見出し画像

水彩画とわたし


ここのところたくさん水彩画を描いています。

シュタイナー教育に出会ってから" wet on wet "(濡らし絵・にじみ絵)を嫌というほど描きました。そしてヴェイルペインティング(層技法)もたくさん描いてきました。

どちらも、シュタイナー教育でよく使われる技法ですが、一般の水彩画でも使われる技法です。(技法としては、一般に使われる。でも、シュタイナー教育の場合、作品を仕上げるためというより、教育的目的のためのプロセスを踏む、というのは大きな相違点です。その結果、一般の技法で書かれたものとずいぶん違う雰囲気になります。)

もともと水彩画は、見るのは好きですが、描くのはあまり好きじゃない。小学校の頃から描いていた油絵などは、私にはとても描きやすかった。油絵に比べて水彩画の難しいこと!

水彩画は、水をうまく読み取る、手放す、任せる、信じる・・・というような心が必要になるので、自分の描きたいように絵が仕上がらない。水彩画って、コントロールしたい気持ちを手放して、何が現れ出るか、そして、何を表れ出すかを水と対話しながら進めていくところが、私にはとても難しかったのです。

その難しいところが、私には面白い。自分にはない性質を刺激していく。だからこそ、水彩画で自分を表現できるようになる挑戦にやりがいを感じ、この半年くらいだけでも200枚以上の水彩を描きました。


ピカソの線描の模写をして水彩で着色してみた

パリでの芸術体験

今年の夏は、パリで8つの美術館に行き、美しい芸術にどっぷり浸ってきました。

オランジェリー美術館のモネの睡蓮。ポンピドウ・センターのカンディンスキーやミロ。

大作を見ているうちに、大作を描きたくなってきました。大作って言っても、モネやミロやピカソやカンディンスキーのような、一流の画家のような大作を目指しているわけではありません。そんなものが描けるとは夢にも思ってません。そんなこと思うだけでもおこがましい。とんでもない。汗

そうじゃなくて、サイズが大きな作品という意味での「大作」を描きたい・・・と。

サイズが違うということは、体の動きが違う。視点が違う。使う筆も違う。水の動きも違う。

小さな水彩画を描くのと、大きいな水彩画を描くのでは全く違う。
しかも、水彩画って、ふつうはあまり大きな紙で描かない。

それでも、メラメラと「大きな水彩画を描きたい」欲求がふくれあがりました。


水彩画準備

で、準備です。

大きな紙を準備。120cmx9m、300gsm(1平方メートルあたり300グラム)の水彩用紙1ロール購入。

それを切って、画板に水張り。
手元にある画板の一番大きなものが120cmx90cmでした。それに水張りしました。実質描く部分は110cmx80cmくらいでしょうか。

下の方に並べてあるのはA4よりちょっと大きいくらいの画用紙

太筆は今の所この2本。ドイツのda vinci のヘラのような平筆(幅60mm)と、イギリス製Pro Arteの丸筆(直径18mm)。あとは、普段から使っている筆のうち太めのものを使用していくことになると思います。

サイズ比較のため、鉛筆と並べてみました。
青いLYRAは4B。普通の鉛筆の太さです。
Pro Arteの丸筆は、24号と書いてあるけど、
他のメーカーの30号筆と同じ太さでした。

紙のサイズを考えると、もっと太い筆もほしくなりそうです。

で、筆が太いっていうことは、大きなパレットも必要。白い陶器の皿などを使います。



さて。はじめましょう。
1ヶ月以上かけて、じっくりと絵と対話しながら仕上げていくつもりです。対象物や構図は決めずに描き始めます。絵と対話する過程で、構図も決まっていきます。まずはヴェイルの技法でスタートします。そのあとは、他の技法も自由に使っていくつもり。

楽しみ。

よければサポートお願いします。ほっと一休みのコーヒー代にさせていただきます。いつも応援ありがとうございます。