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根にある活動を、作品集で伝えるならば。

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人って突拍子のない夢を持つものだ。

私にとってのそれは「作品集を出すこと」だった。
それも、詩集を出したい、と昔から思っていたのだ。
詩なんてろくに読んだことも書いたこともないくせに。

でも、長年思い続けていた夢が叶う時がやってきた。
「サンタクロースからのプレゼントか?」と、一瞬思ったけども、

そうではなく、紛れもなく、自分の頭と手を使って言葉を紡ぎ、筆を取り、
コロナ禍の最中、書いて描いたものが、来年1月に出る。

正確に言うと、詩集というよりも画集の位置づけで
詩のような散文と、何かに見えそうで見えない絵、が組み合わさった作品集だ。

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タイトルは私の活動の真ん中にある「対話」を意味するDIALOGUE。
(対話と絵に関する活動の詳細はこちらをご覧ください)

コロナ禍の影響で、ほとんど家から出なかった3月初旬から6月末までの時期、
私の心の支えになったのは、家の近くに流れている川だった。

早朝もしくは夕焼け時に、空の移り変わりや川の流れを目で追い求めながらひたすら足を動かした。

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ベランダで、日光に当たりながらものご飯もしょっちゅう食べた。

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要は、このなんとも言えない閉塞感満載な時期、兎にも角にも、自然に救われていたのだ。

「対話」という言葉を聞くと、人と人が話をしている印象を持つ方が多いかもしれないけども、作品集DIALOGUEは自然と自分との対話を軸に置いたものだ。

いきなりだけども、あとがきにこう記した。

「対話と絵」を軸に活動している私にとって、対話は人とだけのものではない。
いかなる対象も、それに適している。
なかでも、「自然との対話」が私にとって一番親しみ深い相手だ。

日中移ろいゆく太陽を肌で感じながら制作する。
開けっ放しの窓から風がなびけば、手をとめ、それを全身で感じる。
夕暮れ時に、アトリエ近くに流れる川沿いを散歩する。


また、5月にアメリカのミネソタ州で起きた事件を契機に発展したBLM。
今なお、私の中に色濃くインパクトの強い出来事として、残っている。
(余談だが、この事件を機に、歴史を学び直している。)

詳細は、「暗闇の中から、光の射す方へ。」で書いた通りだけども、
私にとって、分離と調和は、生涯をかけて追求するテーマの一つだと認識している。

それもあって、あとがきにこうも記した

空を仰げば、世界とつながっていることを実感する。
海で隔てられた陸も、言語で遮られた壁も、見上げたら、一緒の空。

対話を通して、世界で起こっている分断の本質を掴んでいきたい。
周りにいる人たちのことをもっと理解したい。
そして、生まれてから片時も欠かさず一緒にいながらも、
一番把握するのが難しい自分自身と分かち合いたいと願っている。

だからこそ、私は、対話を通じて絵を描いている。
言葉だけでは知り得ない場所に潜り込むために。

この本に納められた言葉と絵が、あなたがあなたと周りの世界を、
よりよく理解するきっかけになってくれたら嬉しい。

理解することは「愛すること」
の最初に一歩につながる、
と信じて止まない。

「愛」だなんて、大袈裟な言葉かもしれない。
でも、私にとっての対話は、分離から調和に行き着くためのツールである。それは自分と他者に限らず、自分の中にいる、相容れない自分とのものでもある。

言葉によって、普段私たちは互いを理解をしている。でも、その一方で、言葉によって、行き違いやミスコミュニケーション、分断も起きている。

DIALOGUEを作る過程の中で、絵を描き出した当初の原動力を思い出していた。

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異文化の中を幼少期の頃住んでいた私にとって、言葉だけでは本当の意思疎通などできないと思っている節がある。だからこそ、言葉を超えたイメージの世界としての「絵」を描いているのだ。

そして、絵と対話の両方を行き来することによって、初めて、ストンっと腑に落ちる感覚がある。

作品集DIALOGUEはまさに、その2つを両輪のように行き来することによって、自己対話を促すためのツールに役立ててほしいという想いの中、創り上げていった。だから、この作品集は私にとっての根っこの活動の、ひとつの表現の形になるということだ。

そんな作品集、本日から予約受付を開始しました。
発売は2021年の1月15日です。

一緒に原画展も東京の清澄白河にあるondo galleryで始まります。

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トークイベントやワークショップも開催予定ですので、合わせて詳細こちらからご確認ください。▶︎▶︎ クリック!

サンタさんからの贈り物ではないけども、自分から自分への贈り物のように感じる、大切な一冊となったDIALOGUE。
どうか今、必要とされている方の手に届きますように。

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