ドイツ→イギリスの奇跡
イギリス移住を決めたタイミング
移住を決めたのは2020年1月初旬のことでした。本当は、あと3年くらい、息子が高校を卒業するまではドイツにいると思っていました。
「イギリスに帰りたい。今すぐ。」
この言葉がぽろっと出てくるまでは。
自分でもこんな言葉が出てきたのが驚きでした。「いつかは」とは思っていましたが「今すぐ」とは思っていなかった。少なくとも意識的には。泣きながら。いえ、号泣しながらポロッと出た言葉でした。その頃、体にも精神にもストレスがかかりすぎて、心身が異常な反応をしめしていました。そんなときの感情の爆発でした。
それを聞いていた夫は、
「うん。帰ろう。華代は4年間ドイツで我慢し続けた。もう我慢する必要はない。」
と迷いもせず言いました。
その時点でイギリスに帰ることは即決。そう言ってくれた夫には心から感謝です。
イギリスEU脱退の絶妙なタイミング
イギリス移住を決めたのは1月初旬。イギリスは1月31日でEUを脱退しました。EU脱退ということは、EU市民のイギリスへの移動の自由がなくなります。ドイツ国民であっても、イギリスに住むビザを取得するのに、さまざまな条件をクリアする必要があるようになるということです。移行期間として、2020年以内の移住だったらEU市民はまだ自由移動の保証がされることになりました。
つまり、2020年中に移住すれば、ドイツ国籍のある夫と息子たちはビザはいらないのです。そして私はドイツ国籍夫の妻としてのビザを簡単にとることができる。しかも無料。手続きも通常のビザよりずっと簡易化されています。
私たちは、もう数年はドイツにいるつもりだったのですが、あと数年ドイツにいたら、確実にイギリス在住のビザをとるのに手間もお金もかかるはずでした。ざっと見積もっても、家族4人分100万円? それを覚悟しつつ、数年後のイギリス移住を考えていたのです。
でも、そんなこと考えてイギリス移住を決めたわけじゃないのです。心からの欲求に従ったら、そういう絶妙なタイミングだったのです。
ビザ取得の絶妙なタイミング
1月に移住を決め、2月にビザ取得の申し込みをしました。2月の半ばには手続きのためベルリンまで行き、ビザが無事郵送されてきたのは3月に入ってすぐのことでした。
その間に、あっという間に夫の仕事が決まりました。子どもの学校についても悩んでいましたが、子どもたち二人ともにベストな選択肢がイギリスにあるということがわかりました。ドイツではできないので無理だとあきらめていた、NZCSEというシステムを導入したシュタイナー学校です。そして、3月初旬、子どもたちはイギリスの学校へ体験入学、夫は転職先の学校へミーティングへ。
(NZCSE=New Zealand Certificate of Steiner Education については、また別の機会に。)
夫と子どもたちがイギリスから帰ってきて3日後、それは私のビザがとれてからたった1週間後のこと。
ドイツが、コロナでロックダウン。
つまり、イギリスのビザを取り扱う事務所も、政府機関も、すべてストップ。その後、ビザセンターが再開されるまで3ヶ月以上・・・。
あのとき、ビザがとれていなかったら、今夏の引越しは実現していませんでした・・・。
奇跡は流れ
EU脱退のこと、ビザのこと、そして、今まで無理だと諦めていたNZCSEが現実に可能になったこと。これだけでも、イギリスに帰るべくして帰ってきたと思えます。この奇跡的な流れは、そういう流れができているとしか思えません。
こういう流れは、誰にでもあります。流れを感じたら、迷わずに流れに飛び込んで流れに乗る。
私はこう言う流れを感じとるのが得意なのかもしれません。そしてそこに飛び込むことも躊躇しない。
それだけで人生乗り切ってきているような気がしないでもないですが・・・。笑
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