから。 何かの役に立たなくていい。世界を救わなくていい。自分が知りたいこと、やりたいことに必要な文章を書けばいい。自分のための文章は、誰かのための文章になるから。 自分を救う文章は、誰かを救う。自分のために書くことは、誰かのために書くことにつながっている。だから、自分のために書けばいい。 そういう意図で書かれた文章は、手紙のようにな

「相談してよかった」と言われたとき、いつも思うこと。

相談を受けると、言われることがある。 ひらやまさんと話して、気づけました。 こんなに話を聞いてもらえたのは、初めてです。 変われたのは、あのとき話したからだよ。 そう言われるたびに、いつも思うことがある。 ぼくは、ただ30分くらい話を聞いただけ。それをよい体験だと思えるのは、あなた自身の力なんです。真摯に話して自分と向き合っているからなんです。同じことをしても、つまらないと感じる人はたくさんいます。よい時間になったのは、あなたがよい時間にするための行動したからですよ。

ぼくはきみの手を離せるようになったよ

ぼくがきみの手をつよく握っていたとき、きみはつらかったかな。気づけなくて、想像できなくて、ごめんね。 * 大切なきみを大切にしたくて、手をつよく握りすぎていたことがある。手放したくなくて、一緒にいるべき理由を伝えてしまったことがある。手を握られているきみは、きっと喜んでいると盲信していたときがある。 どんな人間関係においても、片方だけががんばっているときは、大抵うまくいかない。 * 手をつよく握ってしまうときは、視野が狭くなっているときだ。きみの手が、きみの存在が、

大切な人と時間をすごす意味

最近、大切な人との時間を、大切にしている。 話をしたりお茶をしたり、オフラインでもオンラインでも、個別のZoomでもラジオでも、人と時間割共にすることのありがたさを感じる。 限られた時間の使い方を、よく考える。 * モノや情報が溢れて、あらゆるものがコモディティ化している。いままで喜ばれていたものの価値が薄まり、大切さを表現することが難しい。 そんな中でも、時間は誰にも平等に存在する。 誰かの時間が生み出す経済的価値は、仕事や役職により変化するかもしれない。だけど

#毎日100枚 18日間。写真を撮って、思うこと。

#毎日100枚 という活動をはじめて、だいたい一ヶ月が経ちました。100枚撮れた日数は18日間でした。改めて、やっていること、やってみてよかったことをまとめておきます。 やっていること #毎日100枚 写真を撮って、その日撮った写真のうち、よかった写真をTwitterに投稿しています。 撮った写真:1,800枚 100枚撮った日数:18日 使っているカメラ:SIGMAfp やってよかったこと1. いつも見ている景色の新しい一面を見れる普段みる日常的なモノや風景も、角度や

人付き合いがうまくなると、すこしだけ切なくなる。

シャツを着たサラリーマン、元気な男の子、自転車を漕ぎ出す人。休日の昼下がり、道端のベンチに座りながら、道行く人を眺めていた。 * 人付き合いがうまくなると、すこしだけ切なくなるときがある。相手が自分に求めることも、自分が相手に求めることも、整理するための線を引けるようになるからだ。その結果、自分と相手との間に距離を感じることがある。 自分の気持ちは、相手に伝えきれない 相手の気持ちは、自分には理解しきれない 二人をわけるその線は目にはみえないけれど、たしかに存在する。

文章を完成させるのは、誰か。

ずっと不思議に思っていることがある。 同じ言葉を伝えても、人により受け取り方が異なる 同じ文章を読んでも、人により感じ方が異なる 同じnoteを読んでも、人により感想が異なる さまざまな人が同じものを受け取るのに、異なる感じ方をする。人は一人ひとり違うから感じ方が人それぞれなのは当たり前だけど、どうしても不思議に感じてしまう。 人が一人ひとり持つ不思議さの形を知りたいから、自分は文章を書いたり人と話したりすることがやめられないのだと思う。 * 自分が書いた文章が、誰

他人を決めつける人は、他人から決めつけられる人になる。

「ひらやま君って、人をすぐ判断するよね。」 働きはじめたばかりの頃、なかよくしていた人が、自分の周りの人や同僚に対する言動をみて、丁寧に伝えてくれた言葉だ。 数年前に言われた言葉だけど、言われた場所も時間も、よく覚えている。 * 「こういうの、普通にありえないよね」 「君の考えは、間違っているよ」 「なんでこんなこともしてないの」 人を判断してしまっていたときの自分は、会話や議論の中で相手を決めつけたり否定したりする言葉が多かった。たくさん人を傷つけて、怖がられてい

慣れたくない。初心者でありたい。

慣れないように気をつけている、いつも。 鮮烈な体験でも感動的な出来事でも、気を抜くと慣れてしまうそうになる。いま自分が感じている新鮮な気持ちが、いつか失われてしまうのではないかと怖くなる。たぶんきっと、臆病なんだと思う。 慣れを恐れてしまうことは、弱さであるように感じる。もっとつよく、もっと気高く、もっと気丈であったらいいなと思う。もっと無思考で、もっと傲慢で、もっとずる賢ければよかったかもしれないと思うこともある。 ついついできない自分をみつけてしまう。ついつい課題か

心の声に耳を澄ませてほしい

恐怖や不安は、人を強張らせる。失いたくないものをつい握りしめてしまう。力を入れるほどに大切なものは逃げてゆく。 きっと人類は同じ過ちを何度も何度も繰り返してきたのだろう。そしてこれからも何度も何度も繰り返していくのだろう。自分が生まれる前からずっと決まっていたことなら、納得できる。 * 周りがみんな敵にみえることがある。味方が一人もいないように感じるときがある。それでも変わらなければと決意するときがある。 そんなときは、安全な場所を確保してほしい。身も心もありのままで

止まった時間と透明な回転扉

自分の中に止まった時間がある。 生きることに必死だったが、どこにも向かえなかった時間。精一杯もがいたが、少しも動けなかった時間。 希望はなかったが、絶望しないように必死だったときの記録と記憶。 *** 二年前のある日、有楽町線の電車に乗っていた。当時通っていたカウンセリングルームの帰りか散歩の帰りか、よく覚えていないが、めずらしく外出した日だった。 自分の気持ちがわからなくなってから、しばらく時間が経っていた。 うれしいとか楽しいとか悲しいとかつらいとか、なにもわ

「あなたのことを、肯定も否定もしないよ。」

相談を受けたり話を聞いたりしたとき、いままで何度か言ったことがあります。 伝えたかったことが、いくつかありました。 ぼくが肯定も否定もしなくても、あなたはあなたとして確実に存在しているということ。 ぼくがあなたの人生の責任を負うことはできないから、あなた自身が立ち上がらなければいけないこと。 ぼく一人に大したことはできないけれど、話を聞くことはできるということ。 * 目の前にいるぼくが肯定も否定もしなくても、あなたはあなたとして確かに存在しています。色々な人や状況