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福島の祖母のこと

数年前、行動制限が解除されてからしばらくして、地元の福島に帰省したら、祖母の右目が見えなくなっていました。おそらく近い将来、左目も見えなくなります。コロナ禍での不要不急の言葉に囚われて、田舎への帰省をずっと自粛していましたが、私は大切なものが見えていませんでした。人生において、そういう間違いをたまにしてしまう…
もはや、私が見ている解像度で世界を見ることができないし、私の顔も果たして見えているのでしょうか。泣いているよ、笑っているよ。
せめて、自宅から見える名もなき山々に映る夕陽がとても美しいことは、見ていてほしいと思います。写真をプリントして送っても、祖母の目に写真は無力かもしれません。それでも、微かな光だけでも届いてくれますように。

祖母が大切にしているアセビ

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