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旧盆(ソーロン)


 立秋を過ぎてから、トンボが飛んで、日没がすこし早くなりました。

 お盆はどう過ごされました?

 私は、実家のお墓のある京都の方角に向かって、石垣の自宅からは北東の方角になりますが、お祈りしました。

 翌日、亡き父から、知らせがあり、生前には気づかなかった父の気持ちに気づくことができました。

 さて、八重山諸島の石垣島に伝わる旧盆(ソーロン)の行事「アンガマ」をご紹介します。

 「アンガマ」が行われるのは、旧暦7月13、14、15日の3日間。

 グソー(あの世)からの使者ウシュマイ(お爺)とンミ(お婆)、ファーマー(子、孫)たちが、家々を訪ねて、語りや歌と踊りを披露します。

 沖縄はいまでも旧暦でうごいています。

 月の満ち欠けに基づいた暦。月の満ち欠けによって農作業がきまり、心身にも影響を受けているし、自然のリズムと調和した生きかたに安らぎを感じます。

今年は8月20、21、22日が旧盆(ソーロン)にあたります。コロナ中止です。


 では、前半は「アンガマ」のドキュメントを。  

 後半は、八重山の芸能への私感をざっくりと綴ります。


「アンガマ」

写真は 2017年9月3日 撮影

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ファーマー(子や孫)の踊り


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ウシュマイ(お爺)


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ウシュマイ(お爺)とンミ(お婆)=右


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三線と太鼓を演奏する地唄(ぢかた)さんたち


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ファーマー(子や孫)の踊り  立派な欄間と仏壇ですね

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お楽しみいただけましたでしょうか


八重山の芸能私感


 「芸能の島」「歌と踊りの島」といわれる八重山には、芸達者な方たちが多いです。

 八重山諸島には八つの離島があって、各島々では、行事や祭祀が一年をつうじて開かれます。そこでは神さまに捧げる歌と踊りが奉納されます。

 そして、農作業のあいまに即興で歌詞をつけて歌われたトゥバラーマ。

 最近は少なくなりましたが、十年くらい前には、集落の路地を歩いていると、どこかの民家から三線の音色とともに、八重山古典民謡の哀切な歌声が聞こえてきました。

 生活の中に歌と踊りがあったんですね。

 その背景には、島の光と影。そして、島の歴史がありました。人々は労働の苦しみや生きる哀しみを歌と踊りにして昇華したのでした。

 八重山の民謡はソウルミュージックといえると思います。


 それにしても、島人の歌のすばらしく上手いこと、驚かされます。

 DNAなんでしょうか。

 歌の上手い人が求愛されやすくて、歌の上手い遺伝子がたくさん残ったんではないか、と知人の説。

 

 ところで、私はダンサー、ミュージシャン、パフォーマーに強い憧れがあります。

 音楽と体育ができなかった反動からか、なんなのか。

 その憧れは年々つよくなっています。

 生まれ変わったら身体表現する人になりたい。

 なんて、最近は想います。

 表現することは生きること。

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