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日本語レッスン、ことわざのススメ

日本語学習者の中には、ことわざや慣用句が大好きな生徒が意外と多いです。
言葉遣いや言いまわしが難しいかな?という教師の先入観を捨てて、
レッスンに取り入れてみませんか?

動物のことわざ

取り入れやすいのは、動物に関するものです。
海外で日本語を勉強している人は、ペットを飼っている人が多いですし、
「いぬ」や「ねこ」「とり」「うさぎ」など、動物の語彙を既に知っている人も多いからです。

・猫に小判
・猫の手も借りたい
・かりてきた猫
・鶴の一声
・雀の涙
・馬の耳に念仏
・犬も歩けば棒に当たる
・猿も木から落ちる
・能ある鷹は爪を隠す
など…

日本文化や日本社会を表現することわざ

日本文化や、日本社会の特徴を、うまく言い得ていることわざもあります。
日本に住んでいる人にとっては、日本での生活や人間関係の参考にすることができます。
海外に住んでいる人には、共感できるかできないか、そのことわざが表している状況が、自分の国でも通用するかどうか、比較してみるのもおもしろいですね。
個人的には、「立つ鳥跡を濁さず」を世界中の人に広めたいです!
スポーツの世界大会で、日本の選手やチーム、観客がごみ拾いをするのも世界中のメディアで報じられていますが、「立つ鳥跡を濁さず」が、まさに一言で説明してくれますよね。

・立つ鳥跡を濁さず
・仏の顔も三度まで
・知らぬが仏
・長いものには巻かれろ
・出る杭は打たれる
など…

「出る杭は打たれる」も、日系の会社で働いている現地の人たちに教えると、大きくうなずいて納得されていたことわざです。
カナダ人は、会議で積極的に発言したり、反対意見もしっかり表明することによって、自分の貢献度や真剣さををアピールします。
それに対して、会議でじっと黙っていたり、意見を言ったりしない日本人の駐在員さんたちのことを不思議に思っていたようなのです。「出る杭は打たれる」という文化を知って、日本人同僚に対する理解が進んだようでした。

生活や人生に役立つことわざ

日本語を学習している生徒さんには、日本語の上達を助けること以上に、その人の生活や人生を楽しく豊かにする何かを提供できるといいですよね。
日本語のことわざも、生徒さんの毎日を、前に進めるキーワードになるかもしれませんよ。

・七転び八起き
・時は金なり
・鉄は熱いうちに打て
・笑う門には福来る
・類は友を呼ぶ
・千里の道も一歩から
など…

「今日のことわざ」とランダムに紹介してもいいですし、
ことわざに登場する動物や単語を新しく勉強したときに取り入れてもいいですし、
ことわざに登場する文法事項をレッスンで扱ったときに話してみてもいいですね。
ちょっと休憩がてらに雑談をしたいときのネタにもなります。

学習者も、日本語でコミュニケーションをするときに、
ことわざをひとつ言ってみるだけで、
日本語を本当によく知っているね!と、相手との距離を近くすることに役立てることができますから、知っていて損はありません。

日本語レッスンに日本語のことわざ、おススメです!

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