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〜第2章〜オンライン恋愛inコロナ〜男性目線

第1章はこちら

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正直頭のどこかでチラつきながらも
PC画面に向かっていた。


記事するときに心がけているのはリアル。

自分が感じた事をありのまま書くこの時間は
意外と好きだ。

何かに向かっていないとぼーとしているだけだからこそやる事があるだけでも幸せを感じる。

ただ、なんだかんだであのおっちゃんの記事も参考にしながら表現の仕方とか伝え方も少しだけ気にしながらいる自分もいた。


気にしないのは、アクセス数とか記事がどれだけ見られたかとかは正直どうでもいい。

ただこのサービスサイトにUPするだけで、
ひたすら文字に起こす事だけがなぜか無性に
楽しくなっている自分がいた。


いつからこうなったんだろう。

ふと考える。

生まれは、少しだけ田舎の場所に生まれて
生まれてすぐに両親が離婚。

以来母親に育てられて、母親は1日中仕事でおらず、ただ自然と公園や部屋で一人でふらつくことが多かった。

保育園の記憶はほぼない。ただ、なんとなく砂場でわきゃわきゃしている子供達をなんとなくぼーと眺めていた記憶くらいだ。

そして地元の小学校に行った。

最初は友達作ろうっていう意識もなく、
地元ならではなのか、なんだかんだで周りに人が寄ってたかってきていた。

帰るときも自然と4、5人で帰る。
家も近い為、なんだかんだで友達の家にお邪魔したりして、家に母親がいない、今思えば多少寂しさも覚えていたのだろうか、家庭がある家に行くだけで特に何も感じずに心地はよかったと思う。


「おい、ゲームやろうぜー」

正直ゲームなどやったことがなく、
やり方がわからないながらも2、30分経つとなんだかんだでできてしまい、バトルゲームなんかだとすぐに所有者の友達なんかに勝ってしまった。


「やっぱりうまいなー」

と笑顔を浮かべながら、急に笑顔が消える瞬間を何度も垣間見ているうちに、
特に教わることもなく人からの「嫉妬」というものに気がつき始めた。


そこからなんとなく、ゲームでも手を抜くようになり、自然と勉強や運動などもそこそこできていたところから、自然と手を抜くという感覚より、
平凡でいたいという感覚でそこそこの平均点をとる。


体育の授業でも、女子からキャーキャー言われていたのも正直うざったかった。

キャーキャー言われた日に帰るときに
いつも4、5人で帰っていた友達がいない事に気がつき、翌日に

「昨日のゲームも楽しかったなーまたやろうぜー」

という声で教室に入ってきたときになんとなく察した。


自然と教室に一人でいることが多くなり、
最初は女子が何人か寄ってきて気を使ってくれていたのかよく話しかけてくれていた。


だけど、どんどんしゃべらなくなった自分がいて、
気がつくと教室で一人で本なんて読んでいた。


読んでいた本は、なぜか図書館で目についた
「体の仕組み」
という人体学的な本で、今思えばなぜあんな本を小学生のくせに読んでいたんだろうと思う。


別に体の仕組みに興味があったわけではなく、
ただただ漠然と体はどうやって成り立っていて、
どうすべきかとか、笑顔が大事とか、ご飯はちゃんと食べなさいとかなんとなくそんなことが書いてあった気がした。

気がつくと一人の男の子が本を片手に
目の前に現れたのだけ今でも画像として頭に残っている。

「…本好きなの?」


うつむきながらに聞く彼が
今でも地元にいた時からよく飲みに行く
佐々木との出会いだった。


「あー、まぁ別に。ただなんとなく」


「そっかー!僕毎回理科の時間がいつもワクワクしていてさー!みんなつまんなそうにしているんだけど、僕は好きだなー。速水くんも理科は好き?」


正直授業とか友達とかにどんどん興味が薄れていた当時の俺にとっては特にどうでもよかった事だが、
ただなんとなく。

「うん」

と答えていた自分がいた。


「わ、やったーーー!!!!僕だけだと思っていたけど、やっぱり理科好きな友達がいたんだー。よかったー」


友達?

いつからそうなったんだ。
こいつとは特にしゃべった記憶もなかったが。。。

けど、なんだかんだでこいつの一方的な押しにおされてそこから教室での休み時間なんかは席は離れていたが、佐々木がしょっちゅうきて今日の理科の授業がうんたらかんたらと一方的に話しかけてきた。

帰り道が実は近くでよく一緒にも帰るようになった。


「それでねー、今日の河西先生の理科の実験で、なんで水飲んだ分体重も増えるんだろうって。水ってずっと飲んでいたらあれなのかなー、ぶくぶく太っていくのかなー」


どうでもいいと思いながらも、なぜか佐々木が楽しそうに話しているのが別に悪い気はしなかった。

適当な返事でもなんでも話してくるこいつの存在に少なからず救われていたのかなと今考えると思い出す。


「ねー、よかったら今日寄り道していかない?
特別に僕の大好きな秘密の場所教えてあげる」


別にどうでもよかったが、そのときもただなんとなく付いていった。


やたら林かなんか木が多い場所を佐々木はどんどん歩いて行く後ろをただついていった。


「ここだよー!!!!ね、どうキレイでしょ?」


なんだかんだで学校が終わってから夕方くらいになっていたからだろうか、そこで目にした景色は今でも忘れない。


キレイに夕陽がかかった光に、砂浜と海がなんとも絶妙に照らし出され、思わず口があいていた。


「僕ね、学校行ってても正直つまらなくて、家にいたほうがいいなーと思ってよくお姉ちゃんに遊んでもらっていたんだけど、いつも帰り道一人でつまらなかったときに、たまたまここに出くわしたんだー。そしたらここで一人で座りながら眺めているとなぜか楽しかったんだー。そこから理科の授業とかで楽しかった事を夕陽に向かってよく話しかけていたんだよね。でも速水くんのお陰で夕陽以外にもお話できる友達に出会えて嬉しかったんだ。ありがとうね」


こいつは大学時代からも思っていたが、ガキの頃からこっぱずかしい話を平気でキラキラした笑顔で話す。

けど、こいつが言っていた事よりも
そのときに見た夕陽のキレイさに思わず心を奪われたのは今でも忘れない。

そこから二人で並んで座ってなんの話をしていたかは正直覚えていない。

ただ、なぜか

「砂浜行ってみねえ?」

と誘っていた。

「うん」

と2、3秒間があった後に佐々木が手を引いて


「行こう行こう!」

とテンションがあがりまくっていたのはなぜだろうと思っていたが、自分自身でもなぜ砂浜に降りようとしたのかも覚えていない。


砂浜から見る景色はどうなんだろう?
と思ったのではなく、
ただこうやって横で並んでいるのがなんかこっぱずかしったからなのかここを抜け出したかった。
だけど、夕陽は見ていたかった。


あの時の心地よさというより開放感があるような気持ちに自然と口が動いていた。

そこからと言うのも、

佐々木と一緒に来たり、一人でも来たりと
特に何かを考えるわけでもなくただぼーと眺めていた。

夕陽が沈んだタイミングで帰ると母親が置いていった500円玉でぼろアパートの近くに行った
自営のコンビニみたいなものでパンなどを買って夕飯は済ませていた。

ガキの頃にあれが美味しいとか、母親の味とかは正直あまり覚えていないし、特にない。


けど、あの夕陽に救われたのか自然と佐々木ともよく話すようになり、佐々木の家が手前にあった分、先に分かれて自分の家に帰るというのが小学校時代のルーティンになっていた。


小学校卒業の時も母親は卒業式などには来なかった。
まぁ、正直どうでもよかった。

特に俺に関心があるとはあまり思っていなかった分、ただ卒業式終わった後もいつも通り佐々木と一緒にあの砂浜に行って、一緒に地元の中学に行く話とかをしていた気がする。


「ゆうちゃん、僕中学入ったらね部活入ろうと思うんだー、陸上部!ゆうちゃんも一緒に入ろうよ!!ゆうちゃん足早いじゃん!僕知ってるよー」


いつからか体育の授業でも手を抜いていたが、
ゴール直前で緩めたりなど正直めんどくさいことをしていた。

こいつよく見てんなー。

なんとなく感心してしまい、特にやることもなかったし、自然と

「おう」

と笑顔で答えていた自分がいた。

こいつの前だと笑顔でいたいと自然と思うようになっていた。

こいつの底抜けの明るさがあったのになんで
俺なんかとつるんでいるのかと大学時代に聞いたことあったが、

「え?なんで?」

とあからさまな疑問の顔を浮かべ、笑っていたのも覚えている。


そこからおれは陸上に出会って、
やっぱり佐々木との出会いがおれの人生の転換期の一つだったと思う。


第3章に続く。


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