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地域のことは机上ではなく、現場で学べ!

「いずれは地域で」
このフレーズは療法士の流行語といっても過言ではないでしょう。
私も漠然としながらこのフレーズを使っていました。

地域志向の高まりは今に始まったことではありませんが「地域包括ケアシステム」を合言葉にその勢いは増しています。

療法士として地域包括ケアシステムに寄与できるように学びを深める。
そのような勤勉な人が多いのが療法士の特徴ですね。
異業種の方に「よくそこまで時間とお金を使って勉強しますね!」と褒められます(笑)


例えば、日本理学療法士協会は「地域ケア会議」、「介護予防」の2つの施策に力をいれていますね。

【地域包括ケア推進リーダー】
【介護予防推進リーダー】

二つのコースで人材育成を進めていますね。

ここで気になるのが、このコースを修了すると地域から依頼がくるようになるのかということ。
コース内容の詳細は分かりませんが、おそらく自治体から依頼があった場合にコース修了者を派遣するといったところでしょう。
修了者の活躍の仕方は都道府県によっても異なると思います。

コース内容ですが、理学療法士個人が自治体などにアプローチする方法には触れていないと思います。
(違ったらすいません…)

ちなみに、私が参加した神奈川県の認知症予防のモデル事業にこのコースを修了した者はいませんでした。
県士会への派遣依頼すらなかったのでないかなぁと思います。


私は県のモデル事業に参加できました。
ずっと病院勤務で介護予防の研修などを修了していないにも関わらず。
それどころか、介護予防の取り組みを一度もしたことがなかったのに。


-県のモデル事業の様子-



では、なぜ参加できたのか。
そこには「関わり方の思考の違い」が大きく影響しています。


思考その① 「学びより行動が先」

療法士の多くは「正しいやり方」をしっかりと学んでから行動に移ります。
これでは、「決められた枠組みの中で決められたことしかできません」と言っているようなものです。
正しいやり方に固執しすぎると、かえって行動の幅を制限してしまいます。
地域が求めているのは「専門性を持ちつつ一緒に行動してくれる人」なんです。
ですので、学びはそこそこに、まずは行動してみることが大切です。
失敗を恐れず行動したのであれば、そこから得られるのは「成功」か「学び」しかありません。

県のモデル事業では、委託を受けた団体から声がかかりました。
私が以前から「介護予防をやりたいんです!」と色んなところで発信していて、それを覚えてくれていた方が繋いでくれました。
日頃から意欲をみせておくことは大事ですね。


思考その② 「対価は後からついてくる」

やりたいことにチャレンジする場合、まずは実績をつくっていく必要があります。
地域で活動するなら「自分がやりたいからやる!対価はあったらラッキー!」くらいで考えておきましょう。
経験も実績もない、ましてや話したこともない療法士にお金を払いたい人は少ないですから。
療法士の知識や経験を安売りするわけではなく、自分の価値を高めていくためにまずは「体験してもらう」というところを入口にすると良いということです。

しかし!
最初から対価を気にする療法士が多いのも事実…。
単位時間の意識が強い療法士の特徴かもしれませんね。
専門性を発揮したのだから対価が発生するのは当たり前。
そのように考えている療法士は少なくないでしょう。

さて、このような思考の事例を紹介します。

介護予防推進リーダーのコースを受講している理学療法士に、ある地域での介護予防教室で講師を経験してみないかと誘ったことがあります。
喜んで快諾してくれるかと思ったのですが、出てきた言葉は
「休みでいくことになるので考えさせて下さい。ちなみに、謝礼はいくらですか?」でした。

このような思考ではせっかくのチャンスも逃してしまいます。
・学びが十分でないから行動に移すことを躊躇する。
・専門性を提供するから対価が気になる。
ここの思考が変われば、地域で活動出来るチャンスはいっぱいあります。

-テレビ朝日に取り上げられました-


「まずは飛び込んでみる!」

地域のことは机上ではなく、現場で学んでいきましょう!

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