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私は、ジャズピアノを、きっと、諦め切れてない


ジャズピアノを辞めてから
半年が過ぎた。
その間
ジャズピアノを弾いてみてはいない。
何故なら
レッスンに行かなくなって
ジャズのコードやスケールから
離れてしまった途端
あんなに一生懸命に覚えたものを
忘れてしまったから。

使っていた楽譜を開いてみる。
メロディーのところにごちゃごちゃと
私の手書きの音符がある。

前テーマはこれで
後テーマはこっちで
アドリブは五線紙に書いてあるこれで
演奏する時はこれを弾いてこっちを弾いてこれのここに戻って
と頭をフル回転させていた。

そして左手に至っては
コードしか、書いてない。

コードを見ただけで
左手が色々弾けていた私は
もう、いない。

前テーマと後テーマは譜面のメモを見ながら弾く
左側はこの曲で使うスケール。
右側はアドリブ。書き出さないと弾けない。
基本のコード。
いつでも盗み見れるように譜面台に置いておく。




ハノンを弾く。
指の練習に。
子供の頃から愛用している古いハノン。
心を無にしてひたすら弾く。
久しぶりに弾くと
指が弱くなっているのがすぐわかる。
でも大丈夫。
ハノンさえしっかり弾きこめば
指はまた強くなる。

…多分。

試しに
ショパンの黒鍵のエチュードを弾いてみる。
これは大人になってから
頑張って暗譜した曲。

指が重い。

…でも楽しい。


ジャズピアノをやっていた。
たった1年半。
日々の忙しさで
それすら忘れてしまいそう。


思い切って発表会にも出てみた。
本当に怖いもの知らずで
思い切り過ぎだったなと思う。

歳を取るとは
そういう事なのかもしれない。
若い頃だったら
恥ずかしい気持ちが強く
本当はやってみたいけど
やっぱりまだ無理だよね
まだ始めたばかりだし
迷惑かけてしまうかもしれないし
と、言い訳を量産して
やってなかったような気がする。

でも、もう、
そんな事を言っている時間はない。

迷ってるくらいなら
やってみよう。
50歳を過ぎてから
そう思えるようになった。


今聴いても
拙い演奏だなと思う。
だけど、
あの演奏していた数分は
本当に夢のように楽しかった。

曲名は忘れたけれど
参加型の演奏があった。
(あの演奏方法にも
呼び方があるのかもしれない。)

ベースとドラムがずっとその曲のコードに沿って演奏している。
前テーマと後テーマを弾く人は決まっていて
アドリブの部分を
何人もが入れ替わりに自分の演奏をする。
1つの曲が
参加する人の数だけ
どんどん長く
どんどん膨らんでいく。

人によっては
一度演奏してからもう一度
待っている人の後ろに並んでいる。
きっと音楽が溢れ出しているに違いない。

同じ曲なのに
ほんの数分のアドリブだけなのに
弾く人の個性が溢れている。

聴いているだけで楽しい。

これに参加出来たら
本当に楽しいだろうな‼︎

でもこれが出来るようになるには
何年かかるんだろう…

これから先
時間的に余裕が出来たら
また
ジャズピアノを習いたくなるのだろうか。

難しくて知識も足りず
ちっとも自分ではイメージしたように出来ず
レッスンに行って先生に
少し手を加えてもらうと
(大体は音数をぐっと減らすと)
あっという間にお洒落な音に変わる。

いつになったらそんなふうに
自分でも作れるようになるのか
途方に暮れてしまうのは
わかっている。

でも
トリオで楽しそうに演奏している
自分の姿が目に浮かぶ。
一人ではなく
誰かと一緒に演奏する
楽しさを知ってしまった。

発表会で弾いた
Some day my prince will come
今でもアドリブ部分を
機嫌が良い時に
気付くと鼻歌で
歌っている。

ジャズとも呼べないのかもしれない。
もっと音数が少なくて
お洒落に出来たらいいのに
どうしたらいいのかわからなかった。

でも気に入っているらしい。


ジャズピアノはやっぱり無理なのかな。
でも
迷っているという事は
きっとやりたいんだろうな。

大丈夫。
先生からいただいた名刺は
お守りのように
ちゃんと大事に持っている。



やっぱりピアノを弾くのが好き。



発表会で弾いた
Some day my prince will come
記録としてここに
残してみます。
ジャズピアノを習って10ヶ月の演奏です。
余りにも素人ですので
お恥ずかしいのですが
へー、ここを鼻歌で歌ってるんだ、
くらいの気持ちで
お時間があれば聴いてみてください。

スマホのボイスメモで録音したものです。
スマホの置き場所が悪かったため
素敵なベースの音が
よーく聴かないとわからないのが
残念でなりません。
音楽を支えてくれる
ベースの響きが
本当に大好きなのに…


上手く添付出来てるかは自信ありません。



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