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クリエイティブ・ペアレントへのインタビュー: 第1回は志津野雷さん

子どもがクリエイティブに生きるには、

クリエイティブな生き様に触れることが一番です。

しかし、これは子育てだけでなく、

わたしたち、親やすべての世代のひとに言えることです。

クリエイティブな生き様にふれることで、

こんな道、こんな生き方があるんだ

と励まされたり、確信をつよめてさらに自分の道を歩いていけます。


そこで週末を中心に、このnoteではこれからいろいろなクリエイティブ・ペアレントの方のインタビューを連載していこうと思います!

第一回は志津野雷さんです!


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雷さんは、小学六年生の娘さんと奥さんの3人で葉山に暮らし、友人たちとともに世界で出会った人や出来事をつないでいます。逗子の文化を多方面から豊かにする取り組みは注目されています。


写真家であり、

旅する映画祭シネマキャラバン/CINEMA CARAVAN代表/CEO,

逗子の映画館CINEMA AMIGOの創設者、

また毎年人気の逗子映画祭を主催する志津野雷さん



こうした活動のどれもが

自分たちの場所をクリエイティブに、インディペンデントにつくる

ことを大切にしています。


そしてエンディングなきロードムービー“Play with the Earth”に表されているように、 <地球と遊ぶ>なかで、学び生きていくことの楽しさを、様々な形で伝えていて、

それは子育てにとってもおおきなビジョンになっています。


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"子育てで大切にしていることは自分のワクワクした生き様を見せること"

子育てで大切にしていることはなんでしょう、というわたしの問いかけに対して

「社会システムから抜けて自立して、自分たちがワクワク楽しんでいる生き様を見せていきたい。逗子映画祭やアミーゴの活動は、それを伝えています。」

という言葉からインタビューは始まりました。世界を旅して様々な出会いを記録し家を離れることが多かった雷さんでしたが、コロナ禍で家族と共に過ごす時間は、今までにない満たされた気持ちになれた時だったようです。

「最近嬉しかったのは、娘が学校の日直でクラスメートに3分話すための400字の原稿でした。奥さんからあなたのことが書かれているわよと、手渡されたのですが、ダダ、僕のことを娘はそう呼んでいるのですが、ダダが居ると家が明るくなって、家の空気が良くなって、日々楽しい。ありがとう。というようなことが書かれていて、涙するほど嬉しかった。」と少し照れながら、「学ぶことには知識とか経験とか色々あるとおもうけど、子どもの選択肢を増やしてあげたい。そして幸せな気分をキープしていきたい。映画祭の準備では、娘は砂を掘ったり、ペンキを塗ったり子どもができることをやっています。一緒にやっていくことで、失敗も含めて親がどこまでできるのか、できないのか、見てもらいたい。家では外にいる時とは違って、できるだけ“まるはだかの生活”にして“生身の人間”でいます。」



コロナ禍の中でもクリエイティブな子育て

「コロナ禍になってから、10歳から中学3年までの子供の友達がたくさんできました。大人の友達は増えなかったけど、一緒に子どもたちと庭作業をしました。我が家の庭に子どもたちが集まり、コロナ禍のコミュニティの避難場所と言えるような場になったんです。庭も全て掘り起こしひっくり返して見ました。それでないと何が起きているかわからないから。キュウリができた。トマトの実がなったと地上で起きていることばかりに目がいきますが、何が起こっているかは、土の下を見ないとわからない。だから子どもたちと、地面全て掘り返しました。」

表面の整えられたことでカバーされ尽くしている現代社会で暮らす子どもたちに、掘り起こし大事な根っこを実感する体験は、これから何かに行き詰まった時に、どこから考え始めれば良いかを伝える機会ともなったでしょう。また、雷さんはこの子どもたちの様子を写真で記録したそうです。

「Stay Homeの期間は、娘と子どもたちの成長の記録を撮ることになりました。今の写真には芸術性が問われたり色々な可能性があり、僕も様々な写真を撮ってきましたが、この娘の成長の記録は、写真の原点に立ち戻る機会となりました。子どもたちから、色々学びました。この記録写真を、娘が友だちに手渡して行ったのですが、娘が誇らしげに帰って来るのです。今までは地域の人からは、長い期間撮影のために不在になったりするので、僕が何をしているか理解し難い面もあったと思うのですが、この記録写真が、信頼関係の受け渡しとなったようです。娘がほこらしく思ってくれたのは、とても嬉しいです。そして同時に、手を抜けないな〜とも改めて思いました。でもそれも気負わないプレッシャーで行きたと思っています。」

娘さんが自分の仕事を理解してくれ、誇らしく思ってくれたという嬉しさと同時に、娘さんから写真というものの原点に立ち戻ることができる大きな学びの機会をもらったこと。コロナ禍の特別な状況の中を、クリエイティブに過ごすことで、子どもにも、親にとっても、お互いが学び合う大切な機会になったようです。


<志津野さんインタビュー➁へ続く>




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