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ひろくんがオバケ[おはなし]

 ある夏の日、小さな島の木かげの下で、兎君がたぬき君にこんな相談をしていました。
 「たぬき君、ぼく、いつも何か変な物音を聞いて目が覚めると、朝の5時。そして、お茶を入れに行こうかと思うと、すぐに男のが出てきて『ひろくんが!ひろくんが!ひろくんがおばけ~』と言ってきて、こまるんだ。どうすればいいの?毎日、毎日、こまる~。」と兎くんがいいました。
 それを聞いたたぬき君は「ぼくのお父さんに聞いてみれば?なんでも知ってるからその問題を解決してくれるかもよー!」といいました。
 翌日、兎君は、いつものように、『ひろくんがおばけ』に起こされて、朝ごはんを済まし、たぬきくんの家へと向かいました。
 たぬき君の家へ行って、お父さんに相談すると、お父さんは「『ひろくんがオバケ』はわがままな子にしかとりつかないのじゃ。だから、わがままをなおせばいいのじゃ。』といってくれました。
 「そしてわがままを治すことは、一週間の旅をすることでもできるんだよ。その旅に出るにはまず、あなたの家の壁につっこんだら、旅の世界に出れるんだよ。」と言ってくれました。



 そしてまたもや翌日『ひろくんがオバケ』に起こされたので、言われたとおりに壁につっこんでいくと、見たことのない不思議な世界に出ていきました。

第一日目
 それは、影が太陽の反対の方向ではなくて、いっしょの方向にのびていて、絵のように全部まわりに、黒い線が引いてありました。
 そして、歩いていくと、ものすごく大きい門が現れました。色は黄色で入っていくと、大きな図書館に出ていました。そして横を見ると、なんとおばあさんとお父さんがすわっていました。近づくと、おばあさんが「この本を読んでみたら?」というと、兎は「いやいやのいや!」といいました。
 そして反対側をみると、なんとテストと書いていたので、その部屋に入るとテスト用紙があったので、やってみると『不合格』と出されて、それといっしょに『あの本をよまなかったら、ずーっと不合格だと思うよ。』と書いてありました。なので、本を読んでみてからまたテストを受けると、合格と書いてありました。
 そしてテストをした部屋から出ると、寝る部屋に入り、ぐっすり眠りました。


第二日目
 その翌日、部屋を出ると、またちがう世界に出ていきました。そこは里で、歩いていくと、大きな虫が出てきて、そのために兎君は自分が小さくなっていることに気付きました。先にポールがあったので、サッカー場にいることがわかりました。ゴールネットを通るといきなり、大きな家が現れました。そして中に入るためにドアをたたくと「だれじゃー!ここは宝ババの家じゃー!」という声が聞こえ、ドアがあきました。
 そして中にはいると、ババが「どっちの箱がいい?こっち?」と言ったとたん、兎君は、「いや、そっち、そっちだよー!」というと、ババは言われた通りに兎君が選んだ方の箱をくれました。
 兎君はすぐに開けると、ただのガラクタだったので兎君は「がーん!」となってしあいました。
 そうして、旅を続けていくと、なにか勉強したいなーと思いました。そうするといきなり教師が出てきて、「そうかね?じゃ勉強しよう!」というと、すぐに問題をくれる兎君はやりだしました。そうするとあるところで「わかんなーい!」と兎君が言うと、教師は説明をはじめました。そうすると兎君は、「いや、ちがうー!こっちの方があってるんだ!」と叫ぶと、いきなり教師と問題などが全部消えてしまいました。そうすると兎君は「あーあ、わがままって困るな~。」と言って、それからホテルへ向かいました。そして寝付いてから、起きると、もう明るくなっていました。

第三日目
 ホテルを出ると、にぎやかな町に出ていて、そこは動物語をしゃべってはおらず、翻訳機やさんに行かないといけなかったので、行きました。お店に入ると店番の人は親切に「この性能がよくてもかっこよくないこちらの機械?それとも性能が悪くて、かっこいい方?」と聞くと、兎君は「かっこいいからこっち!」と言うと店番は「性能が悪いけどこれでいい?」と聞くと、兎君「絶対!」と言うので、もらいましたが違う人としゃべっても、いつも翻訳機はそれをちゃんと翻訳してくれませんでした。
 兎君はそのせいで、がーんと思い、しかも一日中、誰ともしゃべれなくて、寂しい一日をすごし、ホテルへむかい、今日一晩眠りたいと思って、ホテルの人に言おうと思ったけれど、しゃべれないので、お金だけ払おうとすると、10Zといわれて何階ですかとも言えないので、30分以上ずーっと0階から20階まで探し回ってやっと見つけて入るとすぐにベッドに入りぐっすりねむりました。

第四日目
 起きるとなんと病院のなかで寝ていました。兎君が起きたことに気が付いた看護婦さんは、「兎君!あんた!病気だよ!それもすごく重大だ!」と言いました。兎君は、「ぼく、症状も何も感じていないから、病気じゃない!」と叫びますと、病院から出ていくために、走ろうとしましたが、すぐにこけてしまいました。そして、看護婦さんは「言ったでしょ!それは『こけ病』だよ!」といいました。兎君が「どれくらいでなおるの?」と聞くと、看護婦さんは「明日。」と言いました。そして車いすを持ってきて「どっか行きたいなら、これに乗りなさい。」と言い、ました。そして、「いきなり歩かずに、先にこの薬『こけこけんだな』を飲んでいれば、もう治っていたけどね。」といったので、兎君は「困ったな!」と思ったのですが、そのとたん看護婦さんは病院もろとも消えてしまいました。
 車いすで2時間、町中ねり歩きました。そして昼食の時間になったのでレストランに入ると、中にはお上品で、車いすをイスの上におくと、ウェイターが来て「ここはお行儀が良いので、車いすをイスの上におかないでください。」と言いました。でも兎君は無視してそっぽを向いていると、全然違うところへ連れていかれたので、兎君はまったくちがうレストランへ行こうと思って探し回ったのですが近くにはなにもなく、もっと遠いところへいって、探して、違うレストランを探し当てたときにはもう夕食の時間で、兎君は「あーあ、ちゃんと『はい』と言って車いすをイスの上からどければよかったな~。」と思い夕食を食べてホテルへ行ってぐっすり寝ました。

第五日目
 翌日、起きると、車いすがなくなっていて、外に出ると、いきなり冬になっていて、雪が降っていました。兎君はびっくりして、しかたがなくタクシーを呼ぶと「大雪のせいでタクシーが出ません。」と言われたので、近くの百貨店へ大急ぎで走っていき、入ってみると、一つしか服を売っているところがなかったので、そこに入ると、9個の商品の種類しかなかったので、品をみると、そんなにあたたかくなさそうだったけれどもかっこよく、高いのがあったのでそれをとると店員さんに「これの方がいいよ!こっちはデザインはかっこよくないけれど、安くて暖かいよ。」と注意されたけれど、兎君は「ぷいっ」として、かっこいいほうを買って行ってしまいました。
 外に出ると兎くんはもうオーケーと思っていたけれど、服が全然暖かくなかったので、すごく寒かったのであーあと思って走ってすぐ近くとスーパーマーケットに入り「バイトしていいですか?」と通りかかった店員さんにきくと「いいよ。」と言われたので、あるところにつれていってもらいました。そして店員さんは説明しだしました「バイトするには2つの大きなグループがあり、一つはものを整列させて仕事は難しくないけれども、日謝が安くて、もう一つは、パンなど何個かの食品を作るもので、ちょっと難しいけれど日謝は高いのがある。どちらにする?」と言われました。すると兎君は「むずかしくないから商品ならべ!」と言いました。すると店員は「それでいい?日謝は低いよ。」と言われました。けれども、兎君は考えを変えなくて「絶対に1つめ!」と叫びました。そして兎君は働きに行き、一日が終わったときには、しんどかったけれども日謝がおそろしくひくく、もらった金で兎くんは食べ物を買おうと出ましたが、何も買えなかったので、ホテルへ行き、待合室のソファーに寝転んでねてしまいました。

第六日目
 起きてみると草の中でねていたので、びっくりしました。立つと遠くに家が見えましたが、その間には、短そうで長い砂漠が広がっていました。
 兎君はそれを無視して蜃気楼だろうと思いそれを渡ろうとしましたがすごく焼けるような暑さでした
 歩いている兎君は、のどがカラカラになり座り込みそうになったとき、ラクダの頭がぬっと出てきてびっくりした兎君は、後ろを見るとラクダと砂漠になれていそうな人がいてその人は親切だったので「あなたが荷物を持つかわりに、水はあげるよ」と言いましたが兎君は「いや!」というと彼は「ここで死にたいの?」と聞いて水を投げてくれましたが、兎君は「いや、いや」と言ってわめきちらしたので、いつのまにかラクダと親切な人は消えていましたが水がちょっとおいてあったので、兎君はほっとしました。でも、水は多くなかったので、ちびちびと飲まないといけないのでした。
 兎君は「がーん!」と思いましたが、とにかく家に夕方にたどりついたので、いいと思いました。家に入るとすぐ寝てしまいました。 

第七日目
 翌日起きると、すぐに「あ、今日は旅の最後の日だった!」と思い元気強くなり、外に出ていくと、大きな船の甲板にいました。走っていくと、船長さんに会いました。兎君はすぐに「この船、運転しないでいいの?どこへ行くの?」と質問をあびせました。するとかれは「僕の行きたいところへ行くんだ!今、僕たちは我がままじゃなくなった人を自分の世界へつれていくんだ。あなたは今、動物の世界に行くんだ!」といいいました。
 それをきいた兎君はほっとしました。と思うと、船長もやりかえしました「絶対に、我がまましない?今から一日中ある部屋に入ってテストをするよ?」と言いました。兎君はそれに対して何もいわずその部屋を見つけ、生きだすと、船長は「もう、一問、ちゃんとできたよ」と兎君に言って、兎君はそのことをはっと考え、ちゃんと意味がわかりました。そうして思いがけないところで、テストされ満点で自分の世界にたどりつきました。

 兎君は家にもどるとお母さんは何ともなかったかのように「おかえり」と言いました。2時間後、兎君の歯が抜けました。
 その夜、へんな物音で兎君が起きてみると、妖精さんがいました兎君は夢だと思って、目をさすったけれど、妖精さんは一緒のところで羽を動かして浮いていました
 3分後妖精さんは、「おめでとう!」といって、紙、メダルとお金をくれて、紙には表彰状と書いてあり、メダルには兎君の顔が書いてありました。
 それからは、いつまでも兎君は、ひろくんがオバケにじゃまされませんでした。

 プロローグ
 ある日、兎君はお隣さんが、ひろくんがオバケにおそわれているということを聞きました。それを聞いた兎君、どうすればいいか言ってあげました。
おしまい。
(2022年9月7日~2022年12月21日㈯ Hirotaka)

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